IPPNW医師が警告する「首都圏は放射能汚染している」
http://vogelgarten.blogspot.jp/2012/12/ippnw-ippnwippnwa-cesium-137-deposition.htmlhttp://vogelgarten.blogspot.jp/2012/12/ippnw-ippnwippnwa-cesium-137-deposition.html
ドイツIPPNWシュトゥットガルト支部の精神科医ヨルク・シュミット博士の講演からの抜粋です。シュミットさんはデルテ・ジーデントプフ女医と も懇意で、講演の前の週にはベルリンで彼女から日本訪問の様子を聞いてきていたそうです。「デルテはとても動転して日本から帰って来た」と話していまし た。日本人の放射能に対する認識がここまで甘いとは、ジーデントプフ医師も想像していなかったとのこと。”この池にはカモが来るから汚染していない、大丈 夫””うちの町には鳥がいるから大丈夫”と言うような”迷信じみた”考えが通用していることにショックを受けていたそうです。
また日本で一般的に使われている汚染地図(早川マップのことのようです)が、現実の汚染に即していないというのがIPPNWの結論で、様々な資料を検証し 激論の末、彼らが一番信用できるとした地図が、この講演でも使われています。IPPNWは、ニュースレター内でも「東京も含めた日本の広い地域が大変なセ シウム汚染をしている」と断言しており、東京に汚染のないように見える早川マップは使えないと言うことです。講演内で使用されている地図のソースは次の通 り:
a) 論文"Cesium-137 deposition and contamination of Japanese soils due to the Fukushima nuclear accident" 専門誌 „Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States f America“ (S. 19532)内に掲載 http://www.pnas.org/content/108/49/19530.full.pdf+html?sid=15ee6e2e-f543-4da3-8004-4f30b71f8d02
b) 論文"Xenon-133 and caesium-137 releases into the atmosphere from the Fukushima Dai-ichi nuclear power plant: determination of the source term, atmospheric dispersion, and deposition" 専門誌 "Atmospheric Chemistry and Physics" (S. 2339)内に掲載 http://www.atmos-chem-phys.net/12/2313/2012/acp-12-2313-2012.pdf
講演抜粋部分の 翻訳文:
「陸上で汚染したのは福島県のほか、約40x20km内陸部に伸びる帯状の地域、日本の東部と北東部、そして特に東京の首都圏です。重要なのは、福島県外 にも同じくらいの汚染をした地域があることです。それらは前述の帯状地帯に沿って存在したり、それ以外にもいわゆるホットスポットとして点在しています。 そうした地域ではもちろん避難は行われていません。
こうした汚染は、“放射能雲”つまり大気の放射能汚染によって引き起こされたものです。これはやがて土壌汚染に発展します。健康上の被害を考察する上で 重要なのは、もちろん放射性物質の体内への侵入です。つまり食物や呼吸を通して体内に侵入した放射性物質が、体内で放射線の放射を続ける状態である内部被 曝です。
幾つか地図をご紹介します。 これはセシウム137による土壌汚染を表したものです。赤色部分がフクシマ(原発)ですが、日本が広域に渡って放射能汚染していることがわかります。南部 だけがまだ比較的放射能の汚染を免れています。 こちらはセシウム137による大気汚染を航空モニタリングによって測定したものです。海洋地域の広域な放射能汚染がわかります。また、こちらはキセノンと セシウム137を合わせたもので、これもまた大気汚染の様子を現しています。いわゆる“放射能雲”です。風によって海洋全域に拡散されているのがわかりま す。この地域が東京ですが、赤色で記された高濃度汚染地域の真ん中に位置していることがわかります。
下は世界地図です。ちょっと見にくいですが、ここが日本です。こちらは北アメリカ。放射能雲は2011年3月15日に北アメリカに到達しました。線量が現 している通りです。ヨーロッパは2011年3月23日にフクシマから発した放射能雲に襲われました。こうしたことがわかるのは、包括的核実験禁止条約に よって世界に監視網が敷かれているのですが、その測定値が当然跳ね上がったためです。
事故の規模を理解するのに注目に値する数値がもうひとつあります。3月12日から16日にかけて福島県では放射線量が通常の38000倍に上がったので す。今日もなお、事故の改善措置のための作業が実施されている現場の高線量の区域では、コンピューターは使用できません。放射能によって技術機器が壊れて しまうからです。
まとめますと、これらの地図は日本政府がいかに事故を軽視しているかを明確に表しています。日本政府は線量が高いのは避難区域だけだと主張し続けてきまし た。しかしこれらの地図は、日本の計四つの県(訳註)において、線量が避難を必要とする基準を越えていることを証明しているのです。このことに関して特に 重要なのは、避難の行われていないそうした地域では、食物の摂取、農作物の栽培、そして家畜の飼育が禁止されていないことです。」
訳註:福島、栃木、茨城、宮城の四県。5000Bq/kg の土壌汚染が確認されており、避難が必要とのこと
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