2013年1月31日木曜日

(フクシマその後.「がんばれ」スローガンに偽りの放射線測定福島第一原発事故から1年半経った日本での印象.) Annette Hack, Thomas Dersee著(アネッテ・ハック、トーマス・デアゼー) Durchhalteparolen und falsche Strahlenmessungen http://donpuchi.blogspot.de/2012/12/12.html 放射線テレックス(放射能、放射線と健康に関する独立した情報サービス) 2012年12月6日発行(622-623号) www.strahlentelex.de 本文のPDFファイルはこちら:http://www.strahlentelex.de/Stx_12_622-623_S01-09.pdf 日本の東北地方にある福島県を今訪れると、国際放射線防護委員会(ICRP)、国際原子力機関(IAEA)、経済協力開発機構(OECD)、国連(UNO)の高低さまざまな地位の人間に遭遇するのを避けることはできない。それに、あらゆる日本や海外の大学から学者がそれぞれ違った動機でこの地域に入っている。 2011年3月、大地震の結果、太平洋沿岸に建っている福島第一原発が制御できなくなり爆発した。これによりいわゆるメルトダウンが起こり、大量の放射性物質が撒き散らされた。 「今は事故を起こした原発周辺に住む400万人の人々の状態を心配する学者がたくさんいるが、それはその人たちを助けることにはならない、なぜならこの人たちが知りたいのは、どうやってこれから自分たちを守っていけばいいのか、だからである」。これは、2012年の「核のない未来賞」受賞者である医師、振津かつみ氏が2012年11月13日に福島市で「子供を守る会」の女性・母親たちを前に講演し、現在の状況を語った言葉だ。彼女は、フクシマではチェルノブイリの10倍の住民が被害を受けたと考えている。 状況は今でも不透明だ。1986年のチェルノブイリ原発事故と違い、福島第一の原子炉の状態はいまだに安定していない。それに加え、使用済み燃料を入れた巨大な燃料プールが事故で破壊された原子炉の上に、ダモクレスの剣のように宙吊りになっていて、次に大地震が起きれば崩壊するかもしれない、そうなればこれまでよりもっと最悪な事態が待っている、という危険性を持っている。この事故現場からは今でも放射能が環境に流出している。そしてこれは、地図でカラーに塗られた場所だけにあるのではなく、日本中にある。「今の日本でも、チェルノブイリのときと同じように行動する以外、手はありません」と振津氏は説明する。技術が進んだ今は当時のチェルノブイリよりもっといろいろなことが可能だと思っている日本人がたくさんいるが、それは間違いだ、ということを。土を削り取り洗浄する以外、なんにもできることはないのだ。そしてそれだって皆、自分たちでしたのです、そのために自衛隊が来て、やってくれたわけではないのです、と。 国際放射線防護委員会(ICRP)の催し:放射能と学校教育 元アレバ社、今はICRPにいるジャック・ロシャール指導の下、ICRPは2012年11月10日に伊達市の市役所で、学校教育における放射能をテーマに公開セミナーが催された。伊達市の西側は福島市に面している。伊達市に小国(おぐに)という町があるが、こののどかな田舎町に降り注いだフォールアウトの線量はきわめて高いものがあり、20キロ圏内の警戒地区のようだ。強制避難はされなかったが、小さい子供のいる親たちは別の町へ移っていった。そして子供たちが今またスクールバスで小国小学校へと通っている。子供たちは線量計を首からかけ、毎日外で30分運動することを許されている。彼らが外で運動している時は、線量計はロッカーに入っている、と報告を受けた。 市役所には学校の校長、文科省代表、大学教授、各種団体の役員、そしてヨーロッパ、カナダ、アメリカから来たICRPやOECDの原子力機関のメンバー、フランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)から7人が現れた。どうやらフランスは日本の「過ち」から学習したいらしい。というのも、次の原子炉事故はヨーロッパ、それもことにフランスで起こるのではないかと怖れられているからだ。ドイツからはOECDのミヒャエル・ジーマンが来ていた。数十人の人が聴衆としてきていたが、講演者の数よりずっと少ない。 ある学校の女性の校長が報告するに、生徒の親たちと教師で自分の学校を除染したから、彼女の学校で線量を測定すれば、「ほんの数ミリシーベルトしかない」という。すると彼女の横に座っていた男性が彼女の耳元になにかを囁くのが見え、校長先生は照れくさそうに笑いながら間違いを訂正した。「もちろんマイクロシーベルトの間違いです。」 新福島農協の代表者が、測定結果を紹介した。130分間ゲルマニウム検出器で測定したが、「ほとんどなにも」見つからなかった、という。消費者は、ことに東京の人たちは福島産の製品を避けている、と彼は語る。彼らのトレードマークとも言える名前は大損害を蒙った、と。それに、2012年4月に1キロ当たりの基準値を100ベクレルに下げたが、これは農業にとってかなりの負担だ、という。 そのあとにはマーケティング専門家が出てきて、ツイッターを利用して小規模の店や最終消費者を「啓蒙」する方法を説明した。大きいデパートやスーパーは全然問題ないんです、と。 もうこれで十分、と私たちは会場から立ち去った。「福島産のおいしいりんごや柿を食べさせるため」ICRPの代表自ら、自分の家族を連れてきている横で、「ほんのわずかな」マイクロシーベルトやベクレルが長期にわたってどれだけの損傷をもたらすか、公職についている人たちや団体の役員たちにどうやって説明したものだろう? 似たようなプロパガンダの催しが、今度はIAEAの企画で郡山市で行われることになっている。市民運動家たちはすでに、反対運動を起こすため動員を始めている。 甲状腺スクリーニングプログラムの公の説明 2012年11月10日の午後には、甲状腺スクリーニングの責任者である、福島県立医科大学の鈴木眞一教授が、福島氏で記者と200人ほどのの市民たちの前で話をした。子供たちの間で甲状腺のしこりや嚢胞が劇的に増加していること、それから甲状腺がんが確認された患者第1号については、この放射線テレックスが2012年10月4日付の前号ですでに報告した。 講演会の司会者を相手に超音波による甲状腺スクリーニング検査を実践してみせた後で、鈴木教授は一部かなり興奮、または怒りを隠せないでいる聴衆をなだめようとした。 福島県に住んでいる子供を持つ親たちが、自分たちの子供を単に医学研究の材料として扱われることに拒否感を抱いていることがここで明らかになった。甲状腺検査の結果は充分に説明されていない、もっと集会を開いて、同じような立場にいる人たちが意見を交換できる場所を作るべきだ、との声が客席から上がった。データばかりで異常が発見された人間に対してはなんら関心がないとしか思えぬ、そしてこれらの所見の原因についてはちっとも問われていない、と聴衆は訴えた。 鈴木教授はそれに対し、被爆に関する「政治的議論」は一切しないつもりだ。彼は甲状腺専門家であって、放射線専門家ではない、というのだ。すると、この前の同様の説明会では、放射線専門家の意見を聞くと約束したじゃないか、と誰かが言い返した。鈴木教授は、専門家二人が一緒になれる日程が見つからず、だから今日は彼一人なのだ、放射能の質問に関しては彼は答えられない、と答える。「しかし日本人の甲状腺は原則的に充分にヨウ素が足りている。機能障害や甲状腺の病気が増加したかについては、自分には確認できない、なぜなら自分はフクシマの事故の情勢に関してはなにもわからないからだ」といい、それからこう付け加えた。「チェルノブイリの甲状腺がんの原因が放射能かどうかについてもはっきりわかっていないではないか」。 聴衆の一人が「放射能のせいではない、という前提ばかりがいつもあるが、それはいったい何という学問か」と苦情を言うと、鈴木氏は、自分は今の時点でわかっていることしか報告できないのであり、放射能の影響は確定できない、それを検査する方法はないのだ、そして「放射能が原因でできた甲状腺がんと、他の原因でできた甲状腺がんを見分けることは私にはできません」と語った。 個人的にアドバイスを受けたい人には、鈴木氏は単にコールセンターに問い合わせるよう述べるに留まった。しかし、福島でも次第に甲状腺センターができ、ここで一人一人話をすることができるようになるだろう、しかし今のところ、今回の甲状腺診断には充分な小児甲状腺専門家がいない、今専門家を養成している最中で、2年後にはその人たちが対応できるようになるだろう、という。 ある母親が、福島に帰った子供たちしか診察されないというのは問題ではないか、という点に触れた。本来なら、国中の子供たちが診察を受けるべきではないのか、と。それに対し鈴木氏は、そのうちきっと体制が整うだろう、と約束した。 ある父親は、セカンドオピニオンに関する問題に触れた。政府のアドバイザーである山下俊一が医師たちに要請文書を出したので、彼の子供は追加検査を拒否されたのである。それに加え、自分の子供の診療データを手に入れるまで、苦労したという。2度目の検査後には、データを渡すのを拒まれたそうだ。別の場所でしてもらうことのできた3度目の検査でやっと、データがもらえたという。 また、福島事故後の甲状腺総線量はチェルノブイリと比較してわずかであったという鈴木氏のコメントに対し、「そんなものはまだ全然調査していないではないか」という指摘が聴衆者から出た。事故後、甲状腺総線量は単に局部線量計で出したに過ぎない、ちゃんとした測定ができないのに、なぜチェルノブイリよりずっと少ないなどと言えるのだ? という意見だった。 ある農家の女性はこう苦情を漏らした。「皆、もう長く生きられないのに、どうして検診料を自分たちで払わなければいけないんですか? 私はあの時山下の安心させるような発言を素直に聞いて、一日中高線量の畑で働いていたんです、野外で働いている原発労働者と同じように」。福島県は、農民の検診は必要ないと判断している、と鈴木氏は答えると、伊達の農家の男性が怒りをあらわに発言した。「我々は、自分たちがどれだけ被爆したかも、これからどうなるかもわからないのに、県の行政官庁はただ宥めようとばかりしている、しかしこのままでいるわけにはいかない」と。 国際放射線防護委員会(ICRP)に対抗するものとしての市民会議 福島市民の協議団体であるふくしま会議が2012年11月9日から11日まで、ICRPに対抗する会議を開いたが、たくさん人が集まり、とても活気溢れるものだった7つのワークグループの代表者がそれぞれ11月11日のプレナリーセッションで自分たちの協議結果を紹介した。 例えば、東京から太平洋沿岸の南相馬に引っ越してきてそこの病院で働いているある精神科医は、不安と医者に対する不信感が非常に高まっているという報告をした。おそらく10年経ってからでないと、どのような保護対策なら効果があり、どれが効き目がなかったか、ということはわからないのだろう、そして検査データが被検者の手元に残るようにしていかなくてはいけない、と彼は語る。そして、この会議は、どうやって皆でこの支配的な不安感を克服していけるか、といういい例なのだ、彼自身は将来、自助グループをつくってそれをサポートしていきたいと考えている、と話した。さらに、南相馬の市民グループたちは自らのイニシアティブで健康調査を行うことを考えているそうだ。 ドイツから訪れているオブザーバーとしては、このような不安感をどう評価すべきかと問わずにはいられない。なんといったって、この不安感は、実際に存在している実に不確かで不安な状況が主な原因となって生まれてきているのだから。 ある医師も言葉を添え、データは検査を受けたものの手元に残るべきであり、全身測定や甲状腺検査のデータを決して渡してはならない、でないと誰にどう使用されれるか分かったものではない、と語った。 ある人は、スポンサーシップを組織し、ネットワークを作り上げて、子供たちがせめて一時的にでも、またはできるなら1学年分でも福島から疎開できるようにしたい、と話した。それに対し、それより福島でも子供たちが安心して住めるような条件を作り出すべき(そして作り出せるはず?)だという人もあった。 福島大学に再生可能エネルギー研究所ができた、という報告もあった。当大学では再生エネルギーに関する意識を高めようと努力しているが、まだあまり成功していない、という。例えば会津などの辺鄙な場所では、原発があっても冬になると停電することがあるのにもかかわらず、いまだに原子力エネルギーは不可欠だと思っている人が多いのだ、と。この前の夏はデンマークから専門家が訪れて、子供たちと一緒に風車を建てたという。それで、子供たちの親も、風力でエネルギーを作ることができると納得したのだそうだ。 それから司会者が、自分が子供時代に受けたエネルギー教育について語った。子供の頃、彼は学校で原発の絵を描き、それでとても褒められたそうだ。それで、彼はもう1基原発の絵を描いたという。今では彼は分散型エネルギー供給賛成派で、ドイツの電力供給会社シェーナウ(訳注:チェルノブイリ後、市民グループが自ら作った電力会社)のことを会場で話した。 再生可能なエネルギーに真剣に取り組んでいるチェルノブイリの援助グループの紹介もあった。このグループは233人からなるネットワークで、たとえば新しい原発建設の計画などの話が出ると、活発に行動を起こすのだそうだ。福島だけでなく北日本全体で別の発電のあり方に対する意識が変わりかけているようだ、と司会者が語る。南相馬では畑はもう使い物にならないが、再生可能エネルギー発電ならできるので、ことに女性たちがそのために奮闘しているという話だ。 若者たちのグループが、この会議は全国の支援を受けて行われた前回の会議と比べると、明らかに小規模だ、だからこれからは小さな歩みでアクティブになり、誰かの助けを待っているのはやめよう、と結んだ。 官庁のモニタリングプログラムと不正操作された測定結果 福島市の駅の後ろの広場に足を踏み入れると、ジャック・ロシャールを始め、ICRPのセミナーの参加者が宿泊していたリッチモンドホテルの横に、公的機関の空間放射線量測定器モニタリングポストが立っている。これは太陽電池で動いているので、その下に設けられているディスプレイは日中しか光らない。2012年11月9日にはこの数値が15時頃、0.284マイクロシーベルト/時を示した。我々の独自の測定では、すぐその近辺で、0.45、0.58、0.64マイクロシーベルトだった[1]。 比較しよう。福島原発事故前、日本の文科省は空間放射線量として毎時0.04と0.05マイクロシーベルトの間の値を記していた。ドイツでの通常値の半分に過ぎないが、これは、日本の土壌にはドイツよりわずかにしか自然ウランが含まれていないからである。私たちは今回日本中を回ったが、どこに行ってもこのような値はどこにでもなかったことが表1で見ていただける。 保険局に勤める人が後で教えてくれたところによれば、2011年5月には、福島市の駅前では1.811マイクロシーベルトが計測され、これまでで一番高かった計測値は24マイクロシーベルトだったということだ。 福島県だけでも、今やこのような計測器が線量モニタリングと市民への情報の目的で1000台も立っている。しかし、どれも表示している値がことごとく小さいようだ。南相馬にある市民放射能測定所(CRMS)のグループがこのような計測器を200台システマチックに検査したところ、この計測器の多くが、実際の値の3分の1から3分の3くらいしか表示しないことがわかった。我々も無作為に計測してみたが、それを裏付けている(表3)。計測器の設置場所はことにしっかり清掃されているか、検出器の下に金属プレートが取り付けられていることを、南相馬の市民放射能測定所のメンバーが突き止めた[2]。 これに関して、国民の間では次のような噂が飛び回っている。あるアメリカの企業が最初の測定器設置を委託された。ところが日本の環境省は、表示された数値があまりに高かったので、なんとかならないかと書面で苦情を送った。そのアメリカの会社はでも、計測器は計測するためにあるのだから、とその頼みを拒否したので、今度は、環境省の要望に対して理解を示す日本の会社が受注した、というのだ。 京都大学の原子力工学助教、今中哲司氏(訳注:原文では京都大学物理学教授、と書いてあるが、訂正した)は、2012年11月18日の夜に福島市で行われた講演会で聴衆から似たような質問を受け、それに答えて、モニタリングポストははっきり言って間違った数値を出している、と語っている。それから、ICRPがしているように、ガンによる死亡者数を数えることだけが大切なのではない、チェルノブイリでは、年間放射線が1ミリシーベルト(約毎時0.114マイクロシーベルト)を超えないところもあるのに、それ以外の病気がたくさんある、これらの値を使って、どれだけ放射線による被害者を受け入れることになるのかという議論を避けようとしているのに過ぎない、と彼は話す。 のどかな地方である飯舘村の住民たちも、公的機関が立てたモニタリングポストを規則的にチェックしており、値が20%は低すぎる、と言っている。水俣病のときのように、病気の原因となるには値が低すぎた、と20年後にいわれないように、自分たちで測定する、と彼らは話している。まだ線量が高い飯舘村の住民の一部は、原子炉事故6週間後にやっと、そして今中氏を中心とするグループが測定をしてからやっと避難となった(放射線テレックス2012年8月2日号614-615、2~3ページを参照)。日本の国家は現在、責任を最下位の行政レベルになすりつけようとしている、とのことだ。 これが意味するのは、モニタリングをもとにこれまで作成され公開されてきた放射線量マップは、実際の状況ではなくて不正に手を加えたものである、ということだ。 市民の手による独立した測定所 だからこそ必要性が増すのが、市民放射能測定所(CRMS)のような独立した市民測定所の活動だ。日本中で今は約100箇所にある。そのほとんどにはヨウ化ナトリウム検出器が備えられている。CRMSが福島と東京に設置している測定所のいくつかでは、セシウム134と137をはっきり分別できるゲルマニウム検出器で測定を行っている。この検出器が測定を始めてから初めて、セシウム134とセシウム137の比率が最初のフォールアウトでどこでも1対1であったわけではなく、セシウム134の方が食品にずっと多く取り込まれていることがあることが、一般に知られるようになった。ヨウ化ナトリウム検出器の測定限界がわかったので、今では横浜の市民測定所でも、ゲルマニウム検出器を購入することを考えている。 測定所の中には特定の専門分野をつくったところもある。たとえばいわきのCRMSでは主に給食を測定している。田村では測定所をつくるために借金をした。2011年にはここで、主に米が測定された。しかし、農協も同じく測定を始めたため、農家は米をもうCRMSの測定所に持ち込まなくなった。米を測定しても今では、2011年ほど高い放射性セシウムの値が出なくなった。キロ当たり20ベクレルかそれ以下だ。しかしこれは、飯舘村に面している小国などの一定の場所での稲作が政府により禁じられ、田んぼが作付けされなくなったからだけだ。ここで作られた米は去年、基準値とされているキロ当たり500ベクレルを超えることが多かった。小国からはすでに、若手の住民たちは村から別の場所に移っていっている。年配の住民たちが現在測定所を運営し、もしかしたら数十年後に今の若者たちがまた帰ってくるかもしれないという希望から、それまで村を守るつもりだ。彼らはキノコを二度煮する。そうするとセシウムの値が10分の1に減るのだ、と彼らは語った。 二本松ではキロ当たり80ベクレルもの放射線セシウムを含んだ野菜が見つかった、とそこのCRMS測定所の運営者が報告している。これを受けて農民たちは、これらを汚染されていない野菜と混ぜて、キロ当たり20ベクレルにすることを考えたそうだ。しかし、これはブランドを監督しているエージェンシーが許可しなかった、という。 東京の世田谷では消費者向けの対応をして活動し、東京で売られる福島産の商品を測定している。南相馬の南で採れた野性のキノコで、キロ当たり最高1万5000ベクレルものセシウム全放射能値が見つかった。そこのすぐそばには立ち入り禁止区域があり、そこの空間線量は1時間当たり40から50マイクロシーベルトだ。果物の柿には約80ベクレル(キロ当たり)あるということである。 福島市のCRMS測定所では、食品を自分で買って測定するというプロジェクトを始めた。ある若い母親がほしい物を探し、買い物をしていた。 福島県外の市民の手による測定所は、福島から疎開してきた子供づれの親たちの出会いの場所となっていることが多い。京都や札幌にある測定所も、こうした親たちのイニシアティブで生まれたものだ。 北海道の道庁所在地札幌市は、福島から疎開してきた人たちによる、線量の多い場所から子供たちを札幌、または北海道に招待して、心身を休め、思い切り外で遊んでもらおうというイニシアティブを後援している。このプログラムにはしかしたくさんの寄付が必要で、そのための銀行口座もドイツで開設された[3]。このプログラムをできるだけたくさんの人に知ってもらうために、札幌市のホームページにドイツ語版のサイト「福島の子供たちを守りたい」が映画つき情報で新設された[4]。 どの測定所も、食品測定はガンマ線スペクトロメーターだけで行っている。ベータ線だけのストロンチウム90の測定所が市民の手でもできるかどうかは、まだわからないが、できることが望まれる。というのも、これで測定を始めれば、国自体も食品のストロンチウム測定を公開せざるを得なくなるからである。ドイツでは、チェルノブイリ事故の後、市民のイニシアティブでストロンチウム測定を自ら行うことには成功しなかった。ともかく、これまでこの測定をわずかしか実行せず、また測定結果をわずかしか公開しなかったことは日本の官庁の重大な欠陥といえる。 観光客と住民 我々の6週間にわたる、広島から青森までの本州、なかでも関西地方、岐阜、福島県、それから四国、北海道をまたがる横断旅行で、空間線量を測ったものを表1に記録した。ここに書いてある24時間ある1日の平均値は、持参した空間線量計で24時間に渡り5分ごと測定し保存した値を算術平均したものだ。これから6週間の旅行での全放射線被爆量を計算すると、227マイクロシーベルトとなる。飛行機の往復がすでに、82マイクロシーベルト、あるいは36%分に当たる。0.1マイクロシーベルトのドイツでの滞在に比べ、これは126マイクロシーベルト、または125%の増加となるが、ここには飛行機の往復分合計80マイクロシーベルト(82μSv 〜 0.1μSv × 22時間)または63%が入っている。0.04~0.05マイクロシーベルトであった原発事故前の日本での滞在と比べ、負担は147マイクロシーベルト、または184%増加したということになる[5]。 これらの線量評価で注意すべきは、日本では現在、どのホテルも西洋式、つまり高いビルで建てられていることだ。夜、ビルの上の方の階に宿泊するということは、ツーリストにとってほぼ毎時0.1マイクロシーベルトの値が軽減されることを意味する(福島市のリッチモンドホテルの6階で)。これだと一日の平均がぐっと減る。屋外、伝統的な1階や2階建ての家、道路などを走っているときの被爆量はずっと高くなることがあり(表2と3を参照)、これが一般の市民の被爆量に相当する。さらに注意すべきは、これらの値が外的な被爆量(外部被爆)であり、食品や呼吸を通じて体内に取り込まれる内側からの放射線同位体摂取ではないことだ。これらはそう簡単に評価できない。 がんばれスローガンと偽りの情報 日本政府や官庁の政治は今のところ、「歯を食いしばってがんばれ」的なムードを広めることにある。日本語が読めれば、だが、ドイツから訪れた旅行者がいたるところで出会う壁や横断幕は、東ドイツの国づくりスローガンを思い出させる。「フクシマ、がんばれ」などの文字が花に飾られ福島市の駅前広場や不動産屋のショーウィンドーにあったりする。「私たちは全力で故郷福島を支援します」とか「笑顔・皆に好かれる福島」、「未来へ向かおう、福島は屈しない」などは福島県だけではなく、あらゆる場所の店のショーウィンドーに見られる。札幌には明治時代に札幌農学校演武場(訳注:原文では旧道庁とあるが間違いと思われるため私の独断で訂正)があった時計台がある。学校の生徒たちがここに集まり、この建物の絵を描いたのが展示されていたが、その1枚には、国家のスローガンがそのまま見えた:「がんばれ時計台!」 公式の20キロ圏内の立ち入り禁止区域以外の線量の高い地域から避難した住民たちは、不確定なことがたくさんあるにもかかわらず、故郷に帰るよう呼びかけられているらしい。そのために今、偽情報のキャンペーンが行われている。偽りの線量測定値もあるが、プレッシャーもある。立ち入り禁止区域と同じくらいのフォールアウトの線量がある地域から避難した住民たちが受け取ってきた月々の金銭的支援はこれまで10万円だったが、2013年4月からはもう支払われなくなる。だからたくさんの人たちは、線量の高い場所に帰り、研究材料の候補者となっていくより他に方法がないのだ。帰還すれば、お子さんたちは無料で検診を受けられるのです、と心配する母親たちに話して聞かせるのである。 さらに解決していないのは、離れ離れになった家族の問題だ。これは京都から札幌まで、福島県内外で第一の問題である。父親たちは仕事のために、または大きい子供たちや子供をもつ母親の兄弟が故郷に残り、どこにも行きたがらない年老いた両親の世話をしている。伝統的に、年老いた世代の面倒を見ることが求められている母親たちは小さい子供を連れて避難し、伝統的な役割ができなくなっている。京都など福島からの避難者たちに無料で住まいを提供する町もいくつかあるが、3年に限られている。 除染の試み 日本のすばらしい風景、ことに福島県の森の見事な秋の紅葉を見ると、まったく事故を起こした福島第一の原子炉から外気に出された放射能性物質の目に見えない危険のことなど忘れたくなる。しかし土が詰められたプラスチックの袋が山積みになってうるのも、よく見かける風景だ。これは、いわゆる「除染作業」が残したものである。公園、学校の校庭、人々がよく集まる寺や公共の場所などの周辺から表面の土を削り取り、空間線量を低くしようとしているのだ。