2013年1月13日日曜日
参議院選挙の展望と希望.兵頭正俊.
http://m-hyodo.com/election-20/#more-310
12年衆議院選挙の後、嘉田由紀子の乱も収束し、夏の参議院選挙に向けて、メディアへの対米隷属者の露出が多くなってきた。
「記者クラブ」メディアが国民を洗脳・誘導するときに、「景気」「デフレ脱却」を使い出した。彼らが実現しようとしているのは、消費税増税と、一部の自民党支持企業(参議院選挙の自民党票田の大手ゼネコン)への大判振る舞いである。
アベノミクスは、物価目標(インフレターゲット)2パーセントの設定したデフレと円高からの脱却、名目3パーセント以上の経済成長などを掲げている。
しかしその正体とは、消費税増税実施のための金融緩和と大型公共事業のことだ。
アベノミクスの目的は、長期的なわが国の景気浮揚を狙ったものではなく、今年の4-6月の、経済指標を一時的でもかさ上げし、秋に消費税増税を決定するためである。
自・公政権は、物価目標2%を設定している。これを金融緩和によるデフレからの脱却で達成する。物価を上げ、企業の利益を一時的でも増やす。名目GDPも上げる。そしてその数値を秋に国民に示して消費税増税を実施するつもりだ。
物価は上がっても、給料は企業の内部留保で上がらず(実質的に賃金が下がることになる)、しかもそれは消費税増税を実施するためである。
物を買わない、買えない、個人消費が冷え込んで税収が減る。価格に転嫁できない中小企業は倒産する。生活保護者が激増し、自殺者も激増する。
2%の消費税増税をやった自民党橋本政権で、かつて起きたことが、これから5%もの消費税増税で、より過酷なかたちで起きてくる。
このように消費税増税も具体化の緒に就いたが、それに反対した政党も、もちろん存在したのである。しかし、「記者クラブ」メディアが取り上げず、隠し、違った政策へと国民の関心を向け続けた。日本未来の党(現在の生活の党)や共産党、社民党などが敗北するのは当然である。
今度の選挙で自民党が「大勝」した原因のひとつは、「記者クラブ」メディアが、「第3極」なる仮想の概念を大宣伝したことだ。
その中身は、日本維新の会だけの宣伝で、日本未来の党を隠した。
しかも、みんなの党が、日本未来の党との選挙協力に応じなかったことが、さらに日本未来の党の票を減らした。
それに、いくら新聞・テレビの洗脳・誘導があったにせよ、消費税増税のような、生活を直撃する、わかりやすい政策に反対できない国民も問題である。わが国は政治的な民度が非常に低いのである。
これだったら、また「記者クラブ」メディアに煽られて、戦争をやるのではないか。わたしはその可能性が高まってきたと思っている。
しかも日本の場合、それをけしかける外国勢力(米国)の存在がある。それに唯々諾々と従う2大政党がある。非常に危険な事態にある、といっていい。
今後、参議院選挙に向けてどうしたらいいか。
生活の党参議院議員の、はたともこが1月8日のツイッターで、こう発信している。
「維新の松井幹事長「参院選は全都道府県で擁立したい」。1・2名区「民主党せん滅戦略」。民主党は早く気付いた方がよい。
1・2名区は民主・生活・みどり・社民の選挙協力体制が必要。生活は47都道府県連体制を早急に構築し、47名擁立も可能の体制をとって1・2名区選挙協力構築に取組むべきだ」
(引用終わり)
はたともこの考えでは、日本維新の会とみんなの党、それに共産党は、初めから連携の相手として考慮されていない。
国民の幸せよりも党利党略で動く唯我独尊の共産党、それに米国のトロイの馬の、日本維新の会とみんなの党。この3つの政党は、選挙協力そのものを拒否する。
既得権益支配層に貢献する政党で、政策も酷似しているのに、今回の衆議院選挙にみんなの党と日本維新の会は別れて臨んだ。
それは、反自民、反民主の票を、極右的な軍国主義(日本維新の会)と、それより柔らかな新自由主義(みんなの党)とに、奪い取るためであった。
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確かに現実的には、はたともこのいうようになる可能性が高い。
共産党に問われるのは、決定的な局面(現在がそうである)で、党と国民のどちらをとるかという問題だ。換言すれば、国民のために党利党略を克服できるか、ということである。
克服できない限り、国民の勝利はなく、共産党の存在は、独善的な知識人の、自己満足の言葉の遊びで終わるだろう。
共産党、日本維新の会、みんなの党が、そのまま立ったのでは、衆議院選挙の惨敗の状況と、そう条件は変わらないことになる。生活の党にとっては、民主党との連携という、新しい要素が入ってくるだけのことだ。
しかも民主党はまだ国民に許されていないのである。
しかも衆議院選挙惨敗後の民主党の姿勢がよくない。民主党は、菅直人、野田佳彦の悪政の総括をまだしていないのである。
しかも民主党では、菅、野田、岡田、前原、枝野、玄葉と、民主党を潰したA級戦犯が生き残った。
これでは党の再生など、泥棒が盗難対策を作るようなものだ。無理だし、国民は相手にしないだろう。財務官僚に、今後を相談したらどうか。それがお似合いだ。もっとも財務官僚も、もう相手にしないだろうが。
選挙中に野田がテレビに出る度に、票を減らしていったこともわかっていないのである。ネット広告の、野田の背景の血のような赤色。あの趣味の悪さ。テレビからもネットからも消えてくれて清清とした、と思っている国民が殆どである。
惨敗の後、「自分たちの実績が国民に伝わらなかった」と幹部が呟くのを聞いて、民主党は政治舞台から消えてゆく政党だとわかった。
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