2012年10月14日日曜日
再び、沖縄に避難した高校女子生徒からの手紙。天皇皇后両陛下、『奴隷の写真』。
茨城から沖縄に避難した十五歳の高校一年女子生徒が恩師にあてた手紙。という記事が、去年の年末にありました。この女子生徒が、もう一度、皆さんに書いた文章です。
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/f95c196143432177b9796aaad9731be7
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こんばんは。関東から西に高校1年の9月に移住しました。
移住のきっかけは、母の言葉でした。
震災から半年間はまったくの無頓着で、
放射能についても全然興味もなく、普通に高校に入学して
普通に雨にも打たれ、自転車で通学してました。
その年の7月ごろから、母の仕事関係の人から
放射能について詳しく聞かされ、どんなに恐ろしい事態か、
必死に調べました。
調べていくうちに、自分の今まで何も知らなかった
愚かさに気付かされ、ここにはもう住めないんじゃないかと
思うようになりました。
調度その頃、母の頭痛がすごくひどくなり、仕事も
ろくにできず、病院へ行っても何の異常もないとしか
判断されずに首をかしげることが多々ありました。
私自身、ただの大げさなことだろうと気にも留めて
いませんでしたが、放射能について知った時、
これもその症状なのかなと疑い始めました。
そして自分の体の変化にも気づきます。
私は大して体をこわしたりしないし、鼻血も出ない
健康な体でしたが、母と同じ7月ごろに喉が腫れて
学校を休むことがありました。
ただの風邪かなと思っていましたが、そのあとに
10年以上も出なかった鼻血が出るようになり、
すごく驚いたのを覚えています。
放射能について調べているうちに、自分と同じ
症状の子供が何人もいるということがわかり、
自分の症状も被爆に近いものなのかなと思いました。
でもその時点ではあまり深くも考えず、本当の
放射能の恐ろしさをまだ理解できていませんでした。
母から西に避難しよう、と言われたときも
バカじゃないのと最初は思っていたけれど
母の辛そうな姿を間近で見て、避難することを決めました。
避難してから、もともとアトピーを持っている私ですが
両腕と胸に赤い湿疹がたくさん出てきました。
アトピーかと思っていたけれど今までに見たことのない
もので、すごくショックを受けてつらかったです。
そして同じような湿疹が出ている人もたくさん
いることも分かりました。
そして熱も出て、風邪だと思っていた喉の腫れが
甲状腺とリンパ腺の腫れだということも
病院で調べて分かりました。
その後、チェルノブイリハートという映画を見て
自分に起こっている症状が将来、どんな病気に
つながるのかということを知った時、
ショックと驚きと怒りと悲しみでいっぱいでした。
それと同時に自分は逃げられたけど
まだ関東にいるたくさんの友達のことがすごく
心配になり、ブログを通して地元の友達に
訴えかけました。
するとみんなからの返信は、
「親が公務員で動けないから」
「親に放射能に対する不安を言っても相手にしてくれない」
「どうせ自分は子供産めないから」
「震災の犠牲者になるんだね」
「あなたは逃げられてよかったね」
「今が良ければいい」
「どうせ死ぬなら今いる場所で死にたい」
高校生である彼女たちの声はとても
諦めに近いものでした。
私たち高校生は意思がしっかりあるにも関わらず
大人になりきれないで、自分たちだけで
動くことはできません。
親の力がないと自分たちの将来や、自分の将来の子供を守れません。
誰も経験したことのない出来事ですから、
誰もどれだけ恐ろしいことになるかなんて想像できないのは
当たり前だと思います。
だから動きたくても動けない人がたくさんいることも
よく分かっています。
それでも、子供の命を大人が守らなくて誰が守るんですか?
どうして親の選択一つで私たち子供の
未来が奪われなくちゃならないんですか?
すっごく、口惜しいです。
私は家族に恵まれて、親に理解力があって
行動力があって本当に幸せだと思います。
でもだからこそ、動けずにいる友達や関東にいる
子供たちを一人でも多く助けたいです。
無力なのはわかっているし、私一人が何かを
言ったところで大人がまともに聞いてくれないのも
経験しました。
それでもわかってくれる大人もたくさんいます。
そんな人たちに私は救われ、もっと
私たち若い世代が声をあげるべきなのだと
思うようになりました。
きっと私と同じ考えを持っている高校生や
若い人たちはたくさんいます。
ただ声にできないだけで。
もっと子供の心の声を聞いてください!
もっと子供の未来を本気で考えてください!
もっと大人だからこそできることをしてください!
私だって、できることならこんなふうに
叫ぶだけじゃなくて行動して少しでも日本の
大人が変わる何かをしたいです。
でもまずは私たちの声を少しでも聞いてください。
もし、今はまだ小さいあなたのお子さんが
将来白血病やがんになったとき、
「どうしてあの時逃げてくれなかったの?」
と言われたらどうしますか?
悔やんでも悔やみきれないし遅いです。
今が今の私たちの未来をつくることを
忘れないでください。
お願いします。
少しでも私たち子供の声が心に響くことを
願っています。
日本を、日本の子供たちを救ってほしいです。
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