しかしこれは不完全にしかできないし、ある一定の期間しかもたない。なぜならその背景には畑や森や山があり、そこは変わらず放射線を出す物質に汚れていて、風向きや天気によってまたその周辺に飛ばされるからである。「除染など不可能です、放射能をどこかに移動させるだけなのです」と京都大学の今中氏は語る。しかも空間線量というのは、地面の汚染だけと相関関係にあるわけではない。標準には、地面から1メートルの高さのところで測定した空間線量は、もっと広い周辺との別の状況次第でも変わる。従って除染は本当は不可能なのだと、広島大学の原爆放射線医科学研究所の大瀧教授夫妻も、2012年11月18日に福島市での講演会で語っていた。彼らはこうした調査を休みの日に行っているのだと強調していた。 例を挙げよう。東京の世田谷区は「除染」を行った会津の川場に林間学校の寮を持っている。心配した生徒の親たちの依頼で、東京のCRMSは2012年9月8日に除染を調査した。結果はこうだ。土壌の表層5cmを剥ぎ取って新しくした後の地面線量は次のとおり。 セシウム134:4.88±0.64Bq/kg セシウム137:5.68±0.86Bq/kg 除染された場所のすぐ傍にある落葉: セシウム134:3546±172Bq/kg セシウム137:5459±221Bq/kg 焚き火 福島県庁の「これまでどおりに生活しよう」という軽率な市民への勧告は危険な結果を招きつつある。放射性降下物で汚染された畑からはよく煙が立ち昇るのを見かける。農民たちは畑の有機物のゴミや稲などを、堆肥にする代わりに伝統的な方法で焚き火で燃やしているのだ。これにより付着していた放射性物質がまた放出され、舞い上がり、空気で分散されてそれを息で吸い込むことになる。この習慣に反対するイニシアティブもないわけではない。しかし役所が何もせず放っておくので、市民のイニシアティブには農家の人たちにこれの危険性を気づかせるための啓蒙運動をかなりしなくてはならない。 福島のプリピャチである双葉町 立ち入り禁止区域から避難した人たちの問題も、いまだ解決されていない。埼玉県にある旧埼玉県立騎西高等学校校舎には今でも、始め双葉町から避難してきた1400人のうちまだ約200人が住んでいる。事故を起こした福島第一の原子炉から遠くない双葉町の状況は、チェルノブイリのプリピャチに相当する。双葉町の町長井戸川克隆氏は町こそ失ったものの、今でもここの住民たちの利害代表者であり弁護士でもある。私たちが2012年11月6日にこの埼玉の、もと学校校舎にある彼の事務所に迎えられたのは、彼がジュネーブからちょうど帰ってきた後だった。彼はジュネーブの国連人権理事会で、今の問題について報告を行ってきたのである。2011年にベルリンの映画祭で彼や双葉町と、避難を余儀なくされた住民たちについてのドキュメンタリー映画を見て覚えている人もいるだろう。彼がジュネーブで読み上げた講演の原稿を、この放射線テレックスに掲載する許可を得たのでお読みいただきたい(訳注:この翻訳の最後に日本語版の読めるリンクを掲載)。そうこうするうち国連は特別報告者として、弁護士のアナンド・グローバー氏を「達成可能な最高水準の心身の健康を享受する権利」を調査するべく日本、それも福島県に派遣した。2013年春に彼は報告書を提出するつもりだと、福島市のCRMS測定所に2012年11月18日に30分訪れた際、彼は語った。 山下の件 福島県は福島第一で原子炉事故が起きてから、住民たちに健康調査を実施することを決めた。そのために設けられた県民健康管理調査検討委員会は、一般公開の会議の前に「秘密会議」を行っている。この準備会議で委員会メンバーの調査結果に対する意見を「比較」し、「共同の見解」と公開会議でのシナリオをつくり上げていたということが、2012年10月3日付毎日新聞で報道された。 福島県は、この記事報告によれば、この準備会議は「委員会における混乱」を防ぎ、住民たちの心配をなくすために必要だったと説明している。毎日新聞記者の非難を受け、県ではこうした会議が適切でなかったと認め、今後はこのような秘密会議は行わないと表明した[6]。 福島大学医学部の副学長であり同県の原子炉事故後のあらゆる調査研究を統率する山下俊一がこの委員会の会長だ。彼は今では日本の国民の間で、健康被害を顧みずに福島県の住民たちをできるだけ大人しく県内にとどめさせるために雇われている、実に怪しい人物として見られている。2012年11月18日の午前中、彼はまたもや健康管理調査検討委員会の公開会議に出席していた。この会議もしかし、これまでのと同じようにどうやらリハーサルされていたらしい。「予備会議」があったことが、後日認められている。真実味のない和やかな情景の中、山下はほとんど一言も語らず、委員会のメンバーがUの字になって席についている中、その正面の真ん中に特別席が設けられてかなり距離を置いて座っていた。まるで、会議の上空を漂っている感じだ。 まず、医科大学の報告者が、一般市民の外部被爆量はほぼ完全に(99%)実質的線量は1ミリシーベルト以下だったと主張した。ただし避難者の被爆量を計算するのは問題が多い、なぜなら彼らは一箇所に留まらず、あちこちを動いているからだ、という。 別の者が、小児甲状腺がんを診断されたこれまで唯一のケースに関し、これは放射能から来てるかどうか評価をするのは難しい、と述べた。今はまだ何もいえない、というしかない、と語る。 この公開会議の最後の方で、委員会メンバーの二人の女性が質問をし、これからの調査プログラムやり方に関し提案をした。これに対しては決まり文句の回答があった。「検討してから決定します」と。 出席していたたくさんの記者や市民の代表者たちは、2時間も続くこれらの会議を、賞賛に値するほどの忍耐でじっと、大人しく聞いている。しかしとうとう聴衆の一人がかっとなって声を上げ、文句を言った。市民の不安や懸念を、委員会はなんとも思っていないのか、と。 すると、山下は無言のまま会場を去ってしまった。委員会のメンバーたちは驚いて立ち上がり、大声を出した者のことを無視して自分たちも足早に席を立った。記者やカメラマンたちの多くもそれでその場を去ったが、3台のカメラだけが残って、このシーンを撮り続けた。残ったわずかな人たちも、何も質問ができないことに腹を立てていた。 その後、委員会のメンバーのごく数人が、記者の質問には答えてもいい、と言った。鈴木教授は甲状腺がんに関する質問に対し、今はなにも言えない、なぜなら長野県では過去にも、放射線とは関係のない甲状腺がんが数件見つかっているからだ、と答えた。最後には山下もまた現れて席についた。 外部被爆は委員会の報告によれば少ないとのことだが、内部被爆のデータはあるのか、との質問に対し、世界保健機関(WHO)によれば福島の事故前は、1時間当たりの許容値が100マイクロシーベルトだったのに、福島の事故後には50マイクロシーベルトになっている、と山下が答える。しかしこのような線量を見積もるのは大変難しい、と。福島県のホームページでは、この発言が10ミリシーベルトに訂正された。これは、山下の誤りだった、という。2011年3月21日、22日には山下は、20マイクロシーベルトまでなら問題ないといっていた。当時福島市ではこれほどの空間線量があったのだ。 ある記者が、甲状腺がんを診断された子供はいったい何歳なのか、と聞くと、鈴木は子供の個人情報は保護すべきであり、まずは全体の調査結果を待たなければいけない、と答え、それがいつ終わる予定かを話した。そしてチェルノブイリの甲状腺がんは特別だった、たとえばリンパ系にとても速くまわるのだ、と言ってから、足早に会場を立ち去った。 聴衆者から次のような非難の声が上がった。「どうしてこのような調査に金をかけるのだ、誰がたくさん被爆をしたかわかったんだから、その人たちの面倒を見るべきだ」。それに対して山下は、広島と長崎のデータから100ミリシーベルト以下ではなにも確認されていない、と語った。 「この会議にも準備会議があったのでしょう。次の準備会議には私たちもぜひ出席させていただきたい」とあるジャーナリストが要請した。そして、この会議の議事録がインターネットに出されるかとの質問に対しては、いや、公開にふさわしい状態ではないからだめだ、という答えだった。その次の質問に対しては答えもなかった。「ここにはたくさん専門家がいるが、誰も彼も放射線との関係を否定する人ばかりだ。この委員会のメンバーはどのように選ばれたのか?」、それから「IAEAは今度は郡山で一般公開の会議を催すというが、この委員会も出席するのか?」これを山下が否定すると、「誰もそこに行かないのは変だが、ほかにIAEAへの結びつきがあるのか」と質問があると、今度こそ会議は無言のまま終了となった。目に付いたのは、大きな放送局と主要新聞社、そしていくつかの市民メディアが質問をしただけで、地方の新聞からは何も質問が出なかったことだ。 総括:日本の市民、ことに福島県の市民たちは福島の原子炉事故後、不安や苦しみを持ちながら、政府や役所から見捨てられているだけでなく、積極的に偽の情報キャンペーンで言いくるめられ、嘘をつかれ、騙されている。その目的は、チェルノブイリでわかっているような健康被害を一切顧みず、福島県の高線量の地域でも住民を住まわせたままにするためである。それはそこに住むたくさんの人間たちにもわかり、彼らは市民イニシアティブを組んでよりよい情報を集め、自分たちの運命を自分たちの手で掴もうと努力している。これには希望が持てるし、できる限りの支援をする価値があることだ。 感謝:私たちの日本での旅行中、どこに行っても大変快く迎えられ、暖かい手と友情を差し伸べてもらったことに、心より感謝する。
原発事故被害地おける、医師らによる「被曝調査活動」の本質』 http://blog.livedoor.jp/medicalsolutions/archives/51966467.html 福島第一原発事故により放射能汚染された地域では、福島県立医大、弘前大、長崎大、東大などの医師らが住民の被曝調査活動を行っている。 医師らによる住民に対するこうした調査活動は、一見「人道的活動」にも見えるが、その本質を十分に見極めないと、後々大きな禍根を遺すことにもなりかねない。 特に、東大医科学研究所が主体となって浜通りで展開されている「活動」については不審な点が多く、今後十分監視していかねばならないと考えている。 一昨年10月、南相馬市において住民の被曝による危険をいち早く注意喚起し、南相馬市長をはじめ、他の南相馬市議が積極的注意喚起行動をとらないなか、孤軍奮闘されてきた大山こういち市議と連絡をとるようになってから、私は一層東大による被曝調査活動に対し疑念を抱くこととなり、彼らの活動、言動についての矛盾点をことあるごとにTwitterで発信してきた。 それらを総括して、今までの彼らの「活動」を一言で言うならば、それは、住民を使って「低線量被曝研究」を行い、それにより住民に「安心」を与える、つまり政府の「福島県民を避難させない政策」に「科学的根拠(?)」を与える使命をも兼ねたもの、「医療活動」というよりもむしろ「政治的活動」というのがその「本質」である、と結論できる。 そもそも浜通り地域で「実働部隊」としてこの活動を行っている坪倉正治医師は、先輩の上昌広東大医科研特任教授に南相馬行きを命じられた、医師になって未だ十年にも満たない「大学院生」であり、放射線医学の専門家でもなければ、ましてや被曝医療の専門家でもない。 そしてこの上昌広教授という人物は、数多くのメディアに度々登場する有名な医師で、MRICという医療系メルマガの編集長もしており、私も過去十数本の医療関係の記事をこのメルマガに投稿してきた。http://medg.jp/mt/ 彼は新聞記者、メディア関係者に顔が広く、作家の村上龍氏のJMMというメルマガと、このMRICも連動しており、過去も医療現場のさまざまな問題を、これらメディアを駆使して広めてきた方である。 今回、こんな名も無い「単なる大学院生」が新聞を始めとした数多くのメディアに登場し、ややもすると「内部被曝の専門家」のように扱われてきたのは、この上教授の得意技である「メディア戦略」に他ならない。坪倉医師は言わば、上教授によってメディアを通じ「作られた専門家」、単なる彼の「パペット」に過ぎないと言える。 また上教授は政治家とも親交が多く、民主党の仙谷由人前衆議院議員、鈴木寛元文部科学副大臣らとは親密であることは、多くのひとが知るところである。 今回、彼が南相馬を中心とした浜通りに入り込んだのは、その仙谷由人氏から「相馬市の立谷市長を助けてやってくれ」との依頼を直接発災4日目に受けたことが発端である。(仙谷由人氏は原発推進派として有名) 相馬市の立谷市長は、相馬市で病院を経営する医師。彼はその自分の地位と利権を失いたくなかったのであろう、事故直後から「米と味噌があれば生きて行ける」などと、住民とともに「籠城」を決め込んだ市長として有名な人物。 すぐに立谷氏と上教授は懇意となった。 (これは私の推測だが、当時の政府執行部は福島市、郡山市の汚染が甚大であることを把握していた。しかし彼らを避難させると「経済的損失」は甚大。そんななか福島市、郡山市よりも線量の低い浜通りから多くの避難者が出てしまったら、中通りからも多くの住民が流出してしまう。だから浜通りを死守せよ、という指令だったのではないか、と思っている) 南相馬では、彼は原町中央産婦人科医院の高橋亨平氏という末期ガンに冒された産婦人科医と共同、除染研究所などを設立して、住民らの手で除染させる活動を始める。そしてこの高橋医師が、私財を投じて精度の高いキャンベラ社のホールボディカウンターを導入、南相馬市立病院で内部被曝調査を開始。このころから、坪倉医師の名前が出始め、おそらく早野龍五教授もこのころから関わってきたようである。 (早野教授は震災直後から精力的にツイッターを駆使して、「安全論」を拡散してきた人物として有名。当時の投稿はツイログでは読めるが、TLからはすでに削除している) この高橋医師は「子どもはセシウムに強い」などと、汚染地域での出産育児を奨励している人物。逃げ出す医師が多いなか、留まって診療活動を行い続けたことに対して称賛する声は多いが、妊婦や子どもを避難させようという行動、言動は一切なく、いかに子どもたちが安心して暮らせるようにするか、つまり子どもたちが逃げ出さないよう、いかに汚染地域で暮らし続け復興させるか、を最優先に考えていた人物として、その活動については強い違和感を覚えずにはいられない。 (過日、ご逝去された) http://www6.ocn.ne.jp/~syunran/ 話は前後するが、2011年4月、ある勉強会の後に上教授と飲んだ際、彼が私に酔っ払って言っていた言葉には驚いた。 「福島市も郡山市も、とてもじゃないが避難させられん。将来奴ら(福島県民のこと)は、集団訴訟とかするんやろなあ」 福島県民のことを「奴ら」と言った彼の口元を、思わず見返した記憶が今も鮮明に残っている。 また、昨年4月ころ、医療ジャーナリストの伊藤隼也氏から直接聞いた話だが、上教授は伊藤氏に「南相馬はアブナイですよ」とハッキリ仰っている。 つまり上教授は、そもそも浜通りの住民の健康被害が発生することを予測しながら、住民避難を訴えずに活動している、ということである。 伊藤氏は「彼は確信犯だよ」とも言っていたが、私自身のなかで東大の「活動」に対する疑念が「確信」に変わった瞬間であったと同時に、かつてはむしろ懇意にしていた人物がこのような言動を、住民の知らないところで平然と言い放っているという事実に接して、さすがの私も愕然とした。 また、上教授の側近医師にも、彼の主導する活動について疑問を述べている医師もいる。その医師の立場もあるので名前は現時点では明かせないが、以前お会いした折に、「上教授は浜通りの汚染地域に、多くの若い医師や医療関係者を送り込んで、『来たれ若者』のように各所で言っているがどう思うか」と問うたところ、「自分も非常に危惧している。特に妊娠可能な若い女性医療関係者に汚染地域へ行かせることには強く反対なのだが、とてもじゃないが彼に言える雰囲気ではない」と苦渋の表情をしていた。 内部でもこのような声が上がっているという事実に、さらに驚くと同時に、問題の深刻さを改めて感じる。 一方、東大のHPには、 「原発災害で大きな影響を受けた福島県浜通り地方において、住民の健康不安を解消する目的、および低線量被ばくを含む原発災害が人体へ及ぼす影響について調査するため、一般健診および健康相談会を行う。福島県浜通り地区の市民の方を対象に、住民の健康不安を解消する目的で、放射線が人体に及ぼす影響などについて説明をする」とある。こちらもぜひご覧いただきたい。 彼らの「活動」は、あくまで「不安を解消し安心をもたらす」ものであって、決して住民に「危険を解消し安全をもたらす」ものではないことが、ここでもハッキリと理解できよう。 http://www.u-tokyo.ac.jp/public/recovery/project_list.html また彼と昔から懇意の鈴木寛元文科副大臣は、子どもの年間20mSv問題での「戦犯」の一人であることは、皆さんご承知の通りと思う。 知人の参議院議員からの話だが、ある民主党内の会議の場で、その知人が鈴木寛氏に20mSvについて異論を唱えたところ、別人のような剣幕で激昂して恫喝されたとのことだ。当時の民主党内でも「子どもを避難させるべき」との声は、必ずしも少なくなかったと聞いているが、そのような良識派の声を、恫喝により握り潰し、今も福島県の子どもたちに被曝を強いるという、非人道的行為を推し進めた鈴木寛元文科副大臣の責任は、今後厳しく追及されるべきものである。 そんな鈴木寛氏や原発推進派の仙谷由人氏と懇意の上教授が、子どもたちに関する避難や原発の是非を一切述べないのは、ある意味納得出来ることと言えよう。 これらの人脈を見ても、彼らの言う「住民目線に立った活動」というのは、住民を守るものなどでは決してなく、それを装い「調査研究」し、その結果をもって住民を「安心」させ、住民を汚染地域に縛り付けているという、誠に非人道的なものであることは明白である。 さらに彼らは、福島県や福島県立医大を徹底的にメディアを使って攻撃することで、「自分らこそが住民を守る、真の医療活動をしている」とことあるごとにアピールしている。 確かに、発災直後からの彼らの医療活動については賞賛されるべきものもあるが、医療活動をしながらも、本来医師として一番行わねばならない、住民を避難させ住民に被曝回避させるといった行動、活動、言動を「除染」のほかには一切行ってこなかったことは、医師として到底許されるべきものではない。 最近の坪倉医師、上教授らの決まり文句は 「地元住民の家庭菜園、未検査食材の摂食が、高い内部被曝の原因であり、継続的な検査が必要。汚染食材を食べなければ内部被曝は減少している。現在の内部被曝レベルでは健康被曝は起きると考えられないが、油断は禁物」 だ。 いかがであろうか、これぞいわゆる「東大話法」ではないか。 「安心」させつつ、ちょっと注意喚起という、なかなか巧妙な「東大話法」だ。 以前、山下俊一氏の100mSv発言のことを「やり方がヘタだ」と、亀田総合病院副院長の小松秀樹氏が指摘していた。 小松秀樹氏は「立ち去り型サボタージュ」の著作で有名な医師の「論客」だが、彼はさんざん前述の医療系メルマガMRICで「放射能トラウマ」という言葉をつかい、被曝よりも「心配」のほうがデメリットであると主張した。 つまり彼らの主張は 「食べ物にさえ注意すれば汚染地域でも住み続けることは可能、心配しすぎずに復興しましょう」 ということなのである。 因みに、これも私が何度も指摘してきたことだが、上教授は南相馬市の復興有識者会議の委員も務めている。 http://www.city.minamisoma.lg.jp/kikaku/fukkousimin.jsp この地域を「新たな放射線医学の研究フィールドに」、などという恐ろしい計画まで立案されているが、以前、上教授もネットメディアで、「浜通りの被曝データは世界が喉から手が出るほど貴重なものとなる、これらを蓄積して世界に発信する、この地域を廃墟にするも聖地にするもやり方次第」などとも論じていたことからも、彼らの活動が、決して住民の健康を被曝から守る活動でないことは明白である。 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/9497 そもそも汚染地域の汚染もそのままに復興推進に協力する立場の人間が、住民に居住が危険であるとの根拠になるデータなどを示すことなど考えられない。 彼らの「活動」の本質を、一刻も早く多くの県民、国民に気づいて欲しいと切に願うばかりである。 坪倉医師らは、さかんに「内部被曝は思ったほどではない、健康影響が出るとは考えにくい」と、さも内部被曝による健康影響に「閾値」があるかのごとく喧伝しているが、それに対する「科学的根拠」は一切示すことは出来ていない。 さて以下の問いに対して、彼らは果たして正確にそして誠実に回答できるであろうか。 ・南相馬市は内部被曝より外部被曝のほうが問題となる、と以前早野教授も仰っていたが、坪倉医師らの見解は。 ・汚染食材の摂取さえ気をつければいいと、メディアで発信しているが、それはホールボディカウンターの結果が汚染食材摂取の前後で低下傾向にある、ということのみから導き出したものか。 ・食品汚染や内部被曝のリスクはセシウムだけにあらず、ということについての見解は。 ・空間線量に反映されない南相馬市に散在している超高度汚染物質についての見解は。 ・内部被曝測定をホールボディカウンターのみで行う理由は。なぜバイオアッセイを併用しないのか。ホールボディカウンター結果とバイオアッセイの結果を突合させるつもりはないのか。 ・南相馬市で捕獲された野生猿の各臓器における汚染状況について知っているか。 ・ホールボディカウンターで正確に測定出来ない子どもらについては、その家族を測定することで推測するかのような言説があったが、その見解に相違ないか。 ・「子どもはセシウムに強い」という医師が南相馬市の復興に関与しているが、坪倉医師らの見解も同様か。 ・上司の上教授は「本当は南相馬市は危ない」と仰っているようだが、坪倉医師らの見解も同様か。 ・浜通りで子どもを産み育てることについて、坪倉医師らの医師としての見解は。 ・よく「このくらいの値なら健康影響は考えられないレベル」との表現を使っているが、内部被曝に閾値は存在するのか、存在するならその数値はいかほどか。 彼らの行っているホールボディカウンターによる内部被曝調査の結果が、将来住民に何らかの健康被害が生じた場合に「内部被曝は少ない」ゆえに「被曝と健康被害に因果関係なし」という根拠に使われてしまうことが、非常に危惧される。 彼らの活動、言動に疑問を感ずる医師、市民らが、これら事実を多くの方々と共有し、彼らの活動について、多くの問題提起をし、多くの意見を発信していくことが、今後早急に必要と感じている。
モトローラ社で携帯の電磁波とDNA損傷の研究をしていたジェリー・フィリップス博士の証言.   http://ameblo.jp/kitakamakurakeitaing/entry-10459494873.html … …「携帯と同程度の電磁波でDNA損傷の研究公表を産業界が妨害」告発・爆弾証言(米国議会公聴会)  http://ameblo.jp/kitakamakurakeitaing/entry-10360551692.html
県民健康管理調査の検討秘密会:対象絞る 「4カ月20ミリシーベルト」案. http://mak55.exblog.jp/17733531/   引用 東日本大震災:福島第1原発事故 詳細な健診、対象絞る  「4カ月20ミリシーベルト」案−−県秘密会 毎日新聞 2013年01月30日 東京夕刊 http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130130dde001040005000c.html  福島県が実施している県民健康管理調査の検討委員会が昨春、 住民の健康診査の対象とする被ばく線量の基準値案として 「事故後4カ月間で20ミリシーベルト以上」を非公開の秘密会(準備会)で検討していたことが分かった。 国が定めた一般人の被ばく限度「年間1ミリシーベルト」と大きくかけ離れており、 専門家は「住民の健康を重視した姿勢とは思えない」と批判している。  第6回検討委の準備会(昨年4月26日)の配布資料などで判明した。 同日開催された公開の検討委では明らかにされておらず、 基準は現在も「検討中」として決まっていない。  健康管理調査では、 全県民を対象に11年3月11日から4カ月間の外部被ばく線量を推計する 「基本調査」を11年度から実施。 県は一定の基準以上の住民らに対し、 血液検査など健康診査を行って被ばくの影響を詳細に調べる方針を示している。 開示された配布資料や議事録によると、 第5回準備会(昨年1月25日)で、 福島県立医大の大津留晶(おおつるあきら)教授を委員長とする専門委員会の設置を決め、 基準案作りを具体化。 第6回準備会で(1)原発事故後の4カ月間で20ミリシーベルト以上とする (2)「(どのような基準でも)科学的根拠に乏しく 国際的にも批判を呼ぶ可能性がありマイナスが大きい」ため基準値を設定しない −−の二つの案が示された。  委員からは両案それぞれについて支持する意見もあったが、 山下俊一座長(福島県立医大副学長)が「すぐに結論を出す必要はない」と引き取り、 決定を留保。直後に開かれた検討委の本会合では、 (1)案について「20ミリシーベルト」の数値を削除し、 「線量の結果が一定以上」との表現にとどめた資料が配布・公開された。 (2)案についても「科学的根拠に乏しく」などの理由部分を削除した内容を提示。 委員も具体的な数値に触れなかった。 国が示す一般人の許容限度(年間1ミリシーベルト)を大きく上回る 「4カ月で20ミリシーベルト」を基準案としたことについて、 大津留教授は毎日新聞の取材に 「例示なので20でも50でも良かった。あまり深く考えずに20にした。 準備会で提示したかは覚えていない」と説明した。 一方、非公開の準備会でのみ数値を入れた資料を配布した理由について、 県健康管理調査室は「議論の背景理解のため補足資料として配布した」と回答した。  検討委を巡っては、約1年半にわたり準備会を開いて事前に意見調整したり、 議事録から内部被ばくに関する記述を削除して公開したりするなど 不透明な運営が発覚している。 .*********** .

