2013年2月12日火曜日

人形峠ウラン鉱山などの汚染と課題.京都大学 小出 裕章. http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No79/kid000927.PDF 1954 年に当時の改進党中曽根康弘に よる突然の原子力予算の 国会提出と続いた。2 億 3500 万円の原子炉建造調 査費は、原子力周辺の学者 を含め日本中を原子力に 巻き込むきっかけとなっ たし、同時に提出された 1500 万円のウラン調査費 は日本中でのウラン探鉱 に火をつけた。そして、日 本ではじめて有望なウラ ン鉱山として「発見」され たのが人形峠であった. 日本には総量 でも3000 トン足らずのウ ランしかない。100 万kW の原子力発電所が1年間 稼働するためには、190 ト ンのウランが必要なので、 15 基が1年間運 転するに足るだけである。 結局、日本はウランを全量 海外から購入しているが、 馬鹿げたことに、政府の統 計6)は原子力を国産エネル ギーに含めている。 34 年間に原子力発電所が生み出し、 蓄積して来た低レベル放射性廃棄物の量はドラム 缶にして60 万本を超え、2000 年6月末で12 万 9595 本が六ヶ所村に運ばれている. トリウムを含んだ酸化チタンの汚泥は毎年、 ドラム缶にして300 万本が産業廃棄物処分場に埋 め捨てられているのである。 ウラン鉱山が引き起こす被曝は圧倒的に大き い。なぜならウランの寿命は45 億年で あり、一度掘り出してしまったウランは 人類の歴史から見れば永遠に被曝を与 え続けるからである。 原子力開発が生む被曝の4分の3は、ウラン鉱山とその残土によって引き 起こされると考えられている 人形峠では、わずか 80 トン程度のウランしか、採掘できなか ったにもかかわらず、厖大な汚染を残し ている。 日本の原子力開 発が必要とするウランは2010 年までに 約30 万トンに達する。そうしたウラン は、カナダ、オーストラリア、アフリカ 諸国などから輸入することになるが、人 形峠とは比較にならない巨大な汚染を 現地に捨てざるをえない.

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