2012年11月20日火曜日

(福島県鮫川村で秘密裏に進む高放射能廃棄物の焼却・処分事業.) http://www.eritokyo.jp/independent/aoyama-fnp10399...html 2012年11月16日、私が矢板市で指定廃棄物最終処分場に関連した講演を行った後、多くの方からお礼や激励のメールを頂いた。  そのなかに福島県県南部に住む方からのメールがあった。  そのメールによれば、福島県鮫川村の青生野地区で指定廃棄物の焼却炉及び処分場が建設されることになり、2012年11月15日より土地の造成が始まっているとのことだ。  立地場所は、放牧地で北茨城市、いわき市との境界になる.  国(環境省)は、除染のスピードアップの掛け声と共に、それに伴う落ち葉等の焼却処理を各市町村で進めており、今回の焼却炉は他自治体に先駆けてその第一号となるという。 メールを送られた方は、この10月にこの事業計画を知り、急ぎ鮫川村へ確認したところ、「地権者と周辺の村民30軒に対し説明し同意を得た」とのことで、他市町への説明は行わないとのことであった。その結果、計画は殆どの鮫川村民にも知らされていなかったことになる。  予定地名も「風評を懸念する地権者からの要請のため」非公開とされている。こんな酷い行政対応はあってよいのだろうか?  当初、環境省HPに掲載されていた入札関係資料には予定地名の記載があったがが、村へ連絡を入れた直後に文書は削除されていたという。何から何まで秘密裏だが、税金、公金を使う事業でこんなことは許されないはずだ。  福島県の人口わずか4千人の鮫川村で、焼却処分のために3年間で7億円もかける大型事業となるが、このように地元をまったく無視して推し進められることに大きな不信感が広がっている。  実施主体は環境省、仕様書(本論考の巻末に示す別紙4参照)によると焼却するのは落ち葉や稲わら、堆肥などで、最も汚染度の高いものは3万ベクレル/kgに達している。  8,000ベクレル超の指定廃棄物は本来国が責任を持って処理することになっているが、なぜ市町村で処理しなければならないのか疑問だと。  メールをくれた方が公開質問状や情報公開請求から入手した資料によると、鮫川村に先行する実験が飯舘村、大熊町で実施されたことが分かった。実験結果を見ると数万ベクレル/kgの有機物を燃やした後の灰には50万から2百万ベクレル/kgを上回る数値が出ているという。  このような超高濃度の放射能をもつ灰は、中間貯蔵施設ができるまでの3年間予定地に保管されると国は説明しているが、鮫川村の話では5~10年かかるとの見通しである。  予定地は地下水豊富な水源地であり、このような場所で10年間安全に保管できるのか、その後国は引き取るのかきわめて疑問である。  国は自らの責任を軽減するため、市町村に処理を押し付け、できるだけその場所に埋めてそのまま最終処分場にする可能性があると、不安を持つ人も少ない。  これまで鮫川村と国に対し何度も説明会と資料を求めてきたが、未だに説明はなく、肝心の工事の具体的な内容を記す資料も開示されず、その理由すら示されていないそうだ。  国は各地に設置を進めようとしているが、早期にこれを止めなければ更に多くの住 民が苦しむことになるだろう。  この事業を受け入れた鮫川村長は、国の提示する「安全」という言葉をそのまま信用しているようだが、多くの専門家が汚染ごみの拡散と焼却はあまりにも危険で厳禁であると表明している。 (別添4) 「平成24年度放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験に係る調査業務」の概要及び企画書作成事項 Ⅰ 仕様書(骨子) 1.業務の目的  平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質により汚染された農林業系副産物(稲わら、牛ふん堆肥、牧草、バーク、きのこ原木、果樹剪定枝等)が大量に保管されている。