2012年11月11日日曜日

汚染地域の子ども病気になりやすい ウクライナの小児科医警告[東京新聞] http://yokohama-konan.info/ukraine2.html チェルノブイリ事故後の健康調査 治療効果も低下.    チェルノブイリ原発事故が起こったウクライナの放射線医学研究センターで、子どもの治療や検診を続けるエフゲーニャ・スパテノワ教授が13日、東京都内で取材に応じ「汚染地域の子どもたちは病気になりやすく、治りにくい傾向がある」と指摘。内部被ばくを防ぐ対策や健康管理の重要性を訴えた。 (中山洋子)  同センターは事故の翌1987年、キエフに設立。小児科医のスパノワ教授は当初から放射線による子どもの健康影響を調べてきた。国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンの招きで初来日し、福島市で講演した。  ウクライナでは、土壌1平方メートルあたりの放射性セシウム濃度が3万7000ベクレル以上の「汚染地域」を4つのゾーンに区分。18万5000ベクレルまでを「管理強化」とし、さらに汚染度に従い「移住権利」「立ち入り禁止の30キロ圏内」がある。  福島原発事故の汚染度で見ると、福島県はもとより栃木や群馬なども含めた関東の広範囲な地域がこの「汚染地域」に当てはまる。  ステパノワ教授らの健康調査で、汚染地域に住み続ける子どもたちは複数の病気にかかりやすく、治療効果が低い特徴があった。当初は汚染されていない地域とほぼ変わらなかった胃腸の病気の発症率も、93年ごろから徐々に増加。「汚染された食べ物を取り続け、病気になる確率が高まったと考えられる」  汚染のひどい55万5000ベクレル以上の「移住義務」に住む子どもは、汚染の低い地域と比べて、肺炎や気管支炎など呼吸器系の病気が2倍、血液系障害が2.5倍になるなど、より病気になりやすい傾向が見られた。  ステパノワ教授は、汚染地域で暮らす場合の対策として「子どもには汚染のない食品を与えること。汚染地域を長期間離れる林間学校プロジェクトも必要だ」と話した。 (c)東京新聞

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