2013年1月30日水曜日

【 軍国日本の系譜 : 古い火種に再び火をつける日本の首相 】シュピーゲル紙(ドイツ)1月17日. http://kobajun.chips.jp/?p=8287 *独特の価値観による、日本統治を目指す.* 日本の元、そして現在の首相である安倍晋三は、日本をかつての偉大な国へと立ち直らせる決意です。 しかし日本経済の再生以上に彼の心を占めているのは、隣国に対してより強硬な態度で臨もうという決意です。 新たに選出された首相はその就任の前に、日本の南西部、山口県にある先祖の墓に参りました。 彼は線香に火をつけ、胸の前で両手を合わせました。 そして彼は周囲に居た支持者に対し、先祖に何を約束したのかについて語りました。 「今回私は、すべてをやり遂げる覚悟です。」 昨年12月の末に行った厳粛な誓いの中で、かつて首相だった時に果たそうとして惨めな失敗に終わったひとつの取り組みについて、今回再び行うかどうか明言しませんでした。 そう、初めて首相に就任した2007年9月、かれは健康を損なったことを理由に辞任しました。 しかし58歳になったこの政治家は辞任後、彼の政治的基盤である父親、そして祖父の遺志をしっかりと受け継いでいたのです。 2012年12月16日、安倍首相は自らが総裁を務める日本の保守勢力、自由民主党が衆議院で過半数を取る戦いに勝利しました。 自民党は3年前に政権の座を追われたばかりでした。 そして今、安倍首相は高齢化が進み、政治経済面においても不安定なかつての経済大国を建て直そうとしています。 とりわけ彼が強く願うもの、それは彼が最も嫌う『戦後体制』に終止符を打つことです。 この問題に触れるとき、安倍首相は日本が第二次世界大戦に敗北した後、すべてはアメリカによって押し付けられたものだという言い方をします。 彼が嫌悪するもの、それは平和憲法、戦後の民主的教育、そして安倍首相の理解とはまったく無縁の歴史認識です。 1948年の戦争犯罪を裁く東京裁判の際に、判決分にも明記された安倍氏が嫌う歴史に対する解釈は、戦前の日本とドイツを二度と出現させるべきではない侵略者と表現しています。 今や日本を代表する立場の彼は、日本を『かつての美しい国』へ押し戻そうとしています。この表現は彼がこの国の将来の展望について述べた著作の中でも使われています。 安倍首相は彼自身が尊敬する祖父岸信介(1896-1987)が実際にそれを行い、父親である阿部慎太郎外務相(1924-1991)もその復活を望んだ、独特の価値観による日本の統治を目指しています。 012904 岸信介は、ヒトラー政権におけるアルベルト・シュペーア(軍需大臣)そのものでした。 彼は1930年代に中国から奪った満州の占領政策を積極的に推し進め、第二次世界大戦中は連合国に対して日本の軍事力の整備を行いました。 1945年に日本の降伏後戦争犯罪人として逮捕されましたが、早くも1957年には首相として政治の表舞台に戻ってきました。 そして中国との国交修復への取り組みを徹底的に押さえつけました。 折から反共ムードが高まっていたアメリカの反共産主義運動の協力者として名を売り、日本における政治的地歩を固めて行ったのです。 ▽ 敵だけでなく、味方も困惑するその強硬姿勢 安倍首相の誕生により、日本の過去の系譜が再びよみがえろうとしています。 靖国神社は第二次世界大戦で犠牲となった日本軍人だけでなく、主な戦争犯罪人とされた人間も同じく神として祀られていますが、安倍政権の閣僚は19名中14名までが、参拝の遺志を明らかにしています。 「日本の多くの人々が、日本が戦争犯罪を犯したとは考えていません。戦犯とされた人々についても、戦争の犠牲者だと考えています。」 島村健一氏がこう語りました。 この社会学者は特に広島に原爆が投下されて以降、日本人は自らが戦争犯罪を犯したと考えるより、戦争中の苦しい時代を耐え抜いた民族であると考えるようになったのだと語りました。 012907 新首相はかつて日本が占領国に対して行った、謝罪の取り消しにすら踏みこもうとしています。 1993年、少なくとも200,000人のアジア人女性を従軍慰安婦として働かせるために誘拐したことを、日本政府は公式に謝罪しました。 これに対し安倍首相は、日本軍が本当に従軍慰安婦に売春行為を強制したのかどうか疑いを持っていることを、公式の場で明らかにしています。 韓国や中国だけではなく近隣諸国の多くが、新首相が日本の歴史認識に修正を加えようとしていることを、疑いの目で見ています。 そして日本の最大の同盟国であり、日米安保条約に基づきともに日本を守る立場にあるアメリカは、安倍内閣の大日本帝国的素養を持った閣僚たちが、東アジア地区における緊張状態を悪化させることを恐れています。 昨年の秋に発生した東シナ海の尖閣諸島の領有権にまつわる紛争により、すでに状況は緊張しきっています。 1月8日火曜日には、4隻の中国艦艇が13時間の間、日本の主権領海内を航行したことについて中国政府に抗議するよう、中国大使に命じました。 012902 この海域ではほぼ毎日、中国の巡視艇と日本の海上保安庁の警備艇が、危険な操船や示威行動を行っています。 昨年12月には、中国の偵察機が日本の領空を侵犯する事件が起きました。 こうした挑発の繰り返しにより、中国当局は日本人に警戒感を抱かせてしまいました。 安倍首相に対する日本国民の最大の期待は、病んでいる日本の経済を健全なものに出来るのではないかというものです。 しかし一方では、2010年に日本を抜いて世界第2の経済大国となった中国を恐れる気持ちは日本国民も共有しており、日本の有権者は国家主義者であるこの政治家に2度目のチャンスを与えることに決めました。 現在安倍首相は、国防費の大幅な増額を実現しようとしています。 昨年11月に中国が航空ショーで8機の無人航空機の一般公開を行ったのを受け、直ちに安倍首相はアメリカからの無人偵察機の購入の検討に入りました。 一方、安倍首相は現実に対応するための柔軟さも持っています。 数日前、安倍首相は韓国の新大統領のもとに、尖閣諸島とは別に領土問題が存在する竹島問題をこれ以上こじらせるつもりが無いことを伝えるために、特使を派遣しました。 韓国が実効支配する独島諸島の日本側の呼称が竹島です。 012903 衆議院議員選挙期間中、自民党は「竹島の日」を制定する計画を発表し、日韓関係を緊張させました。 しかしここしばらくの間は、安倍首相はより危険なライバルである中国との対決のため、手一杯の状況が続くことになるでしょう。 http://www.spiegel.de/international/world/new-nationalist-government-of-japan-stokes-tensions-with-china-a-877691.html#ref=rss   + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + 第二次大戦後の日本とドイツの違いは何でしょうか? ドイツはニュルンベルグ裁判の後、ドイツ人自身の手でナチス・ドイツにまつわる事歴を徹底解明しました。 ナチスは非合法化され、そして今、長年の宿敵であったフランスと完全な国交修復を果たし、互いの文化を尊重しつつともにEUの中核として重責を担っています。 これに比し日本は、ドイツと比べその点が不充分だったと思います。 今日各国との間で『歴史認識』について問題となっている事件も、当時証言できる人々が多数生存している段階で、現在のASEAN諸国の研究者を交えることにより中立性を確保した上で、客観的立場で詳細な検証を行うべきだったと思います。 当時現場に居て「事実について」証言できる人の生存が限られてしまった今では、互いの水掛け論を決着させられるはずがありません。 その『水掛け論』に国を代表すべき立場の政治家が、自ら勇んで加わるのではなく、全部は無理でも大多数が納得できる客観的史実を明らかにするために、何とか公平な立場での研究事業を立ち上げよう、その方の努力をしていただきたいものです。   + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

2013年1月29日火曜日

人質10名死亡の責任はアルジェ政府と安倍晋三の無策. http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=51 昨日(1/28)、菅義偉は政府としてアルジェリア人質事件を検証すると言い、検証委員会が本日(1/19)より立ち上げられることとなった。海外で邦人が巻き込まれたテロ事件に自衛隊を派遣するための法改正を目的としたもので、その旨を明確に新聞記事にも書かせている。安倍晋三は、昨日の所信表明演説の冒頭でアルジェリアの事件に触れ、政府はテロと闘い続ける決意だと宣言、邦人被害者をテロの犠牲者と位置づけた。安倍晋三の情報工作が着々と成果を上げ、事件の捏造と政治利用が思惑どおり功を奏し、世論の洗脳と誘導に成功している。共同の世論調査では、「アルジェリア人質事件への政府対応を63.3%が評価」、「海外での非常事態時に邦人を救出するための自衛隊法改正には71.3%が賛成した」とある。国会初日にこの世論調査の発表が出たタイミングそのものが、安倍晋三と共同幹部が裏で連携した巧妙な政治を示している。アルジェリア事件の真相を書いて売りたい記者の前に、現地日揮のアルジェリア従業員が現れず、帰国した生存邦人7名が顔を出さないのは、日揮が安倍晋三の命令を受けて、彼らを隠しているからである。アルジェ政府と安倍晋三が結託し、どちらの政府にも責任はないと結論づける「検証」結果を出すためだ。政府が検証委員会で事件の公式報告を出し、自衛隊法改定の根拠を整えるまで、雑音が入らない
アレクセイ・ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」文字起こし. http://www.eizoudocument.com/0645yablokovtxt.html アレクセイ・ヤブロコフ博士の発言を構成した映像の内容を文字に起こしたものです。 ⇒元映像の配信ページ(http://www.eizoudocument.com/0645yablokov.html) ⇒YouTubeでの配信ページ(http://youtu.be/17IoMbk6lVw) (市民ひろばワークショップテントでの発言 2012年12月16日 日比谷公園) 私たちがいま議論すべきは、何がいま危険なのか、ということです。 私たちの役割は、安全な状況をいまつくりだすことです。 私は(チェルノブイリ原発事故の)影響を研究してきました。 チェルノブイリ原発事故から25年、26年たって本当のこと、偽りのないデータを得ることができました。 偽りのないデータというのは、1キュリー/km2に住むすべての人々になんらかの健康被害が出ていることです。 [1キュリー/km2=3万7000ベクレル/m2。この場所の空間線量は、換算すると自然放射線も含め年1ミリシーベルト程度(セシウム137から年0.74ミリ+自然放射線から年0.35ミリ)] 5キューリー/km2に住む人々では、さらに増大します。 [5キューリー/km2=18万5000ベクレル/m2] 健康被害は、汚染レベルが高くなるにつれ明確に増大します。このことを考えるべきです。 いま考えなくてはならない最も重要なことは、どうしたら福島原発事故の影響を最小化できるか、ということです。 ※1キュリー/km2の場所の空間線量に関して⇒補足・解説(http://www.eizoudocument.com/0645yablokov.html#kaisetsu) ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (脱原発世界会議会場、タイトル) Nuclear Free Now 脱原発世界会議2 アレクセイ・ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 2012年12月15日 東商ホール 「チェルノブイリから学ぶ」と題した2つのセッションでの発言より、原発事故の影響に話を絞って再構成したものです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (アレクセイ・ヤブロコフ博士の講演) (チェルノブイリ原発事故の影響について)本日お話しするのは、そのごく一部になります。討論のときに追加の話しができればと思います。 お話しするのは「市民社会にとってチェルノブイリ原発事故の教訓とは」ということです。 これは日本にとっても重要なことだと思います。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔著書〕『チェルノブイリ─大惨事が人々と環境におよぼした影響』ニューヨーク科学アカデミー 2009年 アレクセイ・V・ヤブロコフ、ヴァシリー・B・ネステレンコ、アレクセイ・V・ネステレンコ チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト(http://chernobyl25.blogspot.de/) ※著書に関して⇒関連資料(http://www.eizoudocument.com/0645yablokov.html#shiryo) この本ははじめロシアで、のちに米国で出版され、昨年ウクライナ版が出ました。 現在、日本語訳が進められています。来年(2013年)には出版されると思います。 この本は、チェルノブイリ原発事故の影響について、独立した立場から行われた、最大かつ最新の研究成果といえます。 そのなかから紹介します。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕ロシアのブリャンスク州(高汚染)、カルガ地方(低汚染)および全ロシアの固形ガン発生率 これはチェルノブイリ後のガン発生率で、上の線が高汚染地域、下の線が低汚染地域です。 ガン発生率は、汚染が高くなるにしたがい明確に高くなります。 5年あるいは数年すると、ここ日本においても同様のことが起こります。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 様々な疾患・障害がチェルノブイリの放射線被曝により起こりました。 これは福島の放射線被曝でも起こりうることです。 ・血液・循環器系の疾患 ・内分泌系の疾患 ・免疫系疾患 ・呼吸器系疾患 ・泌尿生殖路と生殖障害 ・骨格系、骨減少症や骨粗しょう症 ・中枢神経系の障害(前頭・側頭・後頭・頭頂葉の変化)  低い線量であっても被曝が何年にもわたると頭脳に変化が起こります。チェルノブイリの放射線が頭脳を破壊したはっきりした証拠があります。 ・白内障だけでなく硝子体破壊など様々な眼球の異常 ・消化管の疾患 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔写真〕先天性奇形・異常. ・先天性奇形・異常.  この写真です。  数百、数千という通常では生じない追加的な症例があって、典型的な放射線障害です。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 このほかチェルノブイリの大惨事による影響としては、早期老化があります。 放射線被曝に典型的にあらわれる症状です。 子どもが歳をとった人のようになり、大人も年齢以上に歳をとってみえます。 突然変異もあります。 突然変異は重要で、個々人の被曝レベルを把握するうえでの鍵にもなります。 突然変異は血液検査によって(どれだけ突然変異が起こっているか)数えることができます。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕流産の発生頻度(%)事故処理作業員の家庭とリヤザン地方の家庭 1987~1999 これは高被曝したリクビダートルと呼ばれる事故処理除染作業労働者の家庭と、汚染のなかった地域とで比較したものです。 事故処理作業労働者の家庭の流産発生率を見ると、事故後2~3年たつと減ってはきますが、1年後は妊娠してもほぼ半数が流産する事態となりました。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕ベラルーシの子どもの水晶体混濁数と体内セシウム137のレベル これは子どもの水晶体の混濁を示したものです。 典型的な放射線障害で、放射線は眼球の水晶体を痛めます。 ベラルーシの子どもの水晶体の混濁と体内セシウム量を示したもので、ごらんのように関連しています。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕ベラルーシにおける甲状腺ガンの発病率 1985~2004 これは甲状腺ガンの発症率を示したものです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕ベラルーシにおける乳ガンの発病率 1990~2002. これは乳ガンの発症率です。 乳ガンはチェルノブイリ後10年たってから増大しました。 特に15キューリー/km2(18万5000ベクレル/m2)以上の高汚染地域では、10年後から急激に上昇しているのがわかります。 日本においても同じ状況になると思います。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 原子力の専門家、IAEA(国際原子力機関)の専門家や当局者は、人々に対して「放射線恐怖症」だと語ります。 そんなのは被曝による病気ではなく心理的要因によるものだと主張します。「放射線恐怖症」だと言うのです。 しかしそれが心理的要因によるものなら、なぜカエル、ツバメ、野ネズミ、松の木に人と同じように健康障害や突然変異があらわれるのでしょうか。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 原子力の専門家や業界誌は、本当のデータを出しません。そこで私たちは公式統計をもとに本当のデータを導き出すしかありません。 これがそのひとつの例です。 乳幼児死亡率はチェルノブイリ後数年にわたって上昇しています。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕長期的動向から見たドイツとポーランドの乳幼児死亡率 1982~1992 これはドイツとポーランドの乳幼児死亡率について、標準値からの偏差を示したものです。 ロシアやベラルーシ、ウクライナのような高汚染地域ではありません。にもかかわらずこのように統計的にも明確な影響が乳幼児死亡率に出ています。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕フィンランド、スイス、スウェーデンの乳幼児死亡率と傾向線からの逸脱 1980~2006 よりスウェーデンのグラフ 1986年以降、予期しない乳児死亡率の上昇がみられます。 これはチェルノブイリ以外に説明がつきません。 チェルノブイリ以外に、ノルウェー、フィンランド、スイス、ドイツなどで乳幼児死亡率が上昇した理由がみつかりません。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕日本における新生児死亡率と予測傾向からの逸脱 2002~2012 これは日本です。 2週間前に出版されたもので、日本の厚労省の公式統計を集計したものです。 ごらんのように、福島原発事故2か月後と9か月後に新生児死亡率が明らかに上がっています。 これは福島原発事故による影響なのですが、興味深いのは、この統計は日本全国のもので、福島に近いところだけではなく全国レベルで福島原発事故の影響が出ていることです。 東京やその他の地域、北の地、南の地と、注意深く調べるべきです。通常ではないデータが出てくると思います。 ※日本の新生児死亡率に関して⇒関連資料(http://www.eizoudocument.com/0645yablokov.html#shiryo) ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 〔グラフ〕ロシアの高汚染6州と低汚染6州における死亡率 これはロシアの6つの高汚染州とその近くの6つの低汚染州の死亡率です。 15年間にわたる死亡率の推移は、見た目からも統計学的にも差異を示しています。 汚染があるかないかによって、死亡率には劇的な違いがあります。 なぜこれが起こったのか、その理由を証明することは不可能です。しかしこれはもちろんチェルノブイリ事故の結果なのです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 チェルノブイリ地域で植物、動物、微生物を調査すると、そのすべてで高いレベルの突然変異を示しています。 これは明らかにチェルノブイリの結果です。 ここ日本でも同じです。 私はチェルノブイリ周辺のチョウや鳥などの調査結果を知っていますが、これは福島原発周辺にもあてはまります。福島原発事故でも同じ影響が出ます。 それは生物多様性の減少、高い突然変異率、ゲノム不安定性といった動植物への被害です。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 チェルノブイリ・ゾーンをはじめて訪れると、一見すると動植物がなんと繁茂しているんだと思うかもしれません。人はいないけれど、たくさんの動物がいて、植物が茂っています。 しかしすべての植物は、染色体になんらかの損傷をもっています。 すべての動物は、チェルノブイリ・ゾーンではあまり繁殖しません。ほとんどは他の地域から移入してきたのです。 チェルノブイリ・ゾーンは「ブラックホール」のようなものです。 繁茂しているのではなく、動物が引き寄せられ入り込んでくるブラックホールなのです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 チェルノブイリの大惨事が明らかにしたのは、原子力産業は原子力発電によって地球を危機に陥れることもいとわないということです。 そして理論的にも実際にも、原子力発電は核兵器に匹敵する危険を人類と地球にもたらすということです。 ご静聴ありがとうございました。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (質疑での発言、以下そのポイント) 質疑での発言から ◎ガン以外の病気について ・事故のもたらした健康被害は多種多様、ガンはその10分の1にすぎない ・被曝したあらゆる人体組織・器官は被曝の影響を受ける ・被曝して影響を受けない器官はない ・影響の出方は、放射線を一度に大量に浴びるか長期にわたって低線量を浴びるかの違い ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 ◎事故の影響を減らすためには. ・チェルノブイリの経験では健康被害は5年以内にあらわれる ・平均的な被曝線量は意味を持たない。個々人、一人一人の健康調査が必要 ・2つの検査が重要 ・第1は血液検査、染色体の異常がどれだけ起こっているかを調べる ・第2はホールボディーカウンター、個々人の内部被曝の線量を調べる  放射線核種を多く取り込んでいれば早急な処置が必要  その方法はいろいろある ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (◎日本の人々へのメッセージ) 私からの短いメッセージになります。 皆さんは真実のためにたたかわなくてはならない。 健康のためにたたかわなくてはならない。 原子力をなくすためにたたかわなくてならない。 政府とたたかわなくてはならない。 なぜなら政府と原子力産業はあらゆるところで、私の国だけでなく、すべての国で、米国で、ここ日本で、データを隠蔽しようとするからです。 原子力産業と政府は、人々を恐れています。真実を恐れています。 なぜなら真実はとても不愉快なものだからです。 真実は、原子力は恐ろしく危険であり、コストは異常に高く、プラスよりもマイナスばかりだということです。 これが私からのメッセージです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (市民ひろばワークショップテントでの発言) 市民ひろばワークショップテント 2012年12月16日 日比谷公園 私たちがいま議論すべきは、何がいま危険なのか、ということです。 私たちの役割は、安全な状況をいまつくりだすことです。 私は(チェルノブイリ原発事故の)影響を研究してきました。 チェルノブイリ原発事故から25年、26年たって、本当のこと、偽りのないデータを得ることができました。 偽りのないデータというのは、1キュリー/km2に住むすべての人々になんらかの健康被害が出ていることです。 [1キュリー/km2=3万7000ベクレル/m2。この場所の空間線量は、換算すると自然放射線も含め年1ミリシーベルト程度] 5キューリー/km2に住む人々では、さらに増大します。 [5キューリー/km2=18万5000ベクレル/m2] 健康被害は、汚染レベルが高くなるにつれ明確に増大します。このことを考えるべきです。 危険な放射線のレベルとは、チェルノブイリの経験から明白なのは、もし毎日浴びて、それが何年にもわたるなら、1キュリー/km2以上の場所で危険です。特に子どもは危険です。 [1キュリー/km2=3万7000ベクレル/m2。この場所の空間線量は、換算すると自然放射線も含め年1ミリシーベルト程度] チェルノブイリ事故の直後から、ソ連内だけでなく周辺諸国も含めて乳幼児死亡率が上昇しました。 流産も増えました。 ヨーロッパでは出生の男女比が変わるということも起こりました。 ここ日本でも同じ影響が出ることになります。 (汚染地域では)2年のあいだに白血病が増えました。 先天性奇形・異常の比率も上昇しました。様々な種類の奇形が起こりました。 ダウン症も増加しました。 こうしたことは最初の2年のあいだに起こりました。 その後、4年たつとガンが出はじめました。甲状腺ガンです。 6年とか10年たつと肺ガンやその他のガンが増えました。 皆さんも近い将来、同じ問題に直面することになります。 いま考えなくてはならない最も重要なことは、どうしたら福島原発事故の影響を最小化できるか、ということです。 ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 (エンドタイトル) Nuclear Free Now 脱原発世界会議2 アレクセイ・ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」 2012年12月15日~16日 東商ホール、日比谷公園 撮影・構成:荒川俊児 制作:映像ドキュメント.com(www.eizoudocument.com) 2013.1
食品汚染の問題とバンダジェフスキー論文 . http://savekidsjapan.blogspot.jp/2013/01/blog-post_16.html 日本の現在の食品規制値も異常に高く、100Bq/kgという規制値は、ドラム缶に入れられていた低レベル放射性廃棄物の値です。チェルノブイリと異なり、食品の全国流通が盛んな日本では、もしこの数値が適用され続けるならば、今後全国的な健康被害が予想されます。 危険は日本国内だけのものではありません。太平洋側で採れた魚を缶詰めにし、国内外で売られています。魚介類は鮮度の問題もあり、出荷前に全数検査することも不可能であり、また最も危険な核種の一つである、ストロンチウム90に関しては、日本は測ってもいません。このままの状態では、国内の非汚染地帯、及び世界の非汚染地帯でも健康影響が出ると考えられます。実際証明するすべは持たないものの、私の周りでも、複数、汚染地帯の果物や魚を食べた後に、長引く下痢やしびれなどの症状を訴えた人がいます。 危険は日本国内だけのものではありません。太平洋側で採れた魚を缶詰めにし、国内外で売られています。魚介類は鮮度の問題もあり、出荷前に全数検査することも不可能であり、また最も危険な核種の一つである、ストロンチウム90に関しては、日本は測ってもいません。このままの状態では、国内の非汚染地帯、及び世界の非汚染地帯でも健康影響が出ると考えられます。実際証明するすべは持たないものの、私の周りでも、複数、汚染地帯の果物や魚を食べた後に、長引く下痢やしびれなどの症状を訴えた人がいます。 さらに海外でも、カンボジア、ガーナ、セネガル、コンゴ、スリランカなどの発展途上国の給食に、太平洋汚染地帯の魚の缶詰が提供されています。原因不明の病気がカンボジアの子供たちに広がっていると言いますが、因果関係は今のところわからないとはいえ、予防原則を講じて、国連世界食糧計画と共に、汚染地域の魚は即刻輸出禁止にするべきだと思います。 子供に関しては1Bq/kgであっても食してはならないという事実は、ICRP111に掲載されているセシウム体内残存量の表(http://www.icrp.org/docs/P111(Special%20Free%20Release).pdf)と元ゴメリ医科大学学長のバンダジェフスキー博士が病理解剖で10Bq/kgの体内セシウム量で心筋に異常が出始めたという研究を照らし合わせれば明白なはずです。(https://docs.google.com/file/d/0Bz1fZmrqFppsNzE4Y2JhMjQtYzc4Yy00MmY3LTkxMmItMzRmY2U3MzhjMTE4/edit?hl=en_US)1 Bq/kgの食物でも、18kg以下の子供が食べ続ければ体内セシウム濃度が10Bq/kg以上となります。 ところが、前述しました、原発の利害関係者であるEDF、IRSN、CEA、AREVAがバックアップしているCEPNの代表でMr. Jacque Lochard氏は、福島におけるエートスの講演会で発言し、「母親たちには科学はわからないだろう。測定して20Bq/kgくらいの食物であればそれでよい。」と発言をしていましたhttp://ethos-fukushima.blogspot.jp/2012/07/nhk-icrp.html。この発言には3の重大な過ちがあります。 そもそも日本の事故前の食物は主食のコメで0.02Bqであり、後述する、バンダジェフスキーの研究に沿えば、子供たちには、1Bq/kg以下の食べ物でなければ健康維持できません。こういった話は、既にツイッターなどのソーシャルツールを使う日本の母親たちの間ではかなり広まっており、また子供を守ることに真剣で利害関係のない母親たちほど、事故後最もよく勉強し、内部被曝について知識をつけており、最も子供たちを守る活動にアクティブです。ただ残念なのは、ネットにつながっていない母親、近くに大きな本屋がない母親に関しては、あまりこのような情報が届いていないということです。その意味では、マスコミの役割、もしくはマスコミの罪は非常に大きいのですが、これは後述いたします。 2012年12月26日の東京新聞で恐れていた悲しいニュースが入りました。http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20121226/CK2012122602000145.html心臓検診で茨城県取手市の24の学校で異常が増加しているというのです。2012年、検診を受けた生徒1655人中、73人が要精密検査と診断され、2011年度の28人から人から2.6倍となり、また、心臓に何らかの既往症が認められる児童・生徒も2010年度の九人から2011年に21人、2012年に24人と増加、突然死の危険性が指摘される「QT延長症候群」とその疑いのある診断結果が、2010年度の1人、2011年度の2人から8人へと急増していたというのです。 これはもう一刻の猶予もならないことを意味しています。早急に汚染地帯の医師及び各種医師会は、バンダジェフスキー論文を普及し、内部被曝の子供たちへの脅威から防護すべく、対策を講じる必要があると思います。http://peacephilosophy.blogspot.jp/2011/09/non-cancer-illnesses-and-conditions-in.html
東京都2011年3月15日の状況.竹之内さんから. http://savekidsjapan.blogspot.jp/2013/01/315.html … … 事故後最も濃い放射能雲が東京を通過中、東京都は午前10時-11時迄に吸入摂取量1100ベクレル.事故後1年間東京在住の母親からお話を聞いたところ、5mmののう胞が見つかった. 3月中の呼吸器系による被曝は3600ベクレルに達すると言います。3月全体では36kg分のものを吸いこみました。もちろん屋外にいた人と屋内にいた人とでは被曝量は全く異なり、屋外にいた場合です. 事故直後から、都内で鼻血、発熱、発疹、咳、下痢、甲状腺腫などの健康異常が出ているという声が、ブログなどでは、数多く掲載していましたが、政府やマスコミはこれらを完全に無視していました。事故直後の3月中から福島の住民からも下痢や鼻血などの声が寄せられ、6月の時点では、東京都内の健康相談会でもこれらの症状を観察したと、広島被爆医師である肥田舜太郎氏がと言っています。 2012年12月現在、東京の子供にも甲状腺異常が福島の子供にひっ迫する勢いで出ています。これについては、東京で同じ割合あるのだから、福島は危険でないのだという科学者やジャーナリストがおりますが、私は東京も、特に初期被曝において、健康に異常をもたらすだけの量の被曝をしてしまったのではないかと考えるのが自然なように思えています。(この件については後述いたします。) 私自身、沖縄に来てからも子供と一緒に、1ヶ月後くらいから3ヶ月間くらい長く続く発熱や咳、皮膚の異常など体調を壊しました。私は39度以上の熱が連続8日間、子供は38度台の熱が出たり下がったりを10数回繰り返しました。 今も痰が続く、喉に違和感があるなどの症状が数カ月継続しています。先日耳鼻咽喉科で見てもらったところ鼻とのどの間が炎症でただれているためそのような違和感が続いているのだろうと言われました。私は何のアレルギーもなく、このような症状は生まれて初めてです。事故後に体調不良を体験した人は全国に数多くおりますし、彼らの体験は、みんなのカルテのブログhttps://sites.google.com/site/sos311home/にも掲載されています。 2012年年末に、私と息子はある病院でエコー検査を受けました。何もないという結果に安心したのもつかの間、その数日後、0.1mm単位ののう胞も検知できる性能のよい機械があり、エコーの画像ももらえるという別の病院で、検査をしたところ、私で1.3mmののう胞が2個、そして息子で0.1mmー0.2mmののう胞が無数に見つかりました。 この医師によると、他の病院で何も見つからなかったと言っている、事故時に関東に在住の人のほとんどに、このような小さなのう胞が見つかっていると言います。のう胞は消えることはありませんから、これは大変な事態の予兆です。 また、事故後1年間東京在住であったある母親からお話を聞いたところ、彼女は5mmののう胞の見つかったそうです。医師に2次検査は必要ないと言われたのですが、無理に細胞診してもらったところ、甲状腺ガンがみつかったそうです。 彼女の場合は、自転車に乗ることが多く、よって呼吸によって被曝する機会が多かった可能性があります。彼女の甲状腺の容体が、7歳の息子のものより悪かった理由はここにあるのではないかと考えていらっしゃいます。 そもそも、福島県健康調査でも、のう胞や結節の大きさによって、2次検査の必要性を判断していますが、これは非常に大雑把な分類化で危険があります。人によっては2年後の検査で手遅れとなる人が出てくるかもしれません。ガンのサイズは様々であり、小さいものでも悪性である可能性は当然あるのです。 上記のお母様のように5mmののう胞でも悪性のケースがあるのですから、早期発見のためにも、5mm以上であれば2次検査を受けるシステムがなければならないと思います。 12月1日の朝日新聞によると、東京都にある甲状腺専門病院の伊藤病院において2003年から3000名近くの子供の甲状腺エコー検査で36%もの甲状腺のう胞が見られたと言います。 http://fukushimavoice-eng.blogspot.jp/2012/12/are-36-thyroid-cysts-in-tokyo-children.html。 記事は東京も福島も変わらないのであるから、福島の放射能による異常の発生率は多くはないと言ったような結論を導き出そうとしておりますが、なぜか事故以前と事故後の発生率の数値は発表しておらず、病院に問い合わせても今は発表できないという答えでした。 東京でも冒頭に書きました通り3600Bqもの呼吸器系の被ばくをしていることを鑑みると、影響が出ていないとは考えづらいことです。既に日本国中で被曝が進む中、日本政府の影響を受けていない独立した組織による、汚染されていない地域での同じ機械を使った甲状腺エコー検査を早期に実施していただきたいと思います。 先日驚くべき、そして悲しい知らせが私の友人から来ました。彼女の母親が、ステージIIIの肺がんが見つかったと言います。主治医の話によると、そのガンの形状からタイミング的には事故後に発生した可能性が強いというのです。この家族は3月の16日に沖縄に引っ越していますから、3月15日の濃い放射能雲との関連も疑われます。 この問題は、私は政府が3月14日夜には米軍には渡して日本国民には隠し続けていたSPEEDI問題以上に重大な問題ではないかと考えております。なぜ東京都、そして政府や関係機関が、3月15日の非常に重要な実測データを公表しなかったのか、それにはどういう意図があったのか、そして過失はなかったかどうかを、できたら第三者に調査していただきたいと思っています。 2012年12月26日、米海軍の乗務員も、事故で寿命を短縮する危険なレベルの放射能被曝をさせられた、今後かかる医療費等もすべて補償せよという訴訟を東電に起こしています。 http://www.courthousenews.com/2012/12/26/53414.htm どうかこの被曝と健康問題が、真相究明され、すべての影響を受けた国内外全ての人々のために補償されるようになることを願っています。

