2013年3月7日木曜日

チェルノブイリ事故・独デルテ・ジーデントプフ博士のインタビュー2.「ベラルーシでは“骨の悪性腫瘍”が増加」 また現在6,7,8,9歳の子供達の間で悪性腫瘍が増加し、新たな問題となっています。脳腫瘍や骨の腫瘍です。 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n115943 「ベラルーシでは“骨の悪性腫瘍”が増加」 チェルノブイリ事故後、様々な異なる被害の波が発生しました。 最初の波はまず成人に襲いかかりました。リキダートア達、放射能汚染した村を訪れた医者やその他の人々、そしてそう言う場所に住んでいた人々の多くが間もなく癌で亡くなったのです。 またもう一方で、間もなく子供達も被害を受け始めました。ベラルーシーではヨード不足が蔓延しています。 ベラルーシーには海岸がありませんから。その点日本は幸運でした。蔓延するヨード不足のため、ベラルーシーの子供達は甲状腺に大量の放射性ヨウ素を取り込んでしまいました。放射性ヨウ素は半減期が短いので、最初の十日間で取り込まれたことになります。 またチェルノブイリ事故後、被害を受けた妊婦を全員堕胎させる試みが行われました。 しかし一部の妊婦達は身を隠してしまったのです。そしてその翌年生まれてきた子供達の間にも、甲状腺癌が現われたのでした。 甲状腺癌はチェルノブイリ事故以前には子供にはまったく見られなかったのに、今では4000人の子供の甲状腺癌がベラルーシーでは公的に認められています。 この子供達は手術を受け、放射性治療を受けました。それでも一生ホルモン投与を続けなければ、クレチン病 (甲状腺機能低下による先天性の病気; 体の奇形・白痴症状を伴う)を患ってしまいます。 こうした一連の治療は、後年発症した機能障害のケースも含めて、事故から25年が経過した今日でも無料で行われるべきです。 続く世代には血液の病気が増発しました。ですから私達は「チェルノブイリは遺伝子の中で荒れ狂っている」と表現するのです。そしてこの現象はあと300年間続くことになるでしょう。 これはストロンチウムとセシウムの半減期30年を十倍して計算した大まかな期間です。そして少なくとも7から8世代を意味します。半減期が2万4千年のプルトニウムには言及しません。 糖尿病も問題の一つで、成人のみならず子供や特に新生児に見られます。かつてはありえなかったことです。 糖尿病に対して、ベラルーシーは二種類のインシュリンを購入して、すべての患者に対応しようとしています。しかし子供には少なくとも三種類のインシュリンが必要です。 これはNGOが面倒を見なければ、手に入らない状態です。NGOはまた、不足している知識を人々に広める役割も果たしています。 さらなる問題としては、子供の視力障害、白内障が挙げられます。 また女性の間では乳癌が増加し、患者の多くは5年以内に命を落としてしまいました。 もしかしたら被曝によって引き起こされる癌は、通常の生活の中で発生する癌よりもタチが悪いのでしょうか? 奇形の数も増えました。 堕胎は大きなテーマです。ベラルーシーには避妊費用を負担できる人がほとんどいないのです。ですからこれは大きな問題です。 また逆に不妊に悩む夫婦の問題も発生しています。コスチュコヴィッチでは30%の夫婦が、望まない不妊に悩んでいます。 また現在6,7,8,9歳の子供達の間で悪性腫瘍が増加し、新たな問題となっています。脳腫瘍や骨の腫瘍です。 まだまだ問題はあります。放射能汚染した地域では、傷口がなかなか癒えないのです。これはドラマチックでした。 原因は免疫力の低下。骨に取り込まれたストロンチウムのせいです。骨の中では血液が製造されますが、それが常に被曝を続ける状態になるわけです。 ちょうどエイズと同じような状況で、抗体が製造されなくなるために予防接種が効かないのです。そのために予防接種にも関わらず急性灰白髄炎(ポリオ)が増加しました。 予防接種が効かなくなったせいと栄養状態が悪いせいで結核も増加しました。 その上人々は自家菜園に雨水を撒き、秋になると今でも汚染度の極めて高いキノコや野いちごを収穫します。

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