2013年5月9日木曜日

IPPNWドイツ支部による低線量被曝に対する警告. http://vogelgarten.blogspot.de/2011/05/ippnw.html チェルノブイリ25年の経験と現在の福島からドイツの放射線防護が学ぶべきこと. ドイツの公式に定める放射線防護法は低線量被爆の分野においてすでに時代遅れである。高濃度被曝だけでなく低線量の放射能も呼吸や食物、飲料水また皮膚を通して人体に取り込まれた場合、健康に害を与える可能性があり、またその影響が現れなくなる閾値というものは存在しない。それにも関わらずこれまで頑なに最低基準値を求め、設定してきたことは誤りである。 (高線量被爆と低線量被爆の比較) (500mSv以上 - 高線量被爆) ・被爆を受けた細胞の重度の機能障害。細胞分裂障害、細胞の死亡とその結果としての免疫機能の低下、感染 - 止血及び造血障害、胃腸内出血、激しい嘔吐、その他すべての内蔵機能及び中枢神経の障害. ・500mSv - 悪心及び嘔吐 1000-3000mSv - 出血、粘膜潰瘍 - 5000mSv - 被曝者の半数は死亡する - 10.000mSv - 必ず死亡. ・チェルノブイリ事故直後のリクビダートル-4000mSv - 全員死亡、生き延びた場合も発癌 -リクビダートル: 1000mSv - 多くが死亡、発癌、慢性疾患 (0,1- 500mSv 低線量被曝) チェルノブイリ原発事故汚染地域の住民、また原発作業員に観察される症状。 最も多いのは癌や白血病などの慢性疾患、口唇裂(みつくち)、さらにはダウン症など様々な形での重度の奇形、死産、流産、不妊症。これまであまり注目されてこなかった症状としては数々の血管障害、心臓疾患、高血圧、糖尿病、脳障害、眼の障害、感染症に対する過敏(”チェルノブイリ・エイズ”)が挙げられる。 ・170mSv - 現在福島原発事故現場に従事している作業員の被曝量(東電の発表による) ・30-100mSv - チェルノブイリで直ちに避難を強いられた住民 ・20mSv 及びそれ以上:被曝による影響のあることが現在(極端に保守的なごく一部の科学者を除いて)放射線専門家に認められている ・20mSv 前後 - 古いCTスキャンによる放射線量(外部被曝であり、放射性物質の体内への侵入は起こらない) ・9mSv - チェルノブイリの汚染地域に戻り現在もそこで生活している人 ・2,1mSv - 「自然被曝」と呼ばれる量(広島、長崎の原爆、チェルノブイリ事故またその他環境に放出され世界中に拡散したために上昇した放射線量を含む) 1mSv以下の低線量被曝を持続して受けた場合に関して今日行われている議論 放射性物質及び放射性希ガスから生じ拡散する放射線は、幼児や胎児においては、これまでにドイツの参考文献・統計で認められてきたよりも1000倍大きな害があると考えられる。 (観察される健康への影響:) ゲノムの不安定化、遺伝子の変容、奇形、細胞や血管老化の早期化とそれに伴う疾病、死産、出産率の低下、児童における癌・白血病発症率の上昇が原発周辺地域で観察される (主な科学研究とその論旨:) 被曝環境で職業従事する女性は先天性障害を持った赤ん坊を出産する確率が高い. (Wiesel, Spix, Megenthaler, Weiser-Luft, マインツ、2011年1月) 低線量被曝の量が上がるほど何らかの病気の発病する確率は上昇する ・チェルノブイリ前と後のドイツ及びヨーロッパでの先天性障害及び死産 (Scherb, Weigelt 2003年) ・先天性口唇裂を持つ赤ん坊(Scherb, Weigelt 2004年) 1-5mSvの被曝を受けると何らかの病気を発病する確率は2倍になる. ・チェルノブイリ後のダウン症児 Sperling (ベルリン) Zatsepin (ミンスク) ・死産 (Scherb 及び Weigelt 2004年) 原子力発電所近郊での小児癌に関する研究(KiKK研究). (マインツ市小児癌登録2007年) ・子供の住む場所が原子力発電所に近いほど、その子供が癌または白血病を発病する確率は上がる 放射線防護の改善に関するIPPNWの要請. IPPNWは2009年以来放射線防護に関する参照文献及び統計において、成人男性を基準とするこれまでの方法を新たに胎児を基準とすることに改めるよう要請してきている。 ・2009年IPPNWは2009年7月のドイツ連邦会議に5000名以上の署名による請願書を提出した。 2011年4月11日現在この請願書に対する返答は未だに行われていない。

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