2013年1月28日月曜日

(エピローグ~日本の子供たちを助けてください) Epilogue Please Help Japanese Kids! Save Kids Japanから. http://savekidsjapan.blogspot.jp/2013/01/xv-attachment-under-construction.html エピローグ Epilogue 私が原発問題に初めて気づいたのは1999年夏のことでした。米国の女性科学者が2000年問題との兼ね合いで米国の原発の電源喪失事故のシナリオを講演会で語ってくれたのです。私はそれまで原発の危険性というものを日本で全く聞いたことがなく、大変なショックを受けました。チェルノブイリも旧ソ連の型の原発は日本のものとは全く異なるということで、日本には関係ない話であるというマスコミの宣伝を信用していました。 危険性を知ってからは、行動にすぐ移しました。知り合いのつてで首相官邸に訴えに行き、内閣官房危機管理官に話をしましたが、「日本の原子力は絶対安全。おかしなことを言うな」と怒鳴り返されたのを覚えています。 日本国内では埒が明かないと、欧州に行き、欧州議会で緑の党の方に資料を持って会いに行ったところ、当時の緑の党のエネルギー担当者は、「よく情報を持ってきてくれた」と歓迎し、2日間で決議案を作ってくれ、その議案を持って保守派政党も廻ったところ、賛同していただきました。2ヶ月後、議会では満場一致で採択されました。この時、肩書ではなく、市民の発言内容をきちんと聞いてくれる欧州の政治家の度量に非常に感激しました。 一方日本では、内閣官房危機管理官から追い返された約2ヶ月後に国内初の(公式に)死者の出た原子力事故が起き、中性子線で2人の死亡者が出ました。燃料加工工場JCOで、臨界事故が起きたのでした。中性子線被曝で住民からも公の発表でも600人を超す被曝者が出ましたが、現場からたった120mの地点に住んでいた大泉夫妻を含め、健康被害との因果関係は住民の場合一切認められませんでした。 血液検査でもDNA損傷が少なくとも6人から出ていたと言いますが、茨城県は隠していたと言います(今は福島県が福島の子供の血液検査を隠しています) 悲しいことに、被曝が起きると、必ず不都合なデータを国や自治体というものは、隠すものなのです。それは直接話をうかがってきた何人もの原発労働者からの話でも明らかです。医師もグルになって放射線による健康被害を隠し続けてきたのです。 2000年以後、地震国の日本では電源喪失事故は起こりえる話であると思い、活動をしました。私は日本で有名な反原発の市民団体で翻訳者として半年ばかり働いていたこともあります。その間、プレート境界線の真上にある浜岡原発で重大事故が2回続けておき、地震がなくともこのような事故が起きる原発を、実際の原発震災が起こる前にどうにかしたいと思いました。 2002年にIAEAにも単独で直訴に行きました。しかし、IAEAのDepartment of Nuclear SafetyのEngineering Safety Sectionの方に、具体的に地震学の知見が原発建設当時よりも進み、耐震設計が間に合っていないこと、また配管などの脆弱性を訴えても、「中がめちゃくちゃに壊れても、原発では一切放射能は外に出ないようになっています」の一点張りでした。この方は本当に安全部門の方なのかと思うような、素人くさい回答でした。 私はまた、原子力安全部でIAEAの副事務局長である方にも話に行きました。彼は、私の話を聞き、持っていった資料に目を通した後、私の嘆願には意見せず、面白いことに以下のセリフだけ言いました。「あなたはこういうことをやっていて生活できるのですか?」(確かに私は反原発の活動で、今まで数百万使っていると思います。しかし、お金の問題ではなく、命の問題なので、当然のことをやっていると思いますし、なぜそれをする人が事故前にこれだけ少なかったのか不思議でなりません。) その後、IAEAの原子力安全部ではなく、核保障部Nuclear Safeguardsの方がオフレコで私にこう言いました。「問題が大きすぎて、日本国民全員が原発に反対の声を上げないと原発は止まらない。その前に事故が起きて500万人の日本人が死んでも仕方がない。よく日本人は怖がらずに住んでいられるなと思っています。私の家族は皆、ウィーンにおりますよ。」 この方の言うとおりに事故が起きてしまい、悲しい限りです。私が驚いたのは、事故が起きた後も、政府が放出放射能の事実を隠していたことです。特に放射線拡散予測のSPEEDIのデータは、14日に米軍にはこっそり知らせて、日本国民には知らせず、15日早朝から急速に上がった放射線値は、米軍が日本政府に勧告を出していたにもかかわらず、東京都でもリアルタイムで計測されていたにもかかわらず、政府は一切情報を出さず、屋内退避でさえさせず、多くの人が外にいました。私もその一人です。 官房長官の枝野幸男氏は「ただちに健康に影響のある値ではありません」と事故直後から、この最も濃い放射能雲が各地に広がった15日の間も、住民に全く警告をせず、東北から関東に至る数千万もの人々を無用に被曝させました。私と息子も彼のおかげで被曝したようなものです。私は枝野幸男氏のこの楽観的すぎるセリフを聞いて、東京にいる間になんとか福島(ちなみに私の亡くなった祖父母は福島出身です)や東北の人々に警告を発信したいと思っていたのです。 13日には反原発市民団体に来たフランス国営放送のインタビューに答え、「政府はウソの情報を流している。」と発言。14日には、できれば、外国人記者クラブで、広島で被曝した、内部被曝問題の本を一緒に翻訳している医師の方と、「東北は危険である。特に子供や妊婦は逃げるべきである」と情報発信したかったのです。(結局津波の犠牲者の救援を邪魔するのを危惧する医師の意見で実現しませんでした) まさかこの時、リアルタイムの放射線量データを隠すとは考えもしませんでした。そして私も息子も15日の午前中に被曝し、冒頭で書きました被曝症状とのう胞が出ているわけです。http://savekidsjapan.blogspot.jp/2013/01/315.html しかし先日、私はあり得ない情報を耳にしました。なんとこの国民を数千万人単位で被曝させていた元官房長官の枝野幸男氏は、自分の妻子は事故直後にシンガポールに移動させていたというのです!これが事実だとしたら、犯罪的だと思います。ぜひ真相究明をしてもらいたいと思っています。 今回の原発事故で、一番大事な点は、今から生じており、今後さらに重大になってくる健康被害だと思いますが、外国人記者クラブで2011年11月に、会見発表をいたしました。http://www.ustream.tv/recorded/18530453 この会見にはNHKを始めとする5,60人ものメディア関係者が来ていたにもかかわらず、まったく報道されませんでした。すでに顕在化してきている健康被害が全く報じられないという事態は、私はこの事故において最も懸念される事態と感じております。以下に会見発表した人々をスピーチの順番に列記します。全員、ヒバクシャです。被爆の実相を知るためにも、この1時間ばかりのyoutube動画をご覧いただければありがたいと思います。 竹野内真理(通訳コーディネータ、低線量被曝者) 肥田舜太郎氏(広島被爆医師)、 大石又七氏(元第五福竜丸乗組員でビキニ核実験被災者)、 佐藤幸子氏(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)、 梅田亮介氏(元原発労働者) 最後になりますが、現首相の安倍氏は、原子力推進派であるばかりでなく、核兵器保有推進派です。2002年に「相手が攻撃に着手したら、攻撃とみなし、大陸間弾道弾は憲法上問題ない。小型であれば原爆を持つのも問題ではない。」と早稲田大学で講演しました。副首相である麻生太郎氏も外務大臣時代に「核保有も一つの選択として議論することが大事」と発言した、核武装論者です。 彼の祖父は岸信介首相で戦時中は商工大臣だったA級戦犯でしたが、CIAとの取引もあり、後に首相となった人物であり、1957年に「日本は自衛のためなら核武装できる」と発言した人物です。ちなみにこの岸内閣のときに、日本で最初の原発、核兵器転用しやすいコールダーホール炉が英国から導入されたのです。 外国からの核兵器攻撃などなくとも、交渉の余地も全くない、地震という脅威を抱えながら、原発を国土に54機も建設した愚の骨頂、そして福島事故が起きた後も、原子力を推進し、もんじゅや六ヶ所村の再稼働をもくろむところを見れば、核兵器開発も続行しようとする政治家の愚かなる野望に心底怒りを感じています。 特にこのような少数の愚かな政治家のために、美しい国土を台無しにされ、国の一番の宝である子供たちの命や遺伝子が傷ついていく様子を看過することはできません。良心を持つ市民の方々、国際機関の方々からの支援がなければ、日本の子供たちは愚かな国によって、虐殺されます。 どうか助けてください。お願いいたします。 Please help Japanese children. This is my sincerest hope.
「本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」」植草一秀. http://www.sogensha.co.jp/pdf/preview_nichibeitiikyotei.pdf … …  自民党憲法改正草案は日本国憲法の基本である、平和・人権・民主主義の根幹を破壊する内容を含んでいる。徹底した分析と論議を! http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-cb3e.html … …
チェルノブイリ原発事故の死者、全世界で82万人強 WHOは事実を隠ぺい、ロシア科学アカデミーのヤブロコフ氏が告発(FOE) http://financegreenwatch.org/jp/?p=25895 1月 28th, 2013 | ◆◆◆ FOEimg_130128_2[セミナー報告]2012年12月に郡山で開いた郡山にて、IAEA(国際原子力機関)・日本政府共催による「原子力安全に関する福島閣僚会合」が開催されたことに合わせて、市民の手による「脱原発世界会議2 チェルノブイリから学ぶ」を開いた報告の一部。FOEが紹介する内容のうち、ロシアの科学アカデミーのアレクセイ・ヤブロコフ氏の「チェルノブイリの真実」の報告を抜粋します。 アレクセイ・ヤブロコフ氏からは、著書の膨大なデータのほんの一部をご紹介いただき、日本の市民社会に向けたメッセージを発せられました。 IAEAやWHOの専門家が、個人の被ばく量と疾患の間の「有意な相関関係」を求めることについて、実際には個人被ばく量は不確かな計算に基づいているため、科学的な正当性を欠いていると断じ、代わりに、同一の地理的、社会的、経済的背景をもち、かつ放射能汚染レベルが異なる住民の罹患率/死亡率や、同一集団の健康状態が大災害後の特定の期間でどうだったか、といった方法を紹介。 チェルノブイリ原発事故の放射線による疾患として、ガンや白血病のみならず、血液・循環器系、内分泌系、免疫系、呼吸器系、泌尿生殖路と生殖障害、骨格系、中枢神経系、眼球、消化管、先天奇形・異常などのあらゆる疾患が見られることや、早期老化、多発性の体細胞および遺伝変異、多疾患などの健康被害についても紹介しました。一方で、心理的要因(放射線恐怖症)については、チェルノブイリ事故後、放射能への人びとの不安は減少しているのに、罹患率は増加を続けていることから、放射線による影響と見られるとしました。 また、遠く離れたフィンランド、スイス、スウェーデンにおいても事故後5年程度の間に乳幼児死亡率が上がっているデータも示されました。死亡者数については、2005年のWHOとIAEAによる9000人という発表に対して、1987年~2004年までのチェルノブイリ事故による死亡者数は少なく見積もっても全世界で82万4000人(ベラルーシ、ウクライナ、ロシアの汚染地域で23万7000人、その他のヨーロッパ、アジア、アフリカで41万7000人、北アメリカで17万人)としました。 WHOはIAEAと協定を結び、原子力産業にとって都合の悪い情報を隠ぺいしてきたこと、私たちは、原子力産業から独立の立場から、食物や個人の被ばくレベルをモニタリングし、得られたデータを公開していくことが重要であると締めくくりました。 (中略) 続いて、吉田由布子さんより、チェルノブイリ事故後の子どもたちの健康状態やその対策についてお話頂きました。ウクライナ、ロシア、ベラルーシでのさまざまなデータから、チェルノブイリ事故後、子どもたちの健康被害が世代を経て現在に至るまで継続している実態が報告されました。 IAEAは事故から20周年の報告書で「急性放射線障害3ヶ月以内に28人死亡、その後20年間に15人死亡」、「小児甲状腺がん4000人以上」、「白血病を含めその他の疾患の増加は確認されていない」、「チェルノブイリ事故により増加するガン死亡者数の推定は約4000人」などとし、事故による健康影響を過小評価していると指摘。一方、2011年3カ国がそれぞれ出したナショナルレポートでは甲状腺がん以外のさまざまな病気を報告。とりわけウクライナのレポートは幅広い健康影響を報告し、被ばくした子どもたちの全般的傾向として、発症の若年齢化、多系統・複数器官の病変、経過が長引き再発、小児期全体を通して低い健康レベルが継続などとしていることを紹介しました。 また、女性の健康への影響や、胎盤を通じて母体から胎児の臓器にセシウムが移行すること、また思春期での被ばくによる生殖健康への影響などを報告。ウクライナで被ばくした子どものうち健康な子どもの比率は1992年の24.1%から2008年には5.8%に減少、慢性疾患を持つ子どもの数が1992年に21.1%から2008年には78.2%に増加しているという衝撃的なデータも紹介されました。 一方で、3カ国で事故後、内部被ばくの包括的なモニタリングシステムや、複合的な健康増進プログラムや治療が行われてきていることも紹介され、日本でもとりわけ内部被ばくの測定システムの構築と、その動向にあわせた対応の必要性を訴えました。 ヤブロコフさんから日本の皆さんへのメッセージとして、「真実のために戦って。原子力産業や政府は情報を隠ぺいするもの。健康に関する包括的な独立パブリックモニタリングが必要」と述べました。 http://www.foejapan.org/energy/news/130128.html

