2012年9月20日木曜日

(福島に警戒解除などない) http://taz.de/Medizinische-Folgen-der-Katastrophe/!101690/ 事故を起こした福島原発周辺に住む住民の健康状態は、一般に認識されているよりも遥かに高い危険に晒されていると言うのが、原子力に反対する「核戦争防止国際医師会議」(IPPNW) の見解である。 「警戒解除などとんでもないです」 と日本訪問から帰国した同組織メンバー、Angelika Claußenさん は金曜日に語った。 「人々は医療問題や福祉問題に関して放置され、どう見ても過度の放射能に晒されています。」「避難地域は明らかにもっと拡大されなければいけません。」 IPPNWはその活動姿勢に対して1985年ノーベル平和賞を贈られたが、今回の発言は世界の公式見解に対して異を唱えるものである。世界保健機関 (WHO) は今年春、警戒解除を宣言する調査結果を発表した。また国連によって設けられたUNSEAR (原子放射線の影響に関する国連科学委員会)はデータを挙げ、日本の行政も公式の測定値に依拠して警戒解除を報告する・・・ しかしその公式測定所周辺で は、線量はずっと高いことがあるとクラウセンは言うのだ。 「私達は福島市の病院を訪問しましたが、そこでの線量は年間被爆量に換算して18ミリシーベルトでした。」 ちなみに原発作業員の年間被爆許容量は20ミリシーベルトであり、日本では事故前の国民の年間被爆許容量は1ミリシーベルトだった。 官僚への痛烈な批判 Siedentopfさんは は同じく日本を訪問した30人の国際IPPNW代表団の1人である。彼女は福島事故の犠牲者に対する日本の医療界の対応の仕方を批判した。 「本来なら同地方の38万人の子供や若者達全員が甲状腺検査を受けなければならないところです。しかし現在のところ検査を受けたのは4万人に過ぎません。」 検査を受けた子供たちの35%からはのう胞または結節が発見されているが、ドイツ連邦放射線防護庁(BfS) はこの検査報告を「普通ではない」とみている。 Siedentopfは日本の役人を痛烈に批判した。甲状腺を守るためのヨウ素剤は、事故後住民に配られなかった。 「人々は皮膚の変化、脱毛、下痢、鼻血や咳などの症状を訴えています。」 福島周辺に残された震災被害による汚染瓦礫が焼却されている場所では、放射能の線量が上昇している。その値は「平常値の10倍に達する」。 さらなる批判は、日本の役人が重要な事故後のデータを発表しないことである。 「チェルノブイリの経験から多くの事が学べたはずです。なのに福島では子供達における放射線障害や先天性異常に関する正確な数値がまったく出されていない。」 ”100ミリシーベルト以下の被爆では健康被害はまったく起こらない”と言うのが、今現在でも日本の「公けに」通用している. 「そのため検査によっても何一つ異常は発見されてはならないことになっている印象が拭えません。」 IPPNW代表団にはドイツの他にアメリカ、インド、オーストラリア、イスラエル等からのメンバーが参加したが、彼らは訪日後の8月末、福島における放射 能によるすべての被害者の包括的なデータ-の作成を要求した。また国連は世界の研究施設に低線量被爆の危険を調査するよう指令を出すべきであり、この点にお いて国際原子力機関IAEAではなく国連大学に頼るべきである。

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