これらは長期保管による性状の悪化や臭気問題も懸念されており、早急に処理を行わなければならない状況にある。  の対応策として、焼却処理によって減容化、安定化させることが有効な手段であるが、8,000Bq/kg超の農林業系副産物を焼却した事例が少なく、焼却処理における放射性物質の挙動等に関する知見の蓄積を図るとともに、焼却処理の安全性等を確認していく必要がある。  本業務は、上記の状況を踏まえ、8,000Bq/kg超の農林業系副産物(以下、「焼却対象物」という。)の減容化と安定化を図るため、仮設の小型焼却炉(付帯施設その他本業務の実施に必要な施設を含む。以下、「仮設焼却システム」という。)を設置し、焼却による減容化に関する実証実験を行うものである。 2.業務の内容 (1)仮設焼却システムの基本計画  仮設焼却システムの概要(別紙)を踏まえ、安全性、効率性及び経済性を考慮した仮設焼却システムの基本計画を策定する。計画の策定に当たっては、放射性物質の取り扱いに対する安全性、仮設焼却システム周辺への飛散防止等の措置を講じた構造・仕様を検討する。 (2)仮設焼却システムの設計  基本計画で策定した内容をもとに、焼却対象物の収集・運搬に応じた焼却対象物の仮置き場、前処理設備、焼却方式、焼却炉の構造、排ガス処理設備、管理型処分場での処分を前提とする焼却灰処理設備、焼却灰貯留設備等を検討し、施設仕様を決定する。また、作業全体の流れを踏まえ、作業の安全性、効率性及び経済性のほか、放射性物質の飛散防止、作業員の被爆低減及び周辺環境への影響を考慮した機器仕様を決定し、仮設焼却システムを設計する。なお、本業務実施場所入口の公道から焼却施設(煙突含む)が見えないように設計すること。 (3)仮設焼却システムの施工  設計成果に基づき、各種法令を遵守して、仮設焼却システムを設置する。 設置場所の造成を行う場合は、必要に応じ、地元自治体及び環境省と協議するものとする。また、送電施設、用水施設、公道入口から施設までの搬入路等のインフラを必要な範囲で整備する。 (4)仮設焼却システムの運転・管理 a)作業の安全性、効率性及び経済性を考慮した上で、仮設焼却システムに係る運転管理計画書を放射性物質汚染対処特措法、電離放射線障害防止規則等の各種法令に基づいて作成する。また、実証試験計画書を作成し、焼却対象物を用いた実証試験を実施する。 b)実証試験計画書の作成に当たっては、排ガス濃度、焼却灰等の性状及び放射性セシウム濃度、運転管理データ等を計測し、安全に運転されていることを確認するとともに、焼却対象物を組合せ、焼却灰等の放射性セシウムが高濃度とならず(管理型最終処分場での処分を想定)、安全で安定的な処理が行える条件の調査について計画するものとする。 c)焼却対象物のうち、収集・運搬の対象となるのは、稲わら、牛ふん堆肥、牧草とし、地元自治体の保管場所から仮設焼却システムへ収集・運搬を行うこととする。なお、収集・運搬は、放射性物質汚染対処特措法等関連法令及び廃棄物関係ガイドラインに基づき適切に行うものとする。 (5)焼却灰の管理 焼却灰は、仮設焼却システム設置場所又はその隣接地に、管理型最終処分場での処分を想定し、放射性物質汚染対処特措法令及び廃棄物関係ガイドラインに基づき必要な処理をし保管する。 (6)打合せ協議 各年度に、環境省担当官と事業着手時、業務完了前及び事業実施期間中の必要な時期に行うものとし、打合せ後速やかに、請負者は打合せ記録を環境省担当官に提出する。 (7)報告書等の提出 a)実証試験の調査結果について、随時報告する。 b)各年度事業における成果を整理し、報告書としてとりまとめる。なお、平成24年度業務対象は、上記(1)から(7)とする。また、平成25年度及び26年度対象業務は、上記(4)から(7)の業務とする予定である。 3.業務履行期間  契約締結の日から平成25年3月31日までとする。

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