2013年1月27日日曜日

(チェルノブイリの長い影 「妊娠女性ー胎児ー子供間の関係」のまとめ.) 衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団報告書・ http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/201110cherno.htm (cache) http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/201110cherno.htm チェルノブイリの長い影〜チェルノブイリ核事故の健康被害〜 (研究結果の要約:2006年最新版) ウクライナ国立軍事医学研究協会 シニア・フェロー Dr. Olha V. Horishna著 http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/cherno10.pdf/$File/cherno10.pdf https://docs.google.com/file/d/0B3fFCVXEJlbvbjk1QWp1Vk55T2s/edit                  *** 「チェルノブイリの長い影」の77ページからの「妊娠女性ー胎児ー子供間の関係」の部分の和訳がちょっと分かりにくいので、分かりやすくまとめてTWしたものをここにまとめました。                  *** 低線量放射能が、妊娠女性とその胎児や子供、胎児の子宮内での発達過程、先天性出生異常の頻度および原因に及ぼす作用は、チェルノブイリ事故後の重要問題のひとつである。 ウクライナの小児科・産科・婦人科学会研究所(POG)の研究チームは、低線量放射能汚染区域に居住する妊娠女性を対象に、大規模な臨床スクリーニングを実施した。ブリストル大学との共同研究により、事故後の妊娠女性の胎盤の放射性核種濃度を明らかにした。 胎盤の放射性核種濃度を詳細に解析したことにより、胎盤の隔膜の変化、栄養障害過程の存在、ならびにアポトーシス(細胞壊死)の兆候がある細胞の数の増大を明らかにすることができた。これらの因子はいずれも、妊娠中の様々な周産期異常の発現をもたらす可能性がある。 妊娠女性の胎盤内と胎児の臓器内の放射性核種濃度:母体内のCs137が0.74ー1.27Bq/kg。胎盤内Cs137=3.48Bq/kg、α=0.9Bq/kg。胎児の肝臓、脾臓、胸腺にCs。歯にα核種。 pic.twitter.com/jn9JDwSX ウクライナの比較的汚染の低い区域に居住する妊婦は、産科的病変・周産期的病変の発症リスクが高いグループとみなされ、流産、鉄欠乏性貧血、子宮出血、貧血、子宮内の胎児の低酸素症、妊娠中毒症などの合併症の可能性大。33.6%で子宮内の胎児の発育停止。 ベラルーシの研究(バンダジェフスキー)では、胎盤が胎児よりはるかに大量の放射性物質を濃縮したと判明。中枢神経系の異常は、先天性出生異常の最も大きな割合を占め、他の先天性出生時出生異常の場合よりも胎盤の放射性物質濃度が極めて多かった。 幼少期に甲状腺被ばくを受けた女性の方が、特に胎児が女児の場合に妊娠中の合併症を多く発症した。比較的汚染の少ない区域の居住者より、胎児の発育遅延頻度が高かった。男児は出生時に肥満の割合が多かった。妊娠中のカルシウム欠乏が増え、1/3が母乳不足だった。 女性の生殖器の放射能感受性は、幼少期と青年期の被ばくに対して極めて高い。高齢になってから生殖器系の病気を発症する頻度は、幼少期に受けた放射線負荷線量による。幼少時に被ばくした女性が生理的に妊娠する可能性はわずか25.8%だった。 高放射線量区域の居住者は、比較的汚染の少ない区域の居住者に比べて、新生児の出生時の体重が桁外れに高体重か低体重だったが、これは子宮内での発育中にホルモンのバランスが崩れていたからであった。出生時の体の発育速度が速いと、後の発育過程が減速する。 ウクライナの妊婦の胎盤と胎児の臓器(管状骨、歯胚など)には、アルファ粒子が含まれていた。高線量放射線管理区域での死産の子供の骨組織のアルファ放射性核種の含有量が最近になって増大しつつある事が特に問題である。 死産した胎児の骨の形態学的研究:特に椎骨、そして頻度は少ないが肋骨や管状骨の骨組織の血液供給に大きな変化。動脈血管壁の栄養障害的変化。骨芽細胞減少。骨基質と類骨組織の減少。骨芽細胞と破骨細胞の不均一分布が骨組織の異形成過程の特徴を示す。 骨芽細胞と破骨細胞の明らかな平衡異常が、形成・成長過程の骨の破壊的病変の発生機序を誘発する。故に、チェルノブイリ事故後に生まれた子供の骨組織の構造的・機能的変化が、子宮内の発育期から生じ始めていると仮定できる。pic.twitter.com/IjLufD4M 特に問題なのは、胎児の視床下部ー下垂体軸(視床下部、下垂体、甲状腺、副腎、および生殖腺)における構造的・機能的変化と形成異常である。子宮内での発育中にホルモンの相互作用が崩壊して制御されなくなり、胎児の身体的発達に変化が生じ、内分泌腺の疲労に繋がる。 幼少期や青年期に放射能被ばくした女性の子供の世代では、出生時の生理学的発育不全が多く、生後1年の間に病気にかかる事が多い。生後2年からは虫歯ができ始め、生後5年から甲状腺の過形成が現れる。高リスクグループの子供には、健康と考えられる子供が存在していない。 放射能汚染地域での様々な臓器の先天性出生異常の発症頻度は、比較的汚染の少ない地域の新生児の2倍であると思われる。(1994年のサトウら日本人による研究での発表は注目されなかったが、1998年にペトロヴァによって発表された論文などにより明らかになっている) チェルノブイリの乳幼児における致命的な心欠陥や僧帽弁逸脱の発症頻度が高くなった。この頻度が高くなるということは、結合組織の形成異常または奇形の兆候であると考えられており、これはキエフのアモソフ国立心臓外科研究所の外科医によっても裏付けられた。 ハルキウ医療センターでの研究調査では、チェルノブイリの事故処理作業員から生まれた子供の、臓器異常を伴った発育障害(SADと呼ばれる小さな発育異常)の発症頻度が高くなっている事が明らかになっている。 SADの「マーカー」には、脊柱側彎、胸部奇形、歯の異常(状態・位置)、早期の複数に及ぶ虫歯、歯のエナメル質の形成不全、皮膚の異常(乾燥肌・肌荒れ)、発毛異常、薄毛または斑状育毛などが挙げられる。 化学療法を受けている子供以外のチェルノブイリの子供に見られる育毛不良については、豊富なデータや写真があり、起こり得るさらに重大な健康問題の指標となっているのに関わらず、西欧の放射線保健衛生機関と提携している機関の研究者らによる関心は低かった。 病気発症リスクが最も高いグループは、被ばくした両親から生まれ、7カ所以上のSAD異常のマーカーが見られる子供である。このような子供は心臓や腎臓等の生命維持に重要な臓器における最も危険な病変を検知するために、直ちに超音波スクリーニングを実施する必要がある。 ウクライナのほとんどの産科小児科病院では、効果的な妊婦検診や、高解像度の超音波スクリーニングが実施されていないため、毎年2000人を超える新生児が、未診断または治療不可能な心異常・胸部異常によって死亡し、心疾患を来たした新生児が数千人以上にも及んだ。 キエフのアモソフ心臓外科研究所によると、心欠陥をもつ新生児の明白な増大が、診断環境の改善のためか、集団において先天性心欠陥が実際に増大したためなのかは不明。少なくとも、このような異常には、極めて綿密な研究と、さらに徹底したスクリーニングの実施が必要。 ウクライナ新生児センターでは、多発性出生異常や珍しい異常の発症頻度が、チェルノブイリ事故前よりも有意に高くなっている。この異常には特に、多指症、臓器奇形、四肢の欠損または変形、発育不全、および間接拘縮症などが含まれる。 数千人の女性が放射能汚染区域に居住し続けていると言う事は、授乳する母親に長期間の内部被ばくが起こるため、授乳育児の再検討を必要とする。汚染区域に居住して母乳で育てられた子供は、粉ミルクで育てられた子供よりも、体内の放射性セシウム濃度がはるかに高い。 母乳からのセシウム移行のリスクは、チェルノブイリの主なフォールアウト地域からずっと離れた所に居住している乳幼児にも該当する。イタリアでの母乳のセシウム137濃度の研究によると、濃度は比較的低かったが、事故から10年以上経過してもなお上昇していた。 アイルランドの保健機関は、1998年にようやく日常の制限を解除した。フランスの機関は、1998年になってようやく、チェルノブイリによって蓄積した放射性セシウムのリスクが増大していることについて、ピレネーの羊飼いに注意を呼びかけた。 公衆衛生の観点からみると、この問題には、きわめて広範囲に及ぶ研究と、各代替手段のリスクおよび便益とのバランスを慎重に取る事が必要である。 科学的・臨床的研究で蓄積したデータは、生殖系と妊婦の健康状態に関して総合的に解析することが必要である。これは、「母親ー胎児ー子供」という、最も基本的なライフサイクルと密接に関わっている患者や、放射性物質の破壊的影響に特に損傷を受けやすい患者の防護・スクリーニング・治療およびリハビリテーションに対する適切な措置を開発するためである。 時宜を得たスクリーニングや、綿密で積極的なモニタリングによる十分な予防措置を行えば、医師は子供のさまざまな病変の発生率を大幅に抑える事ができる事を示唆している証拠があるため、データの解析はきわめて重要である。

2013年1月26日土曜日

原子力発電所(平常運転時)と癌の関係. http://nueq.exblog.jp/15924355/
福島女子がウクライナで見たチェルノブイリ「事故後26年」 「それでも生きるしかない」 http://financegreenwatch.org/jp/?p=25785 1月 26th, 2013 | ◆◆◆ 福島女子による団体『ピーチハート』の共同代表で、自身も北海道へ自主避難中の宍戸慈さん(28)。福島の「その後」についてヒントを探すべく、チェルノブイリ原発事故に見舞われた国・ウクライナを視察した5日間を綴った。 11月11日 「3.12」以降、ずっと行きたいと思っていたウクライナ。もっとも知りたかったのは「チェルノブイリ周辺に暮らす事故当時、同世代だった女の子は、その後の人生をどう歩んだか」ということ。妊娠や出産はどうしたのか、放射能はどう影響しているか。私にとってウクライナの女性たちは、26年先を生きる先輩。精いっぱい、向き合ってこようと思います! 11月14日 昨日、キエフに到着しました。ここで素敵な女性と出会いました。ウクライナ国立チェルノブイリ博物館の副館長・アンナ。彼女は事故当時28歳。いまの私と同じ年で、さらに妊娠していました。「……でもその子は産まなかった。中絶したの」、重いひと言に、言葉を失いました。「後悔はしてないわ」と続けますが、瞳からは大粒の涙……。 博物館の副館長として事故を後世に伝えていくなかで、被災された方の葬儀に出向くことも度々あるといいます。「辛くないの?」「そう、苦しみや悲しみと向き合いながら、26年間、生きているのよ。でも大丈夫」 その後、新たな生命を授かり、いまはひとりの娘の母となった彼女。事故によりたくさんの苦しみを抱えた彼女が、母となりこの博物館で要職をつとめていることに、私は大きな意味を感じました。 11月16日 今日は朝から、コロステン第7小学校7年生(13歳)のみんなに会いに行きました。原発から110キロの町・コロステン。現在の線量は0.1~0.2マイクロシーベルト/時で、みんなもちろん、福島のことは知っていました。教室で「体に悪いところがある人はいますか?」と質問すると、多くの手が上がります。 甲状腺、心臓や目、消化器や骨・筋肉。半数近くの子が何かしらの疾患を抱えているようです。彼らの母親は事故当時、中高生ぐらいだったはず……。事故から何年も経ってから妊娠・出産した子どもたちに、これだけの健康被害が現れているとは、思いもよりませんでした。 その後、コロステン市民病院へ行くと、以前NHKの取材も受けたザイエツ医師が「国は認めていないけれど現場の医師としては、小児甲状腺がんや白血病に限らず、事故前より疾患は増えたと実感する」と教えてくれました。ザイエツ先生の示す疾患発症の年代別グラフが上昇カーブを描いているのを見て「私たちの未来はどうなるのだろう」という危機感と、「こうならないためにはどうすれば?」という突き上げられるような衝動を覚えました。 私たちは多くの問題を抱えながら今日も生きています。でも、ウクライナには、すでに26年それを繰り返し「それでも、生きるしかないのよ」と語る先輩たちがいる。私は、そんな先輩たちと会い、話し、覚悟をもってこれからの福島と生きていこうと、強く思いました。(掲載:女性自身) http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130104-00000302-jisin-soci (宍戸 慈) yahooニュース掲載に寄せて。 11月にチェルノブイリの被害を受けた地域へ行ってきたこと。 とてもセンシティブなことなだけに、 私という福島出身のひとりの女子が、 … そこに行って何を聞き、何を見、どんな風に感じたのかを丁寧に伝えたいと思っています。 伝えたいのは、決して不安を煽りたい訳でも、危険を強調したい訳でもなくて、 8000キロも離れた土地に暮らす先輩たちが、 26年9ヶ月前から今日までの日々をどんな風に生活して、 どんな想いで今暮らしているのか、当時はどんな毎日だったのかを知り、想像し、 想いを共有することで、私たちの今とこれからに1つでも多く生かす知恵にしたい。 誰かの選択の一助になるようにしたい。という気持ちでいるからです。 現場で会った人たちの目を見て、話を聞き、雰囲気を味わった私は、 恐怖だけではない、勇気や元気をたくさん頂いてきました。 まつわるエピソードのひとつひとつは、 彼女たちと会う前までの私は、想像もしていなかった物語で 今までにはない、視点・考え方・気持ちを抱くものばかりでした。 また、彼女たちは口を揃えてこういっていました 「何でも聞いて。そして役に立てて」 私は彼女たちから、伝える役割を分けてもらったと思っています。 だからこそ、私も出来る限り私の表情、声の温度、空気をを感じてもらいながら できるだけ直接伝えていきたい。というのが、根底にある気持ちです。 しかし一方で、それでは時間がかかり過ぎてしまう現実。 伝えるならきっと、早ければ早いに越した事はないはずです。 少しずつ時期を見てアウトプットしていくことも大切。 そんな想いで今回、いつもお世話になっている女性自身さんの年末合併号に、 ウクライナに行ってきた時のことをまとめて頂きました。 ピーチハートの記事も手がけてくださり、私たちの気持ちも自分の事のように受け止め いつも丁寧に話を聞いてくれる編集者・吉田知美さんのお陰で、 写真なども交えながら5日間という膨大な取材の時間を スマートにまとめて頂く事が出来ました。その記事がこれです。 とは言っても、限られた文字数、限られたスペースなので ここに載っている事はほんの、ほんの一部です。 紙面の記事が、文章だけyahooニュースに掲載になり 写真が割愛されてしまったら、 いきなり冷たい印象の記事になってしまった。 という残念な想いもあります。 きっと、全てを伝えようとしたら、 一冊の単行本ぐらいの分量が必要なのだと思っています。 書く機会を見つけて「どうしても書きたい!」と今回の事でより強く思いました。 言葉が少ないことで、伝わり切らないことで やっぱり福島は住めないんじゃないか。 健康被害は出るってことなんじゃないか。 不安になるだけだよ。と、いたくなってしまう気持ちを抱かれる方もいるかも知れません。 でも、決してそれだけではない。と私は断言したいと思います。 なぜなら今回の私のウクライナ滞在は、いわば上澄みを飲んできたようなもので 彼女たちの26年の日々のほんの一部だけを感じてきたに過ぎないからです。 私たちの1年10ヶ月が数時間でなど語り尽くすことができないように そこには、それぞれの26年の語り尽くせぬ日々があるからです。 わからないロシア語での傾聴。 きっと伝わらなかったニュアンス、取りこぼしてしまっているワードも多いはずです。 もっともっと何度も通い、心を通わせて、一緒に考え、検証していく必要があると感じています。 具体的なデータも、彼女たちが感じた気持ちも。 もちろん、私ひとりでできることではないので きっとたくさんの人の手や、視点、役割分担や協力が必要ですが。 彼らの日々を知ることは私たちの救いの1つになる。と信じてやみません。 その第一歩?手始め? そんな気持ちでこの記事を読んで頂けたらなら幸いです。 これからも少しずつ、こうしてお伝えしていきますね。 引き続き、ご協力よろしくお願い致します。 まとめてくださった、女性自信さん、掲載してくださったyahooさんに感謝を込めて。 【http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130104-00000302-jisin-soci

2013年1月25日金曜日

ブルガリア「原発」国民投票・現地レポート(第1回) by しばけん. http://kokumintohyo.com/archives/6254 ブルガリアと聞いて、皆さんは何を想像するだろうか。 ヨーグルトを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。力士の琴欧洲もブルガリア出身として知られている。僕がブルガリアについて知っているのはそのくらいで、特段興味があったわけではない。しかし、この度「原発国民投票」が行われるということで、ドイツからバスで27時間、ブルガリアに乗り込んだわけである。 ここでブルガリアについて簡単に紹介したい。 ブルガリアは北にルーマニア、東にセルビア、南にギリシャ、トルコ、西は黒海に囲まれた、日本の3分の1ほどの面積を持つ国である。首都はブルガリア西部にあるソフィアで僕はそこに滞在している。人口は750万人ほど。その約8割がブルガリア人、移民は20%で、その半数をトルコ人が占める。2007年にルーマニアと共にEUに加盟したが、ヨーロッパ最貧国と言われている。そのため、物価はアジアやアフリカほどではないが、日本やヨーロッパ諸国に比べると総じて安い。僕が今、この原稿を書いているカフェのコーヒーは一杯2レヴァ、120円程である。 首都ソフィア。 ヴィトーシャ大通りから聖ネデリャ教会を臨む。 そして今、話題になっているのが、ベレネでの原発計画だ。コズロデュイの東部へ約130キロ。ドナウ川の下流にある人口9000人程の町に、1981年に原発建設計画が持ち上がり、1984年から建設が開始されたが、1991年に資金不足と反対運動の活発化で中断。2006年には前政権与党で現野党の「ブルガリアのための連合(BSP他)」主導で再開するが、2009年に大口の投資元だったドイツの大手エネルギー会社RWEが撤退し、去年3月に現政権与党の「ブルガリアの欧州における発展のための市民(GERB)」の首相ボイコ・ボリソフは「費用がかかりすぎる」「法的な不備がある」としてベレネ原発の中止を決めた。ロシアと話を進めてきた前政権のBSPは「ベレネ原発計画中止」に撤回させるために国民投票に持ち込んだのである。 「新しい原発で原子力利用を発展させますか?」 投票日は1月27日。即日開票される。 次回は「どのように原発国民投票が行われることになったのか?」
(フランスTV5 WHOがフクシマの犠牲者を無視する理由は、医学的理由ではなく政治的理由)
猛毒ストロンチウムは東日本各地で検出されている!東京で0.89MBq/km2!伊豆諸島でも検出! http://ameblo.jp/kennkou1/entry-11456498686.html 日本のマスコミや政府はヨウ素やセシウムに関する情報ばかりを取り上げているので、福島原発事故で放出された放射性物質はヨウ素とセシウムばかりだと勘違いしている方が多いかと思いますが、実はヨウ素やセシウム以上に毒性が強いと言われているストロンチウムも、セシウム並に広範囲を放射能汚染しているのです。 以下は文部科学省が公開した「都道府県別環境放射能水準調査(月間降下物)におけるストロンチウム90 の分析結果について」という資料と、海上保安庁が公開した「外洋海域における放射能調査結果について」という資料です。 この資料の見ると分かりますが、南は神奈川、北は秋田や山形までの広範囲でストロンチウムが検出されているのです! ☆都道府県別環境放射能水準調査(月間降下物)におけるストロンチウム90 の分析結果について URLhttp://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/6000/5808/24/194_Sr_0724.pdf
☆外洋海域における放射能調査結果について URL http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/1000/462/24/243_0425.pdf *2012年1月に測定されたものです。
さらに海上保安庁が公開した資料を見てみると、興味深いことが分かります。それは、ストロンチウムとセシウムの比率です。 事故直後の文部科学省の予測ではストロンチウムはセシウム134,137のおよそ1/1000とされてきましたが、海上保安庁の資料を見ると最低でも1/10、最大で2/3近い数値が検出されています。 これから言えることは、文部科学省の予測以上にストロンチウムが広範囲を高濃度で汚染しているということです。 現に「横浜でストロンチウム検出 福島第一原発から100キロ圏外では初」という報道があるわけで、セシウムやヨウ素と同じくらいストロンチウムも広範囲に広がっているのは間違いないでしょう。 ちなみに、海上保安庁の検査結果によると、伊豆諸島よりもさらに南に位置する場所からもストロンチウムが検出されたとのことです。 ◎ストロンチウムの危険性とは? そもそも、ストロンチウムというのは、カルシウムに似た親骨性の物質であるため、骨に蓄積されやすいという性質を持っています。 そのため、一度でも体内に取り込んでしまうとそのまま骨に吸収されてしまい、長時間にわたって放射線を放出し続け、骨髄や造血機能に打撃を与えてしまうのです。 しかも、ストロンチウムの半減期は約30年と非常に長い上に、セシウムやヨウ素とは違い、一般の放射線測定器では検出することができません。ですので、ストロンチウムはセシウム以上に危険な放射性物質とも呼ばれているのです。 おそらく、日本政府やマスコミがストロンチウムに関する情報を積極的に開示しない裏には、ストロンチウムがこんなにも危険な物質だからという理由があるのだと思います。 チェルノブイリ事故でもセシウムだけでなく、ストロンチウムの汚染も問題になっていました。 ☆原子力資料 ストロンチウム URL http://www.cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/8.html :引用 発電炉の運転では、ストロンチウムの放射能の放出はほとんどない。問題は重大事故である。炉心が破壊されれば、その中にある大量の放射能が外に放出される。 1986年4月26日に起こった旧ソ連(現、ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故では、大量の放射能が放出された。ストロンチウム-90の放出量は、炉内の存在量がほぼ等しいセシウム-137(30.1年)に比べて小さかった。 名古屋で採取した大気試料の分析によると、ストロンチウム-90/セシウム-137放射能強度比は0.002~0.02の範囲に分布していた。一方で、発電所周辺または近隣諸国に降下した放射能に含まれるものの放射能強度比は、上の値より高く0.1に達すると報告されている。 :引用終了 日本政府はパニックや原発の廃止を過度に恐れているように私は感じます。原発や利権などが大切なのも分かりますが、国家の原点であり、国を支えている国民を助けなければ、国はいずれ崩れてしまいます。 あまり期待はできませんが、日本政府には国民を放射能から助けるための決断をして欲しいと私は思います。 ☆武田邦彦教授 ガリレオ放談第2回横浜のストロンチウム問題と行政の矛盾 .

