2012年12月7日金曜日

「除染後も高線量」「多くの市民、今も重度汚染地域に」/CRIIRAD研究所. http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/criirad125-9f01.html ●プレスリリース 英語版 http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADENG.pdf  1.福島県福島市および伊達市小国地区における汚染状況(2012年6月の測定結果) CRIIRAD研究所と福島にある「市民放射能測定所」は2012年6月、福島県内の2カ所で放射線量の計測を行った。 この地域の地表には、一平方メートルあたり何十万ベクレルにものぼるセシウム134とセシウム137が蓄積していた。たとえば福島市渡利地区では、一平方メートルあたり70万ベクレルを検出した。 福島原発から60~65キロメートルの距離にある福島市内では、戸外の地表1メートルの高さでどこも通常の3倍から10倍以上の放射線量を計測した。福島市の市中心部にあるCRIIRAD研究所関係者が宿泊したホテルの正面部分では、毎時0.84マイクロシーベルトの放射線量を検出。福島市内で最も汚染が深刻な地域の一つである渡利地区の個人宅にある庭や駐車場でも毎時0.8マイクロシーベルト以上の高放射線量を記録した。 放射能に汚染された地表から発せられる放射線は、建物の内部ですら検出された。ホテルの6階にある部屋の中でも、部屋の中心部から窓に向かって移動すると放射線量の数値が70%も上昇した。 渡利地区では地階にある飲食店のテーブルの上ですら毎時0.27マイクロシーベルトを記録した。我々が出会った渡利の住民たちは、汚染地域の外に避難したり除染を行うにあたっての支援を、日本政府から全く受けることができないでいた。 農村部にある伊達市の小国地区(福島市の東方10キロ、福島原発の北西方向55キロ)では非常に多くの地点で毎時1マイクロシーベルトを超える放射線量が検出された。こうした地点には、「市民放射能測定所」の近くにあるショッピングセンターの近隣や一般住宅の近隣地域が含まれる。 2.不十分な除染作業 CRIIRAD研究所による小国地区での放射線量の測定結果によると、2011年8月には毎時2.5〜3ミリシーベルトの放射線量が記録された個人宅では、同年の10月から12月にかけて除染が実施された後も高い放射線量が検出された。2012年6月時点の測定では家屋の近隣で毎時0.37〜0.98ミリシーベルトを検出、屋内でも毎時0.3〜0.56ミリシーベルトを記録した。地表は剥ぎ取られ、丘の木々の枝は祓われたが、放射線量は安全なレベルにまでは下がっていない。 この世帯の場合、除染が行われたにもかかわらず、放射能による環境汚染によってこうむる外部被ばく量は2012年の間だけで1.8〜6ミリシーベルトにものぼる。この数値は、これまでに行なわれた除染がいかに不十分であるかを示している。 福島県及びその他の地域では多くの人々が今も年間1ミリシーベルトを上回る放射線量を長期にわたり浴びながら暮らさなければならない状況に置かれている。その中には福島のような大都市も含まれている。汚染地域に住み続ければ、将来癌を含む様々な疾病にかかる危険性が上昇する。したがって、これらの住民たちが汚染地域から汚染されていない地域へと退避できるよう、支援が必要である。汚染地域に住み放射能汚染の被害を受けている人々を支援するために、金銭面での支援、住宅の供給などを含めた国家戦略の策定が求められている。 (抜粋・一部編集) ●CRIIRAD研究所による12月5日付プレスリリース関連リンク http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/5dec2012.html  プレスリリース 仏語版 http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADF.pdf  プレスリリース 英語版 http://www.criirad.org/actualites/dossier2012/fukushima/12-11-05CRIIRADENG.pdf

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