2012年10月16日火曜日

(独の物理学者 日本の脱原発は「いまがチャンス」 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121016-00000007-sasahi-soci 福島原発事故を受けて、ドイツは2022年までに国内17基の原発すべてを閉鎖することに決めた。ジャーナリストの邨野継雄氏は、ドイツの古都フライブルク市の環境保全局長であり、核技術を専門とする物理学者でもあるディーター・ヴェルナー博士に、3.11以降の福島第一原発の有り様をどのように見つめていたのか尋ねた。 *  *  *  震災と原発事故から6週間もたつと、さすがにニュース番組がこれらの話題を扱う頻度は少なくなっていった。しかし博士の心の中には、「あっという間に数万人の人々が故郷を失ってしまった」という事実が重くしこりのように残り続けた。博士は、学会や自治体交流で7回の訪日経験があり、なおさら他人事には思えなかったという。  一方で、1986年にチェルノブイリ事故を受けて特別市議会が決議したフライブルクの“脱原発宣言”は正しかったと、再認識したともいう。 「市が掲げてきたスローガンと政策を再確認して『ああ、これでいいんだ』と思ったんですね。連邦レベルでの法整備も、売電価格の見直しも、経済的な再試算も、国がやらざるを得なくなったと思いました」  ヴェルナー博士の思惑通り、フライブルク市があるバーデン・ヴュルテンベルク州議選で「緑の党」を中心とした野党が勝利。さらに連邦議会が脱原発を宣言するのは、その3カ月後、2011年6月30日のことだった。  博士は「慎重に申し上げたいのだが」と前置きして、言った。 「私たちは40年かけて脱原発に至ったんです。日本とフランスがいまだに原発推進を国是としていることが、私にはまったく理解できません。倫理的にアクセプト(受容)できないものに持続性があると主張するのは間違いです。先進工業国であるならば、技術的、経済的に、世界のために何をなすべきかを考えなければなりません。日本にとっては、いまがチャンスなのではないでしょうか」

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