2013年1月24日木曜日

「日本の原発ロシアンルーレット」ローレン・モレ.放射能専門家.(特別寄稿) http://www.stop-hamaoka.com/news/moret.html  世界中のあらゆる場所の中でも、正気の人なら、誰もそこにいくつもの原発を立てようとは思わない場所のリストの、ほぼ最上位にくるのが日本だろう。  日本列島は、環太平洋火山帯と呼ばれる場所に位置し、ここは北米から南米、アジア、東南アジアの弧状列島と連なる広い活発な火山と地殻構造をもつ地域である。日本列島で起きる巨大地震と活発な火山活動は、アジアの下へ潜り込もうとする太平洋プレートと他のプレートの西向きの動きによって起きる。日本列島は、4つのテクトニクスプレートの上に乗り、潜り込み地帯の縁に位置する、世界で最も地殻構造的に活動的な地域の一つである。日本の美しい島々と火山を創りだしたのは、海底の下のプレートの激しい動きがもたらす、非常に大きな圧力と温度である。  それにもかかわらず、商業炉の85%にGEやウェスチィングハウスが設計した炉を使っている世界の多くの国々と同様に、日本もまた原子力発電を主要なエネルギー源にしている。実際、原発を多数もつ国の上位3つは、2000年エネルギー省から118基が認可を受けている米国と、72基をもつフランス、そして2003年12月の政府白書によると52基が運転中の日本である。  日本の52基の原発は、電力の30%強を生産しており、カリフォルニア州程度の面積の中に、それぞれが150km以内という多さで、しかも殆どすべてが冷却用の海水を得るため海岸沿いに建っている。  けれども、これら原発の多くは、活断層の上に無神経に建設されてきた。とりわけ、M7~8を越える巨大地震が頻繁に起きている太平洋沿いの沈み込みゾーンの中にである。 日本での巨大地震の周期は10年以下である。原発にとって日本以上に地質学的に危険な場所は、世界中ほとんどない。そこが世界で第3番目の原発立地国なのである。  「現在の状況は非常に怖いと思う」地震学者であり神戸大学教授の石橋克彦氏は言う。「爆弾を纏った神風テロリストが今にも爆発を待っているようだ。」  昨年の夏、私は巨大地震の危険性を危惧する市民に請われて、静岡県の浜岡原発を訪れた。私はそこで知り得たことを、後の記者会見で述べた。  浜岡原発は、2つのプレートが交わる位置付近の沈み込みゾーンの直上にあり、巨大地震が何時起きても不思議ではない状態であるため、日本で最も危険な原発だと考えられる。  その日一日、私は地元の市民たちと一緒に施設周辺を歩き、岩石を採取して、それが出てきた柔らかい堆積層を調べたり、その周辺の激しい地殻変動の証である垂直に近い断層を辿って歩いた。  翌日私は、掛川市役所と静岡県庁で行われた2つの記者会見に大勢のリポーターがきたのを見て驚いた。どうして東京のような遠いところから、アメリカ人の地球科学者の話を聞きに来たのかと尋ねたら、日本の原発がどれだけ危険かを話しに来た外国人はいないからだと言われた。  私は、これは「ガイアツ(外圧)」の威力だ、と彼らに言った。似たようなことに関心を持つ米国の市民も、あまりメディアの関心を集められないので、私たちがメディアに取り上げてもらいたい時には、例えば有名な地震学者の石橋教授のような!日本人を呼んで話をしてもらうのである。  浜岡原発が極めて危険であることを裏付ける地質学的証拠を見せられると、そこに出席していた報道関係者は、明らかにショックを受けていた。設置許可申請書にファイルされている中部電力の航空地図は、浜岡原発を貫く大きな断層を示しており、中電が地震の危険性を認識していることを明らかにした。彼らは慎重に、原子炉を大きな断層の線の間に配置していた。  事業者は、ウェブサイトの中で「原子炉の構造物は岩盤に直接固定され、M8.5の地震にも耐えられる」と主張していた。  この地域の岩盤を私が調査したところ、プラントの下にある堆積層はひどく亀裂が入っていることが分かった。私が見つけた細かい亀裂は、1センチ以下の間隔で入っていた。  私が、プラントの乗っている岩盤のサンプルを手で持ち上げたら、それらは指の中で砂糖のようにボロボロに砕けた。「しかし、電力会社は、これらを実際に堅い岩盤だと私たちに言っているが。」とリポーターは言った。私が「本当に堅いと思うか?」と聞くと、彼らは笑いだした。  私が浜岡を訪れたのと同じ昨年7月7日、石橋氏は、札幌で開かれた国際測地・地球物理連合(EUGG)の国際会議で、日本だけでなく世界の人々に向かって、地震による原発事故の危険性を警告した。彼は、「原子炉施設の耐震設計は、現在の地震学の観点から見ると、古すぎる基準に基づいており、不十分である。当局は、原発震災が起こる可能性を認め、客観的にリスクを評価すべきである。」と述べた。  1999年9月に茨城県東海村で起きた日本の歴史上最も大きな原子力災害の後、原発の近くには、周辺住民をなだめるため立派で、お金をかけた緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)が建設された。  浜岡原発から数キロの所にあるこのセンターを訪れて私が悟ったのは、地震で原子炉冷却システムが損傷し、炉心溶融を引き起こすような事態に対応できる本当の原発防災計画を、日本が持っていないということだ。  しかも、オフサイトセンターの職員は触れもしなかったが、地震によって使用済み燃料を貯蔵するプールの冷却水が喪失するという重大な危険性もある。  2001年の米国原子力規制委員会の調査に基づいて、昨年、科学と国際安全保障ジャーナル(the journal Science and Global Security)の中で報告されたように、もしこうしたプールの熱除去機能が深刻に損なわれる-----例えば中の水が漏れ出てしまうといった---ようなことが起これば、燃料棒が燃焼しうるほど高温になり、中の放射能が大気中に放出される。これはチェルノブイリ以上の原発事故に発展する可能性もある。  もし原発事故が起これば、浜岡のオフサイトセンターの緊急時対応の職員はもちろん、プラント労働者もたちまち致死的な放射線で被曝するだろう。  訪問中、オフサイトセンターの技術者は、職員を除染するために使われるというセンター内の小さなシャワーを私たちに見せてくれた。しかし、放射能を吸い込んで内部被曝した緊急対応職員には役にたたないであろう。  私がオフサイトセンターの職員に対し、神戸規模の大地震(神戸は浜岡と同じ潜り込みゾーンの上にある)で通信網や道路、鉄道、上下水道が破壊されてしまった後に、どうやって数百万人の静岡県の人たちを避難させる計画なのかと質問したら、彼らは答えられなかった。  昨年、米国のFEMA(連邦緊急事態管理局)の前局長だったジェイムズ・リー・ウイットが、ニューヨーク市民に雇われ、米国政府の原発事故に対する緊急対応計画を評価した。政府の計画では、ニューヨーク市から丁度80kmの位置にあるインディアン・ポイント原発の事故に十分対応できないことを知った市民は、ショックを受けていた。  日本政府には備えようがない。なぜなら、このような事故の影響を小さくするとか、対処できるような対応策はないからである。予防するのが、考えられる唯一の効果的手段である。  1980年から98年に内部告発のため解雇されるまで、米国GEでベテランの現場技術者として働いていた日系アメリカ人のケイ・スガオカ氏(51)は、1998年に、89年の原発の定検の問題を日本の原子力の規制局(原子力安全・保安院)に警告した。彼が申し立てたこの問題を、GEは顧客である東電へ報告していなかった。  後になって、実際にはGEは東電に報告していたが、東電が保安院にこの問題を知らせていなかったことが、GEの文書で明らかになった。  日本の原発技術者で、内部告発も行っている菊地洋一氏は、原子炉の震動による冷却系配管のひび割れといった、日本の原発プラントの安全性に関する多くの問題を私に個人的に教えてくれた。電力会社は、「利益を上げ、国の監視を減らすために危険な博打をしている」と彼は言った。 スガオカ氏も、「何より一番怖い問題は、全ての原発が老朽化していて、常に強い放射線と熱にさらされた配管や接合部が劣化をしていることだ」と言い、同調した。  多くの内部告発者と同様、スガオカ氏と菊地氏は市民の英雄であるが、今も失業中である。  米国の独立した科学者のグループである「放射線と公衆衛生プロジェクト」は、原発周辺に住む子どもから4000の乳歯を採取した。これらは、原発の排気から放出される核分裂生成物のストロンチウム90の濃度を測定するために検査された。  胎児は、母親の飲料水や食事を通してストロンチウム90に被曝している可能性がある。原発近くに住む人はどの人も、食べ物や飲料水を汚染した恒常的な低レベルの放射線によって内部被曝をしている。ガンや乳幼児死亡率、精神障害を引き起こす未熟児の割合の上昇は、何十年にもわたる被曝に関係している。  しかしながら、欧州放射線リスク委員会(ECRR)による低線量被曝についての独立した報告書が、2003年1月の欧州議会のために公表され、1945年以来米国政府が日本で行ってきた広島、長崎の生存者についての原水爆調査が、被ばくのリスクを1000倍も過小に評価していたことを証明した。  更に、今年3月26日---ペンシルバニア州スリーマイル島での米国史上最悪の原発事故25周年の前日---「放射線と公衆衛生プロジェクト」は、この事故の影響に関する新しいデータを発表した。データは、原発の風下の郡で、乳幼児死亡率が53%も上昇し、甲状腺ガンでは70%以上増えていることを示していた。健康に対する短期的及び長期的影響に関する全てのデータと同様、こうしたデータが米国政府から出てきたことはなかった。  原発事故が日本で起きるかどうかという問題ではなく、いつそれが起こるかである。  日本も、チェルノブイリ事故後の旧ソ連のように、将来の世代を傷つける放射線障害に苦しむ国となり、耕作地に広がった汚染が人々の健康を確実に蝕むであろう。日本経済は二度と回復できないかもしれない。  巨大地震の甚大な危険性、多くの深刻な安全性問題や核廃棄物処分問題を考えるならば、今が日本にとっては、原発を半減し、天然ガスのような化石燃料に転換するその時期であり、急がなければならない。  このプロセスは、新しい発電所を建設するよりも安上がりであり、政治的問題や他のハードルを克服すれば、広大なシベリアの埋蔵資源から比較的安くパイプ輸送することが可能だ。米国の原発のいくつかは、市民が電力会社にエネルギーの転換を迫ることによって、天然ガスに代わっている。  原子力の罠から脱出する方法について、アメリカの大気圏核実験中止に助力した米国の有名な科学者、アーネスト・スターングラス氏はこう書いている。「コロラド州のフォート・ストリート・ヴレイン原発は、原子炉に問題がたびたび生じて、つい最近、実際に化石燃料の天然ガスに転換した。それ以前の原発としては、シンシナティ州のジマー発電所があり、これはもともとは原発として設計されたものが、運転開始前に天然ガス発電所に転換された。この切り替えは、どのプラントでも、新しいプラントを建てるコストの僅かな分(20~30%)で可能だ。既存のタービン、トランスミッション施設、土地はそのまま使える。」  天然ガスへの転換後、フォート・ストリート・ヴレイン発電所は、原子力に比べより効率的でコストが安くなったうえに、2倍の電力を生み出した。当然、原子力災害も全くない。  日本の将来の世代と経済を救うために、原子力から化石燃料への転換を図る時期は、今である。    ローレン・モレは、ローレンス・リバモア核兵器研究所でヤッカマウンテン計画について研究していた地質学者だったが、1991年、この計画とリバモア研究所の科学的不正を内部告発した。彼女は独立した国際的な放射能の専門家であり、カリフォルニア州バークレイ市の環境委員でもある。彼女は今までに4度日本を訪れ、市民、科学者、議員とともに放射能と平和の問題について取り組んでいる。   連絡先は leurenmoret@yahoo.com

2013年1月23日水曜日

ドイツ新聞. 福島は制護されていない - 数え切れないほどの危険性が依然として存在している. http://de.sott.net/article/10084-Normalitat-in-Fukushima-gibt-es-nicht-Unzahlige-Gefahren-immer-noch-vorhanden 福島原発がメルトダウンしてからほぼ2年.原発事故の事は,新聞の記事から消えてしまった. 東電は常に福島原発が制護されている印象を与えるので,原発災害の異常な状況が,日本では普通となってしまっている. 福島原子力発電所第一の周辺地域20キロは放棄された住宅、学校、幼稚園,バリケード、、使用されなくなった鉄道路線、防護服,労働者の呼吸マスク、放棄されたショッピングセンター などがある, この地域は永久的に緊急状態にあり,公から,密閉された場所である. 何が起きたか,見に行くことも聞くことも、すべて東電が決定している。 ジャーナリスト、政治家や国際原子力機関(IAEA)の高官も,東京電力の了解なしで,誰も原子炉の状態を見に行くことができない. このことは,福島原発第1が,正常の状態に,ほど遠いと,明らかに示している. 我々はいくつかの死の町を通過した.バスの中で,東電の広報担当者が,放射線量を教えてくれた.  いくつかの地域は、数時間,家に戻れることができるような低い線量である.でも,そこには,誰も人が居なかった. この地域を見て,チェルノブイリの思い出がよみがえった.  東電の広報担当者が、建物,道路, 畑、森,草原の除染の話しをしてくれた.だが,彼らは,まだ,解決策を見つけていない. バスは30分かかって,我々は,原子力発電所に到着した.  "致死量" 最初に訪ずれたのは,耐震緊急コントロールセンターである. この建て屋は 災害の半年前に完成された. ここでは中央制御室が配置されており、破損した1号機から4号機と、停止されている5号機と6号機を監視している. 24人の男性たちは,コンピュータの前に座って,原子炉の放射線量,水位,温度などを監視している. 3号基の格納容器内の水位のデータ(1部分)など,今日まで,まだ,表示されていない状態である. 破壊された建物の間にある巨大な建設用クレーン、又,損傷した原子炉,各原子炉の,現在の放射線量を見れば,正常には,ほど遠い状態である. 原子炉3号機は,放射線量が毎時3.5シーベルトで致死量である. これらの状況を見て,我々,訪問者は防護服を身に着けることに驚かなかった. 東電から与えられた2枚の靴下をはき,布手袋の上にゴム手袋をはめ,そこをテープで密封し, 頭に布のフードをまとい,呼吸マスクなどをつけたが,放射線を避けるのに役立つが,十分ではないと言える. そして,衣服,身体に放射性粒子が付き,危険である. "水の問題" 発電所敷地内には曲がった電柱、引き裂かれたパイプ、、ホース、ポンプ,数機の建設用クレーン、破壊された建物の瓦礫, 多数の巨大なタンクなどがあった. これらのタンクに保管されている放射線汚染水の膨大な量は、現在まで25万立方メートルである. 毎日,さらに800立方メートル増加している.  そして,地下水400立方メートルが、原子発電所内の裏の丘から毎日崩壊した原子炉建て屋に流れ込み、それによって、そこが汚染されている。         又,加えて,原子炉1号機から3号基まで,核燃料を冷却するために毎日,400立方メートルの水が必要である. 水から,いくつかの放射線が除去されたが,特にトリチウムは除去することはできない. 東電の広報担当者は汚染水の膨大な量は、現在最大の問題の一つであると話した. 東電は,原子炉建て屋に水が流れ込むのを,今年中に,停止したいと話していたが,それが成功するかどうかは不明である。 第二の深刻な問題は、原子炉4号基である.  建物の五階の使用済燃料プール内に核燃料棒が運ばれ,一時的に保管されている. 新しい災害(地震)が起きれば,最大に危険であると,多くの専門家の意見である.   使用済燃料プール内は1500本以上の核燃料棒が保管されている.  鉄の支柱とコンクリートの壁で、強制された. だが,新しい大地震が起きれば、建て屋全体が崩壊される可能性があり、また,使用済燃料プールから水が漏れる可能性がある. したがって東電は、使用済燃料プールから,核燃料棒を取り出そうと試している. 原発炉の横に、安全システムと精巧なクレーン付きの新しい建物がつくられる。 第一の柱は既に建っている。しかし、地面は十分安定しているかどうか懸念される。また、2011年3月の福島原発の爆発で、金属部品は、使用済燃料プール内に落ちており, 核燃料棒が破損した可能性があり、核燃料棒の除去は非常に困難である。 第三の重要な問題は原子炉3号機の屋根の上に,ねじれた鉄骨の桟があるのが遠くから見えた. この下に,使用済み核燃料が、冷却プールに格納されている.鉄の破片もプールの中に落ちている. 最大の危険は、原子炉格納容器のさらに下にある.溶解した核燃料は高い放射線を放出している. 人間が働けない状態である. 誰も正確な状態と核燃料の状態を知ることが出来なく、また,原子炉格納容器内の水位も測定できない状態である. 我々が3号基の側をバスで通り過ぎた時、バスの運転手は高放射線のため,運転スピ-ドを早めた. "隠れた危険性" 危険性とリスクが,これらの原子炉に示されている. 例えば,1号基は、、鋼鉄と人口樹脂で構築され、数ヶ月内に囲まれるようになる. 囲まれた下は,破壊されており,数百の核棒燃料が、冷却プールに格納されており,また,内部に溶解された核燃料があり,常に水で冷却する必要がある. 2号機は水素爆発はしなかった、外部は無事である.しかし,2011年3月で核燃料は溶解し、絶えず冷却しなければならない状態である. **福島の原発事故はまだ終わっていない.危険は排除されていない.** 放射線で汚染された土地の問題だけではなく,原発自体が非常に問題である. 約20,000の人々が,福島原発で瓦礫の片ずけ,原子炉を安定させるため、事故を防止するため,働いている. 別の大地震が、別の津波が起これば,これらすべての努力は破滅し、新たに大きな原発事故を発生させるのに十分である. 東電と日本政府は外部に制護状態だと報道しているが,緊急状態であるのに,制護とはいえない.
双葉町長の最後のメッセ-ジ.(双 葉町は永遠に.井戸川克隆) http://www.town.futaba.fukushima.jp/message/20130123.html/ (双葉町は永遠に)  私たちは前例の無い避難という過酷な状況に置かれています。いつまでも海原を漂流するわけにはいきません。早く上陸地を国が準備して、再興できる日を求めてきました。しかし、時間が足りませんでした。  放射能のないところで平和な、皆が集える町ができることを祈り町民の安寧を願って、私は本日、双葉町長の辞職申し出をしました。  私の今までの取り組みから次のことを申し上げたいと存じます。 1 事故に負けない  原発事故で負けるということは、今のまま、何もしないことである。  双葉町民には負けてほしくない。勝ってそれぞれ生き抜いてもらいたい。今はそれぞれの地に離れて住もうとも、廃炉が完了して故郷から放射能の危険が去り、自然と共生出来るようになったら再結集しよう。  我が子どもたちへ、この悔しさを忘れることなく、何としても生き抜いて何倍も幸せな双葉町を再建していただきたい。そのためにも負けないで学び、求められる人になれ。世界の雄になってもらいたい。 (1) 負けないということは以下のことを忘れないこと ①避難してくださいと国から頼まれたこと。 ②東電と国は事故を絶対起こさないと言っていたこと。 ③町と県と東電には安全協定があること。 ④事故は我々が起こしたものではないこと。 ⑤正式な謝罪と見舞いがないこと。(形のあるものではないこと) ⑥自分の権利は自分以外に行使できないこと。 ⑦被ばくさせられたこと。 ⑧放射能の片付けをさせられること。 ⑨20msv/yで町へ帰ること。(一般公衆の限度は1msv/y以下) (2) 勝つためには何をしなければならないか ①事故の原因者を確定すること。 ②我々の受けた損害のメニュー作成すること。 ③損害の積算をすること。 ④回復の請求をすること。 ⑤回復の限界と代替を請求すること。(仮の町、借りの町) ⑥立証責任の不存在を共有すること。 ⑦気づくこと。 ⑧水俣の住民の苦難を学ぶこと。 ⑨広島・長崎の住民の方に聞くこと。 ⑩避難先の皆さんの恩を忘れないこと。 ⑪多くの町民が健全な遺伝子を保つこと。 ⑫ウクライナの現実を確認して同じテツを踏まないこと。 (3) 町民の力を結集すること ①役割分担をすること。  ・汚染調査 ・除染問題 ・賠償問題  ・住居問題 ・職場問題 ・健康問題  ・墓地問題 ・学校問題 ・中間貯蔵施設問題  などの調査研究する組織をつくり町民の不利益を解消すること。 ②事故調査委員会をつくること  事故の報告書には避難を強制された住民の実態が語られていない。外部に任せていたらいい加減に処理されてしまうので、委員会を町独自に構成して正しい記録を残さなければならない。 2 主張する権利を行使する ①見守り隊の組織 ②法律家の組織 ③文書学事の組織 ④ボランティア活動組織 ⑤被ばく被害者団体の組織 などを組織して国民の主権と被害者の復権を勝ち取らなければならない。 3 この世には先人の教えがある (1) 温故知新  歴史から新しい発想が出てくる。自分が直面している問題について語られています。遠くは私たちの祖先である標葉藩が相馬に滅ぼされたこと、会津藩が長州に負けたこと。しかし、負けても滅びる事もなく私たちは生きてきました。先人達に感謝し、これからは私たちが町の存続を引き継ぎ後世に繋がなければなりません。今度の事故は前例がありません。今は子どもたちを放射能の影響によるDNAの損傷を避けて暮らし、幾多の困難に負けずに 双葉町の再興に向かって、生き延びましょう。 (2) 人生に五計あり  中国、宋時代の朱新仲が教訓として伝えた人生の処世訓とされるものです。生計、身計、家計、老計、終計があり、生き抜く考えが記されています。 (3) 八正道と言う道  昔、釈迦がインドで行われていた求道について、新しい道があることを説いたとされています。 正見  : 正しい物の見方 正思惟 : 正しい思考 正語  : 偽りのない言葉 正業  : 正しい行為 正命  : 正しい職業 正精進 : 正しい努力 正念  : 正しい集中力 正定  : 正しい精神統一  今の私たちにはこのような精神にはなれません。この言葉は東電と国あるいはこの事故を被害者の人権を無視して矮小化しようとしている勢力に猛省を促す言葉として捉えてほしい。願わくば、双葉町の子どもたちに人生の教訓の一部として、心に刻んでほしい。  この事故で学んだことは多い。我国でも人命軽視をするのだと言うことがわかった。国は避難指示と言う宣戦布告を私たちに出した。武器も、手段も、権限もない我々はどうして戦えるだろうか。  白河市にアウシュヴィッツ博物館がある。ナチスがユダヤ人を毒ガスで虐殺したことは衆目の事実だ。福島県内では放射能という毒で県民のDNAを痛めつけている。後先が逆だ。この状態から一刻も早く避難をさせること以外に、健康の保証は無い。その後に十分時間をかけて除染をやれば良い。  人工放射能に安全の基準を言う実績が少ない。20msv/yで住めると言う人が家族と一緒に住んで示すことが先だろう。その安全が確認出来たら福島県民は戻ればいい。これ以上モルモットにするのは、外国の暴君が国民にミサイルを撃つのと変わり無い。  福島の復興なくして日本の再生はないとは、人口減少の今、将来の担い手を痛めつけていては、真に福島の復興には繋がらないと心配している県民は少なくないと思う。双葉町は原発を誘致して町に住めなくされた。原発関連の交付金で造った物はすべて町に置いてきました。  原発の誘致は町だけで出来ない、県が大きく関わってはじめて可能となる。私たちは全国の人たちから、「お前たちが原発を誘致しておいて被害者面するな」という批判を受けている。私たちはどこにいても本当の居場所がない今、苦悩に負けそうになりながら必死に生きている。子どもたち、高齢者、家計を支えなければならないお父さん、お母さんたちの悲鳴を最初に菅総理に訴えた。変わらなかった。そのために私は野田総理に国民としての待遇を訴えたのです。しかし、今の町民の皆さんは限界を超えています。何とか国には町民の窮状を訴え、町民には叱られ役をやり、マスコミに出されるようにしてきました。  県にも窮状を訴えています。最近も質問をしました。回答は具体的な内容ではなく失望しました。知事は福島の復興のために双葉町に中間貯蔵施設を造れと言うので、双葉町の復興はどうするのですか、と聞くと答えてくれません。そこで、踏み込んで私に町をくださいと言いましたがやはり答えませんでした。これでは話し合いになりません。  環境省の局長にどうして双葉に二つの場所を決めたのですかと聞いたら、分かりませんと言いました。では会議録をみせてくださいと聞いたら、後日ありませんと言う返事でした。このようなことで、調査だけで建設はしないからと言われて、ハイいいですよとは言えません。  町には古くから先人が築いてきた歴史や資産があります。歴史を理解していない人に中間貯蔵施設を造れとは言われたくありません。町民の皆さんが十分議論した後に方向を決めていただきたい。若い人に決めてもらうようにしてほしい。  今まで支えていただきました町民の皆様、双葉地方各町村をはじめ福島県内各市町村の皆様、国及び福島県そして事故発生時から避難救済にご支援いただきました国民の皆様、国会議員の皆様、全国の自治体の皆様、埼玉県と埼玉県議会の皆様、県民の皆様、加須市と加須市議会の皆様、市民の皆様、さくら市の皆様、医療界の皆様、福祉関係の皆様、貴重な情報の提供された方、最後に国内並びに世界中からボランティアのご支援をいただきました皆様、この避難を契機にご支援いただきました多くの皆様に支えられて、ここまで来ることができました。心から感謝を申し上げまして、退任のご挨拶に代えさせていただきます。  長い間誠にありがとうございました。    平成25年1月23日 双葉町長 井戸川 克隆

