2012年12月9日日曜日
大阪市の広域ガレキ阻止と、更なる逮捕から考察する、「21世紀日本の新たなるファシズムの始まり」木下黄太さんから.
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/4ca0daf6ccc6ec6d86b0f48c3df6ff0e
【大阪・ガレキ阻止】「放射能汚染ガレキ広域処理差し止め裁判原告団」より
大阪市・大阪府を被告とするガレキ広域処理差し止め裁判を提訴。皆さん、原告になってください。
ご質問はnobiscum@wb4.so-net.ne.jp(小山)
★提訴は来年1月23日。
★被告は大阪市・大阪府。
★請求する内容を、①放射能汚染ガレキの広域処理の差し止め、②環境権の侵害によ
る損害の賠償(慰謝料)、とする民事訴訟。
★原告団の加入費用は、1人1万円。
裁判の目的は、ガレキ広域処理の実行者の責任を追及し,圧力をかけることです。
また裁判を道具として広域処理反対の運動を拡大することです。
詳しくはこちらのURLから,原告団のHPに入ってご覧ください。
→ http://garekisaiban.blog.fc2.com/
≪誰でも原告になれます≫
この訴訟は、良い環境を享受する権利が侵害されると感じ、訴訟の費用を負担する人なら、誰でも原告になれます。住所による制限はありません。
住所による制限はありませんが,焼却場等からの距離や原告の性質(放射性物質に対する影響の大小)が結論を左右する可能性があります。
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大阪府警の状況は、率直に言ってひどいと思います。前回の逮捕も、今回のモジモジ先生こと下地さんの逮捕も、僕は妥当な逮捕とは全く思いません。おかしいと思います。最悪の場合、これが、日本の21世紀ファシズムの端緒でしたと、後々、歴史的にとらえられる場面に、僕たちは遭遇しているような気がしています。
下地さんとは、カルディコット博士の大阪市役所記者会見の時に、久しぶりに話しました。彼とは、僕の講演会などで、彼が来ていただいて、一、二度話したことと、電話で一度話したくらいの関係です。まだきちんと人間関係があるわけではないですが、議論を論理で詰めて、このガレキの問題を阻止しようとする学者であることに、僕は好感を抱いています。知識人や学者に僕は知り合いは多いですが、彼のようにこの被ばくの問題に真剣に取り組んだ人はほぼいません。若い学者の彼が、がむしゃらに行うことは、今の日本の知識人の間では稀有の状態と思います。
そうした中で、彼は今回逮捕されました。彼が逮捕されたことを、ずっと考えているのですが、僕にもはっきりとした答えは出ていません。おそらくは、大阪府警が、かなり強権的な発想をしていることは間違いなく、今は、全国的にも突出した状態です。それですから、これが大阪のみの特異な現象と僕は、思いたいです。でも、たぶん僕が甘い気がします。
もうひとつは、良くも悪くも彼が、警察に敵対的な言説が多くなっていたことは間違いありません。こうした場合、警察という組織は過剰に反応してくるのが、実は当たり前のことです。警察という組織の取材経験が長い僕には常識です。ガレキ阻止のテーマだけでなく、警察敵対というテーマにも比重があった気がします。こうした状況は、通常よりも逮捕されやすい環境に、彼自身が身を置いていたことになります。だから、この事態に至っている側面もあります。
この状況の中で、みなさんが、不当逮捕に怒る気持ちはよくわかります。しかし、少し頭を冷やしてください。やればやるほど、相手側の思うつぼです。警察に向かえば向かうほど、逮捕者を増やして、意味がありません。元々、この話はガレキの広域処理がおかしい、大阪で燃やすなというシンプルな話であって、警察権力は直接関係がありません。戦線を無意味に広げないで下さい。心情でシンクロすると、次にあなたが逮捕されるだけです。
事態がシビアで、弾圧的になるほど、合法的にきちんと反対の意思を示すことのみに徹してください。警察側は、ある意味「過激派」のように見せるイメージ戦略をして、正当化しているだけで内実はありません。そんなものに拘泥しないで下さい。きちんとガレキを広域処理することはおかしいという当たり前の話だけ、伝えることがまず僕らの作業です。本丸は橋下市長です。警察ではありません。
ファシズムがスタートしはじめているなら、当面は、それを踏まえて、僕らは対応するしかありません。
「 1930年代のドイツであれば、知識人が国外逃亡の準備を始める段階に達しています。日本で言えば、小林多喜二の『1928年3月15日』の世界です。21世紀の日本は既に大きくファシズムに舵を切りました。しかし昔で言うならば特高が主たる敵ではありませんので、挑発に乗らず、防衛意識を高く持ちましょう。現状は、日本に留まって闘うのか、国外に橋頭堡を得て自らの命を守りながら歩を進めるのかを考えなくてはいけない時期に来ています。」という書き込みが、僕のFacebookにもありましたが、僕も感覚は似ています。
柔らかいファシズム時代が続いていたこの十年ほどの営みが、結局3.11.という悲劇的な事象と、その後に予想される放射能被害の恐怖の前に、「見ざる。言わざる。聞かざる。」が社会の共通感覚となり、その共通感覚がベースとなる以上、柔らかいファシズム→ファシズムそのものへ移行しつつある状況なのだろうと理解するべきと思っています。そして、こうした時代において、内側に対しては、ある種の言論統制が作用していきますし、外患を演出することで、放射能被害という内憂の真実を忘れさせ、さきほどの共通感覚を強固にし、体制を強固にする時代の幕開けも否定できない情勢です。そして、外患の演出は、最悪の場合は、開戦という事態を招くことになります。もちろん、徴兵ということも行われる可能性もありますし、原発徴兵は、本当にリアルと認識しています。
僕の危惧が妄想なら良いですが、事態はさらにシビアになると思います。「放射能で健康被害がおきない」などと、寝言をほざく時代ではなくなります。こちらの言説をおしこめるために、最悪は死人が出ることまで想定すべき時代なのですから。
敵を間違わないで下さい。
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