2015年2月7日土曜日
ドイツテレビZDF「フクシマでの甲状腺がん症例増加」
オリジナル(ドイツ語)
http://www.3sat.de/page/?source=/nano/medizin/158270/index.html
この子供たちはまだ読み書きはできない
しかし、放射線が何かということはもう知っている
そしてそれが危険になり得ることも。
「あの滑り台では遊んじゃいけないんだよ」
「線量が高いから」
「ここの穴にね、放射能が入ってるから」
子供たちは線量計を首から提げている
「これで線量を測るんだ、高いから」
原発最悪事故がどのような影響を子供たちに与えたか
ベルリン在住の小児科医アレックス・ローゼン氏は調査している
数年前から彼は核戦争防止国際医師会議(IPPNW)と共に
日本の医師たちをサポートしている
現地の学者、医者と密接に協力し合い
データを集め、評価分析している
このことは日本では、公には過小評価されている
親たちがかなり圧力をかけたので、それでやっと、検査が行なわれるようになった
しかし出てきたのはおぞましい結果だった
(アレックス・ローゼン医師、IPPNW・核戦争防止国際医師会議)
官庁では最初は、検査をしてもなにも特筆すべきことは出てこないだろう、と言っていました
そしてこの検査は、市民たちを安心させるために行なわれたのです
ただ、我々が確認したことは、原発事故から約4年経った現在
112人の子供たちに極めて高いガンの疑いがあること
そしてその中の80人はガンが、大きく発達しているか、転移していて、すでに手術が必要な状態でした
2011年4月、事故が起きてからまもなく、検査が始まった
2年ごとに子供たちは検査を受けることになっている
これで、統計の数字が変化するかどうか確認できるからだ
そして本当に、数字は変化した
今回6万人の子供たちが検査を受けたが、 2年前よりガンが見つかった子供たちの数は増えている
58%の子供たちの甲状腺に結節やのう胞が見つかっている
これは2年前と比べて10%増だ
こうした結節やのう胞は良性で害がない場合もあるが、悪性の腫瘍に発達する可能性もある
(アレックス・ローゼン)
フクシマの事故で大量の放射性ヨウ素が、発生したことがわかっています
放射性ヨウ素というのは、体内で「悪者」だとは認められず
通常と同じヨウ素として扱われてしまいます
甲状腺は、甲状腺ホルモンをつくるため、ヨウ素を必要とするので、その放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれてしまい、それにより周囲の組織が放射線で被ばくしてしまうのです
危険はまだ過ぎ去っていない
この学校のすぐそばであるお母さんが線量を測定すると、ほぼ毎時36マイクロシーベルト
これは自然放射線量の約150倍である
[自然放射線量は、除染目標の放射線量の間違いだと思われます]
つまり、一時間ごとにレントゲン撮影をするのと同じだ
それでも公には、数値ではっ きり認められるような健康への影響があるとは考えられない、 と言われている
(アレックス・ローゼン)
それに対して私ははっきり反論します
まだそのような予測を述べるには時期が早すぎるのと、それに、誰がその予測をしているか見極める必要があります
国連の科学委員会UNSCEARは核物質の放射線による健康への影響を調査していますが、この委員会は各国の原子力を推進する経済界に、所属しているメンバーでできています
ということは、まるでニコチンの体への影響を調べるのに、国連の科学的調査をする委員会のメンバーが、タバコ業界の面々ででできている、というのと同じです
フクシマの子供たちがおかれている情況を見れば、なんとも皮肉なことだ
彼らは、何が自分たちを待ち構えているか、よくわかっている
「僕の結節は陽性だった」
「僕たちは白血病か皮膚ガンになって死ぬんだ」
ヤナ・ガルヴェ報告
フクシマでの甲状腺がん症例増加
IPPNWは「スクリーニング効果」の可能性を否定
日本のフクシマでの原発事故から4年、甲状腺がん症例の数が増加
IPPNW・核戦争防止国際医師会議が2015年1月6日に発表したところによると、二度目の甲状腺検査で結節やのう胞が確認された子供たちの率が増加したことがわかった。一度目のスクリーニング調査で検査を受けた60,505人の子供たちが二度目の検査を受けたが、そのほぼ58%に結節やのう胞が確認された。一度目のスクリーニングではこの率は48.5%だった。
この発表によれば第一のスクリーニングでは84人の子供たちが甲状腺ガンと診断され、すでに転移し始めていたという。日本政府がこの高い数字を「スクリーニング効果」だと主張していることを、IPPNWは批判している。スクリーニング効 果とは、大量の検査が行なわれたため、通常ではあとになってから発見される症例まで見つかってしまうことを言う。
IPPNWは、二度目の検査で新症例が発見されたことから、スクリーニング効果ではもう説明が つかない、と反論する。IPPNW副議長のアレックス・ローゼン氏は、フクシマ地方の市民に対し包括的な健康診断を行なうことを要求している。「原子力事故の長期的な健康 への影響に関し、判断を下すにはまだ時期が早すぎるが、この検査結果はかなり憂慮に値する」とローゼン氏は言う。
翻訳:無限遠点
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