2013年1月22日火曜日

原子力規制委員会の「活断層認定」が御用学者に骨抜きにされる (週プレNEWS)  http://www.asyura2.com/12/genpatu29/msg/793.html http://wpb.shueisha.co.jp/2013/01/22/16713/ 2013年01月22日  これまで、各電力会社は「原発の直近や直下に活断層はない」と言っていた。だが、それがウソだったことが、原子力規制委員会の調査で明らかになりつつある。  昨年末の活断層審査でも、東北電力・東通原発に敷地内に活断層の存在が認められた。ところがその後、この規制委の活断層認定に対する批判が噴出している。  東通原発が世間の注目を集めていたさなかの昨年12月26日、朝日新聞青森版にひときわ目を引く「規制委批判」記事が載った。規制委の審査結果に対し、「過去に政府の専門委員を務めた研究者から疑問の声が出ている」というのだ。 「(規制委の見解には)証拠があるのか」(遠田晋次・東北大学教授) 「100%活断層でないとの証明は(電力会社には)不可能。だが、規制委は証明できなければ活断層とする。もっと総合的に判断すべきだ」(山崎晴雄・首都大学東京教授)  東北電力は、原子炉建屋から数百メートルしか離れていないところで確認された活断層に対し「地層の変形は活断層によるものではなく、粘土が水を吸って膨張する『膨潤』が原因」という活断層研究の一般常識を覆す前代未聞の珍説を繰り出し、規制委への抵抗を続けていた。記事中では、このような東北電力を露骨に擁護する意見まで紹介している。  なお、朝日新聞がコメントを載せた山崎晴雄氏とは、旧原子力安全委員会WG(ワーキンググループ)の主査として東通原発や日本原燃・再処理工場の安全審査に関わり、施設の直近で確認された活断層を問題視する専門家の意見を黙殺し、危険性があることを承知で「安全」のお墨付きを与えてきた人物だ。  そして同記事は、隣接する東京電力・東通原発の安全審査に関わった釜江克宏・京都大学教授の、「過去の審査に関わった専門家の見解も聞くべきだ」とするコメントで締め括られていた。  つまり、福島原発の大事故を経てもなお、かつての原発安全審査にはなんの問題もなかったと言わんばかりの記事なのだ。規制委の活断層審査の骨抜きを狙った記事とも読める。  原発事故からまもなく2年を迎えようという今、姿をくらませていた“御用学者”たちが自民党政権の復活と歩調を合わせるように再登場し、新聞を巻き込んだ世論操作を再開しているわけだ。だが、彼らの発言からは福島原発事故を招いたことに対する反省の色など何もうかがえない。新聞をはじめとする各メディアは、こういったコメントを検証もせず肯定的に載せることは避けるべきだ。 (取材・文/ルポライター・明石昇二郎&ルポルタージュ研究所) ■週刊プレイボーイ5号「自民政権復活で『原発世論操作』が息を吹き返した!?」より  
安倍政権の民意無視の姿勢に危機感!原発ゼロ見直しは許されない. http://www.mag2.com/o/journal/2013/0122.html 安倍政権になって脱原発・原発ゼロの民意がないがしろにされていくのではないかという危機感が広がっている。お先棒を担ぐのは原子力規制委員会なのか──。  第二次安倍内閣発足の翌日(昨年12月27日)、原子力規制委員会(田中俊一委員長)の「原子力災害事前対策等に関する検討チーム」の会合で示された原発事故の「緊急時における判断及び防護措置実施の基準」。避難基準を「年間20リシーベルト」とし、防災範囲(緊急防護措置準備区域)を原発から「半径30キロメートル」とするものだが、市民団体や環境団体からは「年間20ミリシーベルトは高すぎる。緊急防護の範囲も30キロメートルでは狭すぎる」との批判が出ている。  1月11日夜、原子力規制委の入る東京・六本木の高層ビル前での抗議行動で「原子力規制委員会を監視する市民の会」の阪上武さん(48歳)はこう指摘した。  「20ミリシーベルトにするなら最低60キロの距離が必要。計画的避難区域とされた飯舘村は福島第一原発から40~50キロ離れていましたが、避難が遅れた。60キロ離れた福島市でも毎時24マイクロシーベルトを記録した地点も。この基準は原発事故の実態をまったく踏まえていない。拙速な議論はやめるべきなのです」  これに対し原子力規制委の担当者は「事務局案として提示しただけ。決定したわけではない」(1月11日)としているが、基準を決定する原子力規制委員会(毎週水曜日開催)に近く提起されるのは確実で、この基準をもとに各自治体が3月までに防災計画を決める流れだ。  政権発足直後に「民主党の原発ゼロ政策の見直し」を表明した安倍晋三首相だが、第一党とはいえ全有権者の20%にも満たない得票(自民党)の政権が、約半年前の「国民的議論」を経て決められた「原発ゼロ」方針をいとも簡単に変更することが許されるのか。  国際環境NGO「FoE Japan」の原発エネルギー担当の吉田明子さんはこう指摘する。  「2012年7、8月に実施された『国民的議論』では、わずか40日間に8万9000件以上の意見(パブリックコメント)が寄せられ、その87%が『原発ゼロシナリオ』を支持しました。政権が代わったからといってこのプロセスを無視するのは許されません」  1月10日には東京都内で「さようなら原発一千万人署名 市民の会」の呼びかけ人である作家の大江健三郎さんや澤地久枝さんらが会見。大江さんは「あの事故は何でもなかった、もう克服されたものとして」原発再稼働の姿勢を見せる安倍自民や経団連の姿勢に「それは違う、根本的に間違っている」と突きつけた。評論家の立花隆氏が『文藝春秋』(2月号)で原発維持を表明していることについて、澤地久枝さんは「立花さんのような言説がまかり通っている」と怒りを込めた。落合さんは「原発事故などなかったかのような日々の中に逆戻りしていってしまうのか。平和利用とか技術という言葉で、自分たちの人生と、誕生前の命すらも、再びまやかしの中に引き込んでしまうのか」と語った。ルポライターの鎌田慧さんは「安全、電力不足、安いという破綻した論理を用いる政治力に対して、政治的に闘っていく」と述べた。同会は三月九日に東京・明治公園で、原発からの撤退を求める市民集会を開く予定だ。  そもそも第一次安倍内閣時の2006年12月、共産党の吉井英勝議員(当時)の「巨大地震の発生に伴う原発の危険」を問うた質問主意書に対して安倍内閣は、そうした事故の評価はしていないと突っぱね、「非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、また、必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」(同年12月22日付・答弁書)と答えていた。このときに巨大地震対策をしておけば、それから4年3カ月後の福島原発事故は防げたと指摘する声もある。安倍首相には自らが原発事故責任者の一人であるという自覚はまったくないようだ。
チェルノブイリの記憶~原発から1300km地点での鼻血、甲状腺機能障害. http://fukushima-diary.com/2011/10/news-%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%81%AE%E8%A8%98%E6%86%B6%EF%BD%9E%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%81%8B%E3%82%891300km%E5%9C%B0%E7%82%B9%E3%81%A7%E3%81%AE%E9%BC%BB/ 日本の読者に向けて書きます。 非常に貴重なメッセージだと思います。真剣に受け取らなければなりません。 チェルノブイリと同じ悲劇を繰り返さないために。 This is a communication with a reader and me. これは、下記のリンクの投稿での、ぼくと読者の間のやり取りです。 It was under http://fukushima-diary.com/2011/10/news-cesium-from-children-who-evacuated-to-kyoto/ MX: Only several weeks ago did I put some pieces together. In the winter following Chernobyl, I had intense nosebleeds. They would start when I was in the classroom, writing an exam, or in the morning, right before breakfast, or outside, playing with other kids. I was about 10 years old. I mostly remember that the nosebleeds were sudden, violent and copious. My parents had to buy a lot of handkerchiefs for me (maybe paper tissues were not popular back then). They stopped when the winter was over and never came back. Chernobyl was about 2000 km away and no one from the circle of my family and friends had ever been there. 数週間前にやっとパズルのピースがつながった気がします。 チェルノブイリ事故のあった冬、私は激しい鼻血に襲われました。教室にいるとき、試験を受けてる時、朝、朝食の前の時間、外、あるいは友達と遊んでいるとき、時と場所を選ばず出続けました。 その時10歳でした。覚えてるのは、その鼻血が非常に急で激しく、大量だったことです。両親は、当時ティッシュがまだあまり一般的ではなかったのでハンカチを大量に買い込まなければいけないほどでした。 鼻血は冬が終わると共に止まりました。 チェルノブイリは約1300km離れています。(原文の2000kmというのは誤り) 親類や家族でもそこに実際に行った人はいません。 Me: Do you think it has something to do with radiation? それと放射能の関係があると。 MX: Definitely. I was not able to see the connection before, but now I do. A member of my family also developed severe health problems which are still unresolved, and I understand now that they are Chernobyl-related. 絶対にあります。今まで気づきませんでしたが、今わかりました。 家族のメンバーも一人深刻な病気を抱えていて、まだ治ってません。今ならチェルノブイリとの関連性に気づきます。 Me: That is crucially important info.I would love to hear more detailed story,such as the color of the nosebleed,stickiness etc., and also what kind of disease your family had, if it is ok. Where are you located at? 非常に重要な証言ですね。出来ればもっとお話を伺いたいのですが。たとえば鼻血の色や、粘り気 などなど。 あと、ご家族はどんな病気にかかられたんですか?もし失礼でなければ。 どちらにお住まいで? MX: I spent my childhood and youth in former Yugoslavia (I don’t mean Serbia, I mean Yugoslavia before 1991). My region is 2000 km away from Chernobyl. 幼い頃と若いころはユーゴスラビアで過ごしました。(セルビアではありません。1991年以前でのユーゴスラビアです。)私の地域はチェルノブイリからは1300km離れていました。 In the year of Chernobyl’s accident, I was not allowed to play outside or eat strawberries and other fruits. Yet that winter, as I said, I had intense nose bleeds. チェルノブイリ事故のあった年、私は外で遊ばせてもらえないし、イチゴや果物を食べることも許してもらえませんでした。でもその冬、れいの激しい鼻血に襲われたんです。 I am not certain whether I have any long term consequences, but I do have chronic problems with fatigue and sleep. I think I need a lot more physical rest than other people my age. I eat very healthy food, but I don’t seem to get a lot of energy from it. I don’t smoke or drink, and my parents are very physically active. Sometimes I experience a metallic taste in my mouth. 長期に渡る影響は受けませんでしたが、慢性的な倦怠感と睡眠障害があります。どうやら同年代の他の人達よりも多く休まないといられないようです。食生活には気をつけていますが、どうも元気がでないんです。私はお酒もタバコもすいませんし、両親は非常に活発な方です。時々口の中が金属の味がすることもあります。 My sister developed hyperthyroidism some three years after the Chernobyl accident. She was a young adult who spent a lot of time hiking and swimming. 私の姉はチェルノブイリ事故から3年後に甲状腺機能亢進症を発症しました。彼女はハイキングや水泳を楽しむのが好きでした。 After 15 years, she had to have her thyroid removed because it was causing constant severe problems. She lost all of her hair, and it did not grow back (it’s been 4 years now). She could not have any children, and she has to have medications every day for the rest of her life because she does not have a thyroid any more. 15年後には彼女は甲状腺を摘出しなければならなくなりました。継続的に症状が悪化していたのです。髪は全部抜け落ち、もう4年経ちますが生えてくることはありません。もう子供をもうけることもできないし、毎日薬を飲まないといけないんです。死ぬまで。 I have heard of other cases similar to hers. 似たような話は他にも聞きましたよ。 In addition, a member of our family died recently after handling radioactive materials used on a US military base to create depleted uranium shells. He was a healthy man in his 50s. He developed cancer and died very painfully. ちなみに、最近別の家族がこの世を去りました。米軍基地で劣化ウラン弾を製造するのにつかわれた放射性廃棄物を処理していたんです。彼は50代の働き盛りでした。でも癌を発症し、猛烈な痛みの中で死んだんです。 Depleted uranium shells were also dropped on my country in the 1990s as well as on Iraq and Lebanon. It seems that cancer rates among children went up 10-fold. **I think it’s very important to study long-term effects in Iraq**, which was bombed very severely. I am grateful to Busby for mentioning Iraq repeatedly. 劣化ウラン弾は1990年代にイラクやレバノンと同様、私の国にも落とされました。どうやらこれが子供たちの間で癌の発症率が10倍近くになっている原因のようです。私はイラクでの長期的な影響を調査することは非常に重要だと思っているので、バズビー博士が繰り返しイラクに言及してくれるのは嬉しく感じます。 Because Chernobyl was a lot less severe than Fukushima (it only looked more spectacular), I think many Japanese, especially the children, will develop problems much sooner than my sister did. My heartfelt advice is for people to evacuate. Long-term consequences are immense. It doesn’t mean everyone will experience them, but many did, and it’s unpredictable. チェルノブイリは見た目は派手でしたが、福島よりもはるかに小規模です。私は多くの日本人、特に子供たちは、私の姉よりもずっと早く病気になるのではないかと思います。 心からの助言ですが、どうか避難してください。長期的な影響は計り知れません。全員ではないかも知れませんが、多くの人が経験するでしょう。しかもそれは予測不可能なのです。 Best wishes to everyone… どうかご無事で。。 MX: Well, it seems certain that radiation spreads unevenly. In my sister’s case (and a few others) it is clear that she was affected. But my parents weren’t, nor was my brother. Perhaps that makes the point that children (me) and young women (my sister) are more vulnerable than adults or young males. 放射能の影響はまだらに広がるみたいですね。私の姉や他のケースはあきらかに放射能の影響でした。 でも両親はなんともなく、兄も元気です。もしかしたら、若くて、なおかつ女の子の方が影響を受け易いのかも知れません。 She was a student in Sarajevo at the time, and air in Sarajevo pools because of the mountains and stays there for a while along with any particles. 彼女はその時サラエボで学生をしていました。サラエボは盆地なので空気がたまりやすいんです。 That could be another reason. Otherwise it would mysterious, because she was further to the south than we were, even further away from Chernobyl. だから放射性物質も一緒に滞留していて、それもひとつの原因かも知れません。 そうじゃないと、説明がつかないんです。だってサラエボは私達がいたところよりも南で、チェルノブイリよりも遠かったから。 I should also add that before Fukushima, I had not realized that my sister’s health problem is related to Chernobyl. 福島の前まで、姉の病気がチェルノブイリと関連するなどとは気づきませんでした。 Some connections only appear in hindsight. あとになって分かったんです。 My sister is a middle-class professional, meaning that she has excellent health care in Germany, but no doctor was ever able to help or to explain why she developed this problem. 彼女はドイツでいい医療手当を受けられる立場にいたのですが、どの医者も原因がわかりませんでした。 Me: I don’t know why I’m still in Japan!! おれなんでまだ日本にいんの? MX: PS Unfortunately, I don’t remember many details about the nosebleeds except that they happened very frequently and suddenly when winter started. A lot of blood came out every time (but I don’t remember the color or the texture). I only know I was feeling very helpless and afraid. I only realized last month that this was directly connected to Chernobyl. 追伸 残念ながら、鼻血についてはあまりよく覚えていませんが、冬が始まるとすごい頻繁におこって、しかも突然だったのを思い出します。 量や粘度などについては覚えてませんが、毎回大量に出たのを覚えています。 これがチェルノブイリと関係すると気づいたのも、先月のことです。 Me: Thank you very much. If possible,I’d like to post your comment with Japanese translation. Is that ok? I’m wishing the best for your sister too. どうもありがとうございます。もしよろしかったら日本語訳つきでブログに掲載したいのですが、構いませんか? お姉さんのご無事をお祈りしております。 MX: Of course you can translate! Thank you for the good wishes. I also hope for the best for the Japanese people. You are on my mind all the time. もちろんいいですよ。 日本のみなさんのご無事もお祈りしています。いつも気にかけています。 I just checked the precise distance and it’s about 1300 km by air from Chernobyl to my region, NOT 2000 km. 距離を確認したら、チェルノブイリから2000kmではなく1300kmですね。 However, my sister moved to Germany where she developed her problem as an adult, and Germany is more than 2000 km away from Chernobyl. でも姉はドイツにいるときに発症したんですよ。ドイツはチェルノブイリよりも2000km以上離れています。 I should add that Yugoslavia was not a member of the Eastern Block. We did not have many people going back and forth between the two regions. Most of the contamination must have happened through air and water. ユーゴスラビアが東部の一部になってなかったことも付け加えときます。つまり、人の行き来はあまりなかったんです。だから汚染のほとんどは空気と水でもたらされたんでしょう。 Me: You saved my life. I really appreciate you. If you remember some other things, please inform me! この話を聞かなかったら逃げるのが遅れてたかも知れない。感謝です。もしほかに思い出したことがあったらおしえてください。 MX: I will let you know if I remember anything else. I am very worried about this and it’s important to be able to help. The only other thing that comes to mind right now is that friends of my parents had a child who was born with severe cerebral palsy around that time, but I honestly have no idea whether that’s related. In the case of thyroid problems and fatigue, the connection is a lot more obvious. はい、連絡します。 福島の状況はとても心配しています。手助けできるということが嬉しいです。 もう一つ思い出したのは、当時私の両親の友人が子供をもうけたのですが、脳性まひだったことです。正直、関連性はわかりませんが。 甲状腺機能と倦怠感についてはもっと関連性が明白ですね。 Me: A friend of mine doesn’t care about radiation at all. Exactly speaking, maybe she doesn’t even know where Fukushima is located at. She lives exactly like before 311. Though Tepco let everything leaked to the sea, she even went to the beach and swam in it around Tokyo. I saw her last week. I had not seen her for about 2 months. Maybe I should not tell it to her, but her eyes were swollen and looked like they were coming out. A typical symptom of thyroid disease. The situation is serious. It’s time to face the truth. 実はぼくの友人が一人放射能に全く気を付けない人で。というか多分福島がどこにあるのかも分かってないんじゃないかってレベルなんですけど、311以降も今までと全く同じように生活してたんです。 で、夏、東京の辺りの海に海水浴とかにも行ってたんですよ。東電があれだけ放射能垂れ流してるのに。 で、先週彼女をみたんですけど、おそらく2ヶ月ぶりくらいに。たぶんこんなこと本人に言っちゃいけないんでしょうけど、眼球が腫れてるんですよね。飛び出してると言うか。典型的な甲状腺機能障害の症状だと思いました。 結構状況酷いと思います。現実に向き合わないと。 MX: My sister’s eyes are the same way since she got sick. Bulging, a bit uncontrolled in their movement. 私の姉の目も病気になってから同じ状態です。腫れていて、動きに問題が生じています。 She used to be a beauty queen and a professional dancer. The loss of her health is very traumatic to her. 彼女は美人でならしていて、プロのダンサーだったんです。健康を失っていくのは彼女にとってトラウマチックでした。 Ironically, the eye effect is called by a Japanese name, after the Japanese scientist who first described it. 皮肉なことにこの目の作用は日本語の名前で呼ばれているんですね。日本人の科学者が命名したという。 Me: Is it Hashimoto disease? That must have been very traumatic for her. I’m so so so sorry. 橋本病のことですか? お姉さんはさぞ辛かったでしょうね。。心が痛みます。 MX: I know a few other people with thyroid problems, but in their cases, I don’t know where they were during Chernobyl and what they were doing. 他にも甲状腺に問題を抱えてる人たちを知ってます。でもその人達がチェルノブイリの事故の時にどこで何をしていたかまではわかりません。 Usually doctors say that the high number of thyroid diseases is due to low iodine content of German drinking water. But that cannot be the case with my sister, because she developed her hyperthyroidism right BEFORE she came to Germany, and she drinks mineral water and consumes iodized salts. よく、医者はドイツで甲状腺異常が多いのはドイツの水に含まれるヨウ素が少ないからだ、というんですが、姉の場合には違います。彼女はドイツに行く前に発症していたからです。それに彼女はミネラルウォーターを飲むようにして、ヨード入りの塩を使うようにしています。 PS It’s not genetic, no one else in my family had thyroid problems or cancers. 追伸 遺伝ではありません。家族で彼女以外に甲状腺に障害を持ったり癌になったりした人はいないからです。 My parents are extremely healthy, even though they eat meat and very little fruits and vegetables. Their parents were also healthy and lived to the age of 80+. 両親はものすごい元気です。肉ばっかり食べて野菜や果物は食べないのに。彼らの両親もまた元気で、80代まで生きました。 I eat a lot of fruits, vegetables, a lot of water and fruit juices, a lot of fish (two to three times a week) and tofu, and I am thirty years younger than my parents, but I have a lot less energy than they do. 私は果物、野菜、水、フルーツジュースを出きるだけとるようにして、一日2食は魚を食べています。 豆腐も食べてます。なのに30歳も上の両親よりも元気が無いんです。 The Hashimoto effect seems to have happened two or three years later, but the weird part is that doctors connect it with hypothyroidism, and she clearly had **hyper**thyroidism (loss of weight, nervousness, shakiness). I don’t know why there were elements of both. 橋本病は2,3年後に出てきたようです。でもおかしなことに、医者は甲状腺機能低下と診察したのですが、彼女はあきらかに甲状腺機能亢進症の様を呈していました。体重が減り、神経質になり、震えが出始めたんです。どうして両極端な症状が同時にでたのか私には分かりません。
アルジェリア人質事件の背景に日仏の巨大なウラン利権(第2報)ニジェールのヒバクシャに思いを致そう . http://tkajimura.blogspot.de/2013/01/blog-post_21.html (第2報1月20日)  アルジェリア政府の発表と報道によれば、残念ながら人質事件は最低でも80人もの死者を出して終了したとのことです。日本人も多く犠牲になったようです。  Abd al-Rahman al-Nigri: AFP/ SITE Intelligence Group この写真の男性はシュピーゲル誌電子版が19日 、アルジェリアのガス施設での人質事件の現場で死亡した→テロリスト襲撃部隊の指揮をした人物として報道したAFP配信によるものです。  同報道によれば、彼アブドル・ラフマン・アル-ナイジェリは事件現場から800キロ離れたニジェールの出身であり、これまでもアルジェリア出身の「聖戦血盟団」の首謀者モクタール・ベルモフタールの下で、多くの誘拐事件に関与した疑いがあるとのことです。同じくドイツ公共第2テレビ→ZDFも同日のニュースで同じ写真をモーリタニアの通信社からの報道として使っています。事件現場で彼が指揮をしている映像があるとのことです。 現時点で確認は出来ていませんが、この人物も下記のトゥアレグ族であると思われます。またこの人物については、→共同通信も同様の配信をしています。  これらの報道が事実であるとすれば、日本人も人質にされ、殺害されたこの事件の実行犯のひとりであることになります。いったい彼が決死の犯行に及んだ理由は何であるのでしょうか?          日本からは、東京新聞は19日の→コラム「筆洗」は次のように伝えています(全文引用させていただきます): 「フランスは地獄の門を開いた」。西アフリカのマリでイスラム武装勢力を率いる「赤鬚(ひげ)」の異名を持つ男が、こう語ったという▼まさに、地獄を見る 思いだ。マリの北隣アルジェリアで起きた人質事件は、鎮圧作戦実施が伝えられたが、人質の多くの安否は分からない。無事の知らせを待つご家族にとり残酷な ほど重い時間が流れる▼「地獄の門を開いた」とされるのは、フランスによるマリのイスラム武装勢力への空爆だ。マリで急激に台頭した勢力を叩(たた)きつ ぶそうという軍事作戦だが、この手の作戦がもくろみ通り進んだ例(ためし)は、ほとんどない▼なぜか。軍事作戦を進める側が、武装勢力の実像をつかめてい ないからだ。情報はここでも錯綜(さくそう)する。現地からの報道も「麻薬密輸や誘拐の身代金稼ぎの無法者」との情報もあれば、「権力が腐敗した地に秩序 をもたらし、貧困層対策で支持を得ている」との指摘もある▼恐らく、どちらも彼らの「顔」なのだろう。広大なあの地で反政府活動をする様々な人々を「テロ リスト」と一緒くたに呼び、ただ軍事攻撃の的とする限り、彼らの実像は見えてこないはずだ▼ドビルパン元仏首相が「この戦争はフランスの戦争ではない」 「戦争という袋小路から抜け出す新たなモデルをみつけるのが、わが国の義務だ」と言っている。悲劇を繰り返さぬための、各国共通の義務だろう。    これを読んでわたしが思い出すのは、日本の中国東北地方(いわゆる「満州」)と中国侵略の歴史です。ちょうど百年ほど前から日本はそこでの利権を追求し、そこを支配する軍閥勢力を「馬賊・匪賊」と呼び、陰謀と武力で排除しようとしました。「満州事変」を中国との話し合いで解決しようとした犬養毅首相は、五・一五事件で青年将校らに暗殺され、ここから日本の歴史は引き返すことの出来ない「地獄の門」を通過します。その後、「支那事変」では中国共産党軍を「共匪」と呼び、いまだに癒えない傷を中国に残し、地獄に転落しました。 ここでの「匪賊、共匪」 と、現在西アフリカでの「テロリスト」は上記のコラムが指摘するように発想が底通しているように思えます。  すなわち、「広大なあの地で反政府活動をする様々な人々を『テロ リスト』と一緒くたに呼」ぶ前に、「彼らの実像」を知るべきでしょう。 わたしも西アフリカの歴史と実情をあまり知っているとはいえませんし、極めて複雑な多くの武装勢力とその背景にある諸民族については欧米の報道程度の知識しかありません。それでも今回のアルジェリア人質事件の背景を知るために、この地方の現実を以下に簡単に述べますので参考にして下さい。 トゥアレグ族の居住地 左の図はサハラから西アフリカの原住民であり、遊牧と通商で有名な→トゥアレグ族・Tuaregの 居住地域です。国境をまたいでリビアを除けばほとんどがフランスの旧植民地諸国の5カ国が彼らの勢力範囲です。 インジゴーの衣服で有名な戦闘的な砂漠の部族としては有名です。 人口も推定で150万人までですが、ニジェールに70万人、マリに30万人いるとAFPは→歴史経緯の解説で伝えています。 彼らは、旧植民地宗主国にとっては、独自の文化を持つ誇り高い「まつろわぬ民」であり、反植民地闘争を続け、1960年代に植民地諸国が独立を果たした頃から独立国家を要求しています。 トァレグの家族 2011年のリビア内戦では、カダフィ側に傭兵としてつきましたが、政権崩壊とともにカダフィ政権の残したロシアとアメリカ製の高性能な武器を手に入れて、マリ北部を制圧し昨年4月6日に、彼らの長年の夢である「アザワド国」の分離独立を宣言しました。これを隣国ニジェールの大統領は→「アフリカのアフガニスタン」であると述べたとのことです。  この北部分離が原因で、アフリカでは例外的な議会制民主主義がそれなりに実現していたマリですが、事態に対処できない政府に対し軍事クーデターが起こって軍事政権となっています。これについては明日1月21日発売のシュピーゲル誌が→「地獄の門」と題する記事で次のことを報じています。電子版ではまだ読めませんのでその1部を紹介します。 それによれば、 アフガニスタンで懲りているアメリカは、直接の軍事介入はしないとこれまで表明していますが、実はマリで現地人トゥアレグ族を中心に合計600名の対テロ特殊部隊4部隊を訓練しています。ところが、よりによってその内3部隊が寝返って北マリのトゥアレグ族のイスラム原理主義者へ合流し、唯一残った1部隊がクーデターを起こしたとのことです。  すなわちアメリカはまさにアフガニスタンでオサマ・ビンラーデンを使い、それがイスラム原理主義を拡大させることになったと同じ失敗をここでも繰り返して臍を噛んでいるようです。 マリ中部のティブクツに進出したイスラム部隊AFP マリ北部では「砂漠の獅子」と呼ばれるトゥアレグ族のアグ・ガリ傘下のイスラム原理主義のグループが勢力を伸ばして、急速に南下し続けています。制圧した地域では、タリバンのような→イスラム法・シャリーアを住民に押しつけ、禁じられているタバコの売買をしただけで右手首切断するような極端な処罰が行われているようです。  そのため北部からの難民が増加しており、一昨日の南ドイツ新聞のレポーターは首都バマコに逃げてきた手首を切断された青年2人の詳しい体験談を掲載しており、またドイツの公共テレビもマリから同様の報道をしています。  このままでは、まもなくマリ共和国全体が制圧される危険性があると判断したオランデ仏大統領は、昨年末の国連安保理での決議を経て予定されていた、西アフリカ経済連合諸国の連合軍組織の成立を待つことなく、先週の1月11日に軍事介入に踏み切ったのです。 フランス軍の戦車を歓迎するマリ住民/Spiegel-AFP ここ数日は左の写真のようにマリの住民はフランス軍の介入を喜び圧倒的に歓迎しています。 しかし上記のシュピーゲル誌は、フランスの専門家の話しとして「軍事介入で都市部から反乱部隊を排除することは可能でも、広大な地域での遊撃戦となると解決は数年かかっても難しい」と伝えています。  トゥアレグ族の原理主義者たちは、訓練されており戦意も高く、なによりも自分たちの伝統的居住地の独立ないしは自治を求めているのです。 日中戦争での共産党軍の遊撃戦で点と線しか確保できず、ついには敗北した日本軍の経験に似た情勢となる可能性が強いとわたしは思います。また中東数カ国に分散して居住するクルド人のおかれた状況に似ているとも言えるでしょう。はっきりしていることは、武力ではこの問題は根本的には、決して解決できないということです。これを認識できない限り、いかなる権力でも必ず失敗します。パルチザンにはいかなる武力も無力であるからです。  さて、政治的状況から観れば、フランスの軍事介入は、放置すれば間もなくマリと旧植民地諸国が第二のアフガニスタンとなるとの判断があり、また経済的側面からは、アフガニスタンとは反対に、この地域の豊富な金、ダイヤモンド、ウランなどの地下資源への利権喪失への危機感があることも間違いないことです。そしてこの面では→前回第1報で示唆しましたように、日本も深くかかわっています。 ニジェールのウラン鉱山 この地域で日本が深くからんでいるのは、隣国ニジェール西北部のトゥアレグ族居住地にあるウラン鉱山抗採の利権です。 ニジェールは→世界最貧国のひとつです。住民の多くが日に1ドル ほどで生活している農業国で、たよりは世界第三の埋蔵量と推定されているウランです。 昨年7月には、震災関連の国際防災会議で、日本を訪れた同国の外相と玄葉外相が 会談し、→外務省のプレスリリースにはそれについて以下のようにあります。 (2012年7月4日外務省) 玄葉大臣から,「世界防災閣僚会議in東北」へのバズム外相の出席に謝意を表明しつつ,ニジェールからの我が国に対する40年以上に及ぶ安定したウラン供 給に代表される,良好な日・ニジェール二国間関係について言及し,さらなる関係強化のためにも治安の改善が重要であることを強調しました。 ではここで強調されている「40年にわたるウラン供給の良好な関係」とはどのようなものなのでしょうか。 日本のウラン供給先 日本は右の図に観られるように、ニジェールから13%ほどのウランを輸入しており、ある統計によると原子力発電が始まって以来、日本の電力需要の24分の1、すなわち毎日1時間ほどの電力は同国のウランによるものだとも言われています。 そこで、その内容をについてですが、下の図はエネルギー庁によるウラン供給先の権益のリストです。 エネルギー庁資料.
この図で見られるように、ニジェールのアクータ鉱山の権益に日本の電力会社が共同で立ち上げた→海外ウラン資源開発株式会社というまさに→日本原子力ムラ原料供給部門とも言える会社が、1974年より、25%出資しています。注目すべきはフランスのアレバ社が、ニジェール国営会社の31%より多い34%の筆頭出資で、事実上の権益主であることです。ニジェールはこの面では、独立しても依然として経済的にフランスの半植民地状態にあることを示しています。 この写真はアクータ鉱山株式会社(フランス名COMINAK)のウラン鉱山と、イエローケーキをつくる精錬工場です。この鉱山は広大なものです。 フランスは原子力発電のウラン燃料の多くの部分をここから供給しているのですから、ここの権益を守るためには軍事介入もためらうことはないでしょう。 では、トゥアレグ族の居住地の真ん中にあるこの鉱山が住民にとってどのようなものであるのでしょうか。 最近の→ルモンド紙のひとつの記事を→ふらんすねこさんの翻訳で参考にしましょう。 アフリカのウラン産出国を汚染し続けるアレバ社、住民の被ばく被害を放置:環境団体は共同事業を解消/ ルモンド紙(2012年12月18日)  アレバ社が掲げる「責任ある企業」のイメージは、無残に切り裂かれた。アレバ社が原子力発電の燃料となるウランを採掘する西アフリカのニ ジェールとガボンにおいて、同社と合同で周辺住民と鉱山労働者への健康被害を監視するための施設を運営する環境団体シェルパは12月18日、施設の共同運 営を解消することを宣言した。アレバ社が健康被害の監視施設を単なる同社の宣伝にのみ使用し、被ばく被害への救済を行わず放置していることがその理由だ。  2009年、アレバ社、環境団体シェルパ、世界の医療団の3組織は前代未聞の野心的な合意を結んだ。ウラン鉱山での採掘、特に放射性物質による被ば くが労働者及び周辺住民の健康に与える影響を監視するための医療施設を設置する、というものだ。こうした施設の設置は、CRIIRAD研究所とシェルパの 弁護士らが2003年以来合同で行ってきたウラン鉱周辺での被ばく被害に関する調査結果に基づいて実施されたものだ。  CRIIRAD研究所による調査では、アレバ社によるウラン鉱山の採掘は「労働者と住民の健康、および周囲の環境に悲惨な影響を与えている」との指 摘がなされた。周辺の水や土壌からは高い濃度の放射性物質が検出され、放射性廃棄物が住宅の近辺で野ざらしになっているのが発見された。放射線からの防護 に必要な設備は設置されておらず、労働者の健康状態に関する監視もなされていなかった。こうした諸問題について非難が寄せられたのである。 またある方が「もうひとつの暮らし」というブログでフランスの環境誌から優れた翻訳をされていますので引用させていただきます。 ウラン 牧畜民の不幸 フランスの大企業アルバにとっての幸運、ウラン鉱採掘は、ニジェール北部の住民にとって不幸の源でしかない。彼らの警告の叫びに耳を傾けなければならない。   ニジェールのソマイルとコミナ両子会社の名の下に、核の大手企業アルバがウラン開発を始めてから、すでに39年以上がたった。開発が許可されているのは、 牧草地で有名なニジェール北部の中心部に位置する。ここで10万tU以上のウランが採掘されているにもかかわらず、ニジェールは地球上の最貧困国のひとつ にとどまっている。   ニジェール政府から許可済みの地区では、ウラン開発の影響は深刻だ。土地からは標準を越えた放射線反応があり、住民、環境、 地下水は明らかに汚染されている。牧草地は極端に減少し、汚染された住民は適切な治療を受けられないでいる。企業は事実を隠蔽し、彼らが公開する情報のす べてが偽造されている。最も重要な事実は、鉱山会社の数ある病院が、労働者のなかで病気を患っている人は誰もいないと発表している点だ。病院としての資格 は有しているが、ここは養護施設でしかない。さらに、ウランは掘り出され、その場で取り扱われ、近くの港までトラックで運ばれる。そこでもまた、安全性が 無視され、交通事故によって村が汚染させている。   今日、多くの人が鉱床の採掘状況を告発している。こうした状況の影響は、住民の健康や環境を直撃している。CRIIRAD(放射能に関する調査・情報の独立委員会)と市民団体Sherpaは、企業の基本的義務に違反しているとして、被害について報告している。    特筆すべきは、ニジェール政府は現在にいたるまで何も学んいないどころか、探鉱調査と採掘に対して122の許可証を与えている点だ。その一帯はアガデズ地 方の9万㎡におよぶ。事前に何の情報も公開されず、住民は何も知らされていない。すでに2つの鉱区の存在が被害を生み出しているのだから、122の鉱区が 広範な土地に及ぼす影響はどれぐらいになるだろう。ニジェール経済の2番目に位置する牧畜産業、そして我々のような牧畜飼育者の将来はどうなるのだろう。    ニジェール政府はいつになったら、この国が脅かされている危険に気づくのだろうか。無意識なのだろうか、それとも悪意的なのだろうか。ここ10ヶ月、ウラ ンを巡って政治・軍隊の対立(2007年2月からストが起き、政府が武力で弾圧している)がニジェール北部で繰り広げられている。安全性の欠如の増大と地 雷原のなかで、2つの火種が激突し、住民たちは、自分の土地のウランの存在がもたらす劇的な結果に耐え忍んでいる。アイル地区がすでに最初の引っ越し場所 として挙げられており、イフェロワンの住民(2000人)はティミアに向けて移住をしなければならなくなった。    ニジェール政府が最高入札者に開 発許可を与え、国際市場でのウラン相場について交渉している最中に、ニジェール国民の一部の生存は脅かされているのだ。政府は、目の前の経済危機を恐れて いるのだろうか。開発によって国民と環境がどのような結末を迎えるか、それを知ることには気が回らないのだろうか。    新しい許可鉱区には、最良の 牧草地の一部が含まれている。そこは最も保存され、最も多くの住民が住む土地だ。アガデズの村から、イハゼールの広大な渓谷、インガルの村、そしてテギッ ダまでの一帯におよぶ。ウランで犠牲になる土地はもうこれ以上ない。アッサウアスの近くでは、中国企業CNUCがウラン採掘を行っている。ここでは、開発 許可鉱区から住民を追い出し、牧畜飼育者が放牧用井戸を使用することを禁止している。  ウラン鉱山の増加にともない、国民はどうなっていくのだろう? 我々の環境はどうなっていくのだろう?  環境と人間が大災難をこうむる姿がくっきりと見える。ニジェール北部の住民である我々は、人間の生命と、牧草地という素晴らしい資源を守るために、危険な状況を告発し、国内外の世論に支援を求めている!  飢えた人々に静かに忍び寄る死、執行猶予中の人間の命、こうした状況が、他の人たちを幸せにできるというのだろうか? この優れた記事への 解説は不要でしょう。 このようにウラン鉱山周辺の人々を苦しめている核燃料が、原発事故で、同じように日本の人々を苦しめています。ニジェールとフクシマは放射線汚染で直接つながっているのです。 そして、2010年9月15日には、 ここのウラン鉱山のひとつのアレバ社のフランス人従業員5人を含む7人が、北アフリカのアルカイダグループ・Al Qaida au Maghreb Islamique (AQMI)に奇襲され誘拐される事件が起きています。従業員宿舎を警備していたニジェール軍が役に立たなかったのです。今回のアルジェリアの人質事件と同様なことがすでに起こっていたのです。   あまり長くなりま すのでこのあたりで止めますが、以上のように今回のアルジェリアでの悲劇の背景には、直接の契機ではなくとも、核燃料を巡る確固とした国際的利権関係があり、日本もしっかりと関与しているという ことです。 フクシマを襲った悲劇は、このように遠くの昔からニジェールの貧しい人々の悲劇として始まっていたのです。 これが「両国間の良好な関係(上記外務 省見解)」の実態なのです。核の利権ほど自然と人間に敵対するものはないのです。声を挙げられないニジェールのヒバクシャに思いをいたしながら。

