2012年7月10日火曜日

(日本での甲状腺異常や突然死に関するヤブロコフ博士(NY科学アカデミーのチェルノブイリレポート著者)見解。) http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/64f1891829a0b0b8958340b97f5a2698?code=AQBLxyzordyxkhORIoraXErCScz9sPMnPH3kb-bSxkG1BAtlMQ9m7XGqkGHxfuSV5vQKLojgV_OaePJhjwbd35EyewUZVCV0_nGiEJrzDUe-wLL7CVMaJEJA8tFaBDkmERfdPX8aucVWviomX2FUz06Xd8zX-V5hM7QLDFXpKAysLrIx8od8mDrmwJlXcmWr8jooSKOo8SrUCwNajnuFTvpz#_=_ アレクセイ・ヤブロコフ博士は、ニューヨーク科学アカデミーによる”Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for People and the Environment” の著者の一人です。この本は、ヘレン・カルディコット博士も、原子力推進派の言い分に惑わされずに放射能の影響を正しく理解するためには必要不可欠な本であると言われています。 ヤブロコフ博士は、生物学博士であり、生態学研究者です。1986年のチェルノブイリ事故当時、ゴルバチョフ書記長のアドバイザーを務めていました。ボリス・エリツィン政権でロシア連邦安全保障会議の環境安全委員会の委員長を務めました。ロシアGreenpeace設立者でもあります。 海外の複数の見識者からヤブロコフ博士に連絡を取ってみてはどうかと言われたので、その提案に従ってみましたら、快くお返事を下さいました。 ヤブロコフ博士からのお返事(紫色)をまとめ、和訳致しました。 ”36% of 38,111 children who had thyroid abnormality” - this is very serious and dangerous. It looks similar to what happened after Chernobyl. Based on the Chernobyl experience I can say that for about 700 abnormality cases one cancer case was found 3-4 years later. Thyroid abnormalities are connected not only with radioactive iodine, but cesium 137, tellurium 132, and some other radionuclides. 38111人の子供たちのうちの36%に甲状腺異常があったと言うことですが、これは大変に重大で危険です。チェルノブイリの時の状況と似ています。チェルノブイリの経験からいくと、甲状腺異常700件につき1人に、3-4年後にガンが見つかりました。 甲状腺異常は、放射性ヨウ素のせいだけではありません。セシウム137、テルル132と、その他の放射性核種とも関連しています。 My recommendations for the Fukushima children are as follows: * to receive as much real information as possible about body’s radionuclide burden (whole body counter, analysis of urine, saliva etc), and those with higher levels have to use some adsorbants/detoxying agents . * monitor all children for chromosome aberrations - as the mark for the level of irradiation; also monitor them with tooth enamel (EPR-dosimetry) and with lens opacities. * control all food and drinking water to avoid contamination. * avoid any hot spots. People who have received large doses should be placed under tight medical control and intensive treatment. 私の福島県の子供たちに関する忠告は次のようです。 * 体内の放射性物質の負荷量につき、ホールボディーカウンターや尿検査や唾液検査等によって、可能な限りの真実の情報を得ること。そして、被曝量の多い子供たちは、排出を促すものを摂るべきです。 * 放射能被曝の程度の目安として、子供たち全員の染色体異常をモニターすること。同様に、歯のエナメル質(EPR線量測定法/Electron Paramagnetic Resonanceまたは電子スピン共鳴)と水晶体混濁をモニターすること。 * 食べ物と飲料水全てをコントロールし、汚染を避けること。 * ホットスポットを避けること。 被曝量が大きかった人は、きちんと検査を受け、集中的な治療を受けるべきです。 こういうお返事を頂き、更にメールで質問しました。 Q.福島県での甲状腺異常は事故後1年で見つかっていますが、チェルノブイリではどうだったのですか? In Chernobyl they were revealed in 2 to 4 years after the accident. チェルノブイリでは、事故後2-4年で明らかになりました。 Q.福島県のみでなく、東京や関東圏でも、年齢に関わりなく突然死の報告があります。30代から50代の男性に増えていると言う報告もありました。また、これも年齢に関わりなく、感染症、回帰感染、胸痛、不整脈、咳やのどの痛みが増えています。 Yes, it is possible to connect those symptoms with radiation exposure. それは、放射能被曝との関連性が考えられます。 Q.福島県では、まだあと154895人の子供たちの甲状腺検査をする事になっています。 I am surprised that so many children (154,894) are living under radiation levels of more than 1 mSv/year. Even 1 mSv, in addition to natural background, is dangerous. そんなに多くの子供たちが、年間被曝量が1 mSv以上の所に住み続けているとは、驚くばかりです。1 mSvでも、自然放射線量に加算されたら危険です。 Q.唾液検査で放射性物質の負荷量と言うのは分かるのですか? No, sorry, it is just theoretical . What is practical is to check changes in buccal epithelium, which is being done in Bryansk, the most polluted area in Russia after Chernobyl. いえ、すみません、これは理論上の事です。現実的には、チェルノブイリによってロシアで一番汚染がひどかったBryanskで行われている、頬粘膜上皮細胞の変化の検査があります。 Q.歯のエナメル質の電子スピン共鳴線量測定法と言うのは良く知りませんが、抜けた乳歯などを使うのですか? As far as I know it requires only several tens milligram of the enamel, which will be repaired later. This is different from the baby tooth research that was done in the USA. 私の知る限り、数十ミリグラムのエナメル質しか必要とせず、これは後で修復されます。これは、米国で行われた乳歯の研究とは違うものです。 Q.水晶体混濁については、眼科医が行う白内障の検査と言うことですか? No, before the cataract forms in lens, a lot of small opacities can form, and the number of those opacities can be correlated with and used as a mark of the amount of radiation exposure. いえ、水晶体に白内障ができる前に、多量の小さな混濁点ができます。この混濁点の数は被曝量と相関性があり、被曝量の指標として使うことができます。

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