2013年1月20日日曜日

原爆保有のための六カ所村.兵頭正俊. http://m-hyodo.com/atomic-energy-4/ さて、今年1月11日の、同じ有料メルマガ『兵頭正俊の優しさ出前』(182号)で、 1 絶望的な民主党の現在 2 安倍政権の正体を現す竹中平蔵の登場 3 ふたつの不正選挙 といった3つの状況的課題を述べた。 わたしの考えでは、この3つの課題が、これから大きく膨らんでゆき、様々な影響をわが国の政局に与えてくるということであった。 亡国(植民地化)という観点から切り取れば、他にも幾つか念頭に浮かんだ課題があり、紙幅の都合で割愛したものがあった。そのひとつが原発の廃棄物処理場の問題である。 さて、日本の政治状況は亡国(米国の植民地化)の完成度を強めている。 1月7日の『朝鮮日報』が「日本が韓国の使用済み核燃料受け入れか 日本で原発縮小の動きが広まる中、再処理施設を維持するため韓国やベトナムなどに注目」と題して次のように報じた。 ただしこの報道は、日本に、放射性廃棄物の処理能力がないことを押さえたうえで読む必要がある。 「日本政府は韓国やベトナムなど、アジア各国の原子力発電所から排出される使用済み核燃料を、日本の青森県・六ケ所村にある再処理工場で処理する方向で検討を進めていることが分かった。これは東京新聞が6日付で報じた。日本は核兵器を保有していないが、使用済み核燃料の再処理施設は保有している。 昨年5月には当時政権与党だった民主党の細野豪志・原発事故担当相の私的諮問機関も「廃棄物処理の期待に応えることは、東アジアでのわが国の外交、安全保障、経済にまたがる国際戦略基盤の強化と核不拡散、原子力の平和利用の取り組みに貢献する」という趣旨の報告書をすでに提出している。 東京新聞は「再処理施設の国際利用の試金石になりそうなのが、来年期限切れを迎える米韓原子力協定の改定交渉」とした上で「そこで浮上するのが核保有国以外で唯一、再処理施設を持つ日本への再処理委託」と指摘し、米国が韓半島(朝鮮半島)の安全保障を理由にその実現を強く求めてくることも考えられると予想した。 東京新聞は「韓国は使用済み核燃料が3年後の2016年までに備蓄許容量の限界に達すると予測されている」「韓国側は再処理施設やウラン濃縮工場の建設などを要求しているが、米国側は北朝鮮を刺激することや『国際的な核不拡散政策に影響を及ぼしかねない』として難色を示し、議論が平行線をたどり続けている」などと報じた」 (引用終わり) 『東京新聞』と、この『朝鮮日報』の記事の影響は大きく、慌てた韓国政府は、翌7日に、日本政府が韓国など東アジアの使用済み核燃料の委託処理を構想しているという『東京新聞』の報道について、 1 日本政府から韓国の使用済み核燃料を委託処理したいという提案を受けたことはなく、検討もしていないこと。 2 韓国の使用済み核燃料の処理を日本に委託する可能性は高くないこと。 と声明を出した。 しかし、わたしは『東京新聞』と『朝鮮日報』の報道は核心を突いたものであると思っている。 ブログランキング・にほんブログ村へ 現代の政治はグローバル化しており、重要な問題は日本国内だけを見て判断すると間違う。 たとえば、北朝鮮のミサイル発射。尖閣周辺の中国の圧力。これは選挙で、日本の軍備増強、原発推進、消費税増税賛成、TPP賛成、改憲を主張する政党に有利に働いた。 現代の政治はグローバル化しており、日本の重要な決定には、米国の意向を受けて、東アジアの諸国がイデオロギーとは無関係に動く。 北朝鮮の動きと、日本の仰々しいパフォーマンスは、危険を煽ることで、わが国の改憲や軍国主義化を利する。今や、わが国における金正恩のメディアへの露出度は、どの外国のトップよりも高い。それはそのまま日本の改憲・軍国主義政党への支援になっている。 それからTPPの問題がある。 米倉経団連会長など大企業の幹部が、TPPにこぞって賛成するのは必然なのである。 なぜならかれらの世界企業はグローバル化されており、国家・民族の上位に立っている。日本民族の将来あるいは国家への忠誠心より、社長(会長)の将来あるいは会社への忠誠心が、上位にそびえているのである。 つまり資本主義の哲学は弱肉強食を旨とする。それが、経済がグローバル化することで、世界企業が政治の上に立ち、政治のコントロール外に出てしまった。 米国でTPPに賛成しているのも、米国の1%のグローバル主義者にすぎない。このグローバル主義者にとっては、世界は多国籍企業で成り立っている。 彼らにとって、日本のTPP参加は、日本という企業を買うのと変わらないのである。 日本のエネルギー政策もグローバル化されていて、米国の政策通りに動いている。 アーミテージ元米国務副長官やナイ・ハーバード大学教授らが発表した「対日政策提言」の要旨では、日本の「エネルギー安全保障」として、次の提言がとりまとめられている。
安倍政権の正体を現す竹中平蔵の登場. 投稿日:2013年1月16日 http://m-hyodo.com/political-situation-14/ 『阿修羅』という人気投稿サイトがある。『阿修羅』は大変状況的で優れた記事が多く、わたしも時々訪問している。 そこで、ハンドルネーム「赤かぶ」が、わたしのツイートのうち、同じテーマのものを、うまくつないで投稿してくれていた。 7部門のうちの、「総合 アクセス数ランキング」など4部門で1位になっている。今年の1月10日のことだ。 また、ブログ『晴耕雨読』の運営者も、わたしのツイートをうまくつないで、投稿してくれている。これも『阿修羅』で何度か1位になっているのを見たことがある。 わたしが見たときは1位が7、8千のアクセスになっていた。 何の面識もない、存じ上げないおふたり(他にもおられたらごめんなさい)であるが、わたしのツイートに関心をもってくださって、同一テーマのツイートを、おそらく苦労してつなぎ合わせ、スマートな一文にして投稿してくださっているのだと思う。ここでお礼を申し述べておきたい。 こういうのは、ツイートの励みになる。 状況的であり続けること。深くえぐること。「記者クラブ」メディアを対象化していること。これらのことを肝に銘じながらツイートしてゆかねばならない。 さて、今日は3つの状況的な話題を取り上げる。この3つの動きは、これから深刻な問題に発展してゆく可能性を孕んでいる。 1 絶望的な民主党の現在. 民主党の海江田代表が、10日の記者会見で、食料品などの消費税率を低く抑える「軽減税率」の導入に反対する考えを表明している。 その理由がふるっていて、「軽減税率にすると、税収が抜け落ちる。不足分をどうするのか。また消費税を上げるのか」と。 いかにも民主党らしい。衆議院選挙惨敗の総括をまじめにやっていないので、こんな軽薄でのんきな意見が、代表から出てくるのだ。 財務省のいうままに消費税増税をやり、それが国民の怒りを買って選挙で惨敗を喫した。その反省が何もない。 政権をとった民主党を、小沢・鳩山路線から菅・岡田路線に転換後退させて、民主党を第2自民党化し、次の選挙で自民党に戻す。 これが米国や官僚、財界、マスメディア、すなわち既得権益支配層の戦略だった。 菅や野田、それに前原、岡田、玄葉、枝野らが、あまりに愚かで、その狙い通りに演じてしまった。この者たちが愚劣なのは、民主党壊滅の最大の壁だった小沢を、自民党のいいなりになって排除したことである。 民主党は、解党的危機に追い込んだ二代の代表、菅直人と野田佳彦、それにA級戦犯の岡田・前原・枝野・玄葉・安住らを除名処分にして、自民党に追放しなければならない。 しかるのちに09年政権交代時の原点に復帰する。 そして国民に謝罪し、消費税増税廃止(凍結)、反(脱)原発、TPP参加反対を明確に掲げるぐらいの、ドラスティックな転換をしなければ、参議院選挙でも必ず惨敗する。 ところが誰も責任をとらないし、問わない。だらしのない党文化のもとになれ合っている。とてもドラスティックな転換など出来そうにもないのである。 野田の代表辞任にせよ、単なる責任放棄にすぎない。衆議院選挙の惨敗後に、今後の責任追及を恐れて、党内から批判が出る前に無責任にも代表を放り出したのである。 自分で民主党を壊しておいて、「民主党再生の体制を作ってほしい」などとよくもいえたものだ。野田が暗愚であるゆえんである。 民主党は消える運命にある。 2 安倍政権の正体を現す竹中平蔵の登場 自民党は昔のままで何も変わっていない。世襲議員も完全に復活する。あまりに民主党が愚かだったので、党改革をせずに、政権を奪還できると思い、今日に及んだ。 安倍晋三の復帰はその象徴であるが、その安倍が任命した竹中平蔵の「産業競争力会議」入りもその象徴である。 自民党は何も変わっていない。小泉・竹中でやった格差社会を、またぞろ拡大再生産するつもりなのだ。 竹中の「産業競争力会議」入りはその宣言である。 日本維新の会の、橋下徹の背後には小泉・竹中がいた。これで橋下徹の背後に隠れていた竹中平蔵が、安倍政権の表舞台に登場してきたことで、日本維新の会の正体が第2自民党であることが明確になってきた。 いわゆる「第3極」の仕掛けは、日本未来の党潰しであったことが、はっきりしてきた。 竹中の「産業競争力会議」入りには前段があった。内閣官房参与に飯島勲がなったことである。これは安倍政権の正体が小泉・竹中政治であることを証明したものだった。 そして今回、橋下徹を背後で操っていた小泉・竹中のうち、真打ちの竹中平蔵が登場してきたわけである。 これは安倍晋三と橋下徹の連携の深さを表すものであり、今後、改憲を巡っての、対公明党対策にもなっている。 確かに現実的には、はたともこのいうようになる可能性が高い。 共産党に問われるのは、決定的な局面(現在がそうである)で、党と国民のどちらをとるかという問題だ。換言すれば、国民のために党利党略を克服できるか、ということである。 克服できない限り、国民の勝利はなく、共産党の存在は、独善的な知識人の、自己満足の言葉の遊びで終わるだろう。 共産党、日本維新の会、みんなの党が、そのまま立ったのでは、衆議院選挙の惨敗の状況と、そう条件は変わらないことになる。生活の党にとっては、民主党との連携という、新しい要素が入ってくるだけのことだ。 しかも民主党はまだ国民に許されていないのである。 しかも衆議院選挙惨敗後の民主党の姿勢がよくない。民主党は、菅直人、野田佳彦の悪政の総括をまだしていないのである。 しかも民主党では、菅、野田、岡田、前原、枝野、玄葉と、民主党を潰したA級戦犯が生き残った。 これでは党の再生など、泥棒が盗難対策を作るようなものだ。無理だし、国民は相手にしないだろう。財務官僚に、今後を相談したらどうか。それがお似合いだ。もっとも財務官僚も、もう相手にしないだろうが。 選挙中に野田がテレビに出る度に、票を減らしていったこともわかっていないのである。ネット広告の、野田の背景の血のような赤色。あの趣味の悪さ。テレビからもネットからも消えてくれて清清とした、と思っている国民が殆どである。 惨敗の後、「自分たちの実績が国民に伝わらなかった」と幹部が呟くのを聞いて、民主党は政治舞台から消えてゆく